テレビではアナログ放送が終わって、空いた周波数が別業務に割り当てられていますが、中にはアマチュア無線の運用に障害を起こしているものもあります。
城山湖では昨年の1月からある問題が。
すぐ近くに業務用のタワーが4本、尾根沿いに並んでいるのですがそのうちの一つに、モバイルキャスティングの基地局が開局したのです。
パワーが12.5KW。せめて12.5Wにして欲しいところですが(笑)、我々の1000倍、超強力なパワー。しかもその電波、帯域が20MHzくらいあるものだから累積パワーは相当なものです。
この2倍位の周波数が430のアマバンドなんです。
先方はスプリアスなど出していないでしょうが、基本波が強すぎて多くの無線機が抑圧を受けたり混変調を起こして受信障害が起きています。
アマ機は最近ゼネカバ受信を重視していますから入り口が広く、アンテナもゼネカバ設計ですからこのような強力な電波も取り込んでしまうわけで、特にハンディ機はダメダメです。
アマ機の設計が悪いと言えなくもないのですが、それにしても想定外のパワーを目の前から発射されるとなるとそれを防ぐのはなかなかつらいものがあります。
ダメじゃないハンディ機もあるにはあります。ゼネカバ受信が出来ないモノバンド機は強かったり、アンテナもテレビの周波数帯の感度を抑えて設計したものであればそれなりに防御出来ます。
多段コーリニアアンテナは、ゲインは高いですが、アンテナ全体がバンドパスフィルタみたいなものですから障害対策になります。
さて、430MHzの電波が他の家庭でインターフェアを起こした時などに対策として使われることのあるオープンスタブ。これを逆に利用して、アマ機のアンテナ線に215MHzを減衰させるオープンスタブを入れてみようと思いました。
主要材料は同軸ケーブルと分岐コネクタ。
分岐したところから、端を開放した同軸ケーブルを枝のように付けるだけです。
同軸ケーブルの長さが肝心で、計算式があるのですが、カットアンドトライでやってみます。
切り詰めて、抑えたい電波の感度が下がる長さにすればいいだけ。
ところがそこは高周波、それだけだと肝心の運用周波数のSWRが悪くなることも。
というわけで、実際にやった調整は、運用周波数でSWRが一番下がる長さにしちゃいました。
これでも200MHz台のSWRは非常に高くなったので効果はあるでしょう。
明日の城山湖ではモービルホイップを同軸ケーブルでハンディ機につないで、これを入れたりして効果が出たか試してみます。
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