オススメの文庫本です。
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ライフ・レッスン (角川文庫)
エリザベス・キューブラー・ロス デヴィッド・ケスラー著
705円税別
「死に直面している人たちはいつも、
大いなるレッスンをもたらす教師だった。
(中略)そのレッスンの数々は、人間の生にかんする究極の真実であり、
いのちそのものの秘密である。)
ターミナルケア(終末期医療)、死の科学(サナトジー)のパイオニアで、
「死ぬ瞬間」(中央文庫)の著者が書いた人生の15のレッスン。
一部引用して、ご紹介します。
ある病院の清掃作業員の女性が登場する。
「死にそうな患者さんの部屋に入っていくと、
すごくおびえていることがあります。
それを見ると、
そばに行って、からだにふれずにはいられなくなるんです。
そして、わたしが死をたくさん見てきたこと、
死はそんなに怖いものじゃないこと、
死ぬときは楽になるということなんかを、いってあげます。
あとはただ、そばにいてあげるだけです。
ときどき逃げ出したくなるときもありますが、逃げません。
その人のためにいてあげようと思ってしまうんです。」
心理学や医学とは無縁のその女性は、
人生における
最大の秘密のひとつを知っていた。
愛とは、そばにいて、ケアをすることであるという秘密を。
ときには、やむをえない事情によって、
物理的にそばにいることが不可能なばあいもある。
しかし、だからといって、愛のつながりが切れたというわけではない。