木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

テーブルの修理

2009-03-15 22:13:16 | 木工
昔作ったテーブルを修理のため持ち帰りました。


このテーブル、大学時代からの友人で元職場の同僚M君が家を新築された際に作らせてもらったもの。
天板は栃の2枚矧ぎ、オイル仕上げです。かれこれ20年以上前になります。
ここまで丁寧に使い込んでいただくと作った者としては本当にうれしいかぎりです。


「脚が曲がってきた。」という連絡で修理をすることになりました。
こうみると何ともないように見えるのですが、これはカメラのレンズのなせる技で・・・

実は

こういう事になってしまったのです。もちろん本来は天板と脚は直角。
なぜこんな事になったのかというと


長い時間の間に天板が収縮して脚を開いてしまったのです。
このテーブルを作ったのは、木工を初めて間もない頃。
脚をほぞで天板に固定し妻手に幕板を入れているのですから木が縮んでこうなるのは当たり前。よく天板が割れなかったものです。
木の事なんて全くわかっていなかったのです。そのくせ幕板は寄せ蟻で入れるなんて事をしているのですから・・・。本当に未熟だったのです。


さて、これをどう直したらよいのでしょうか。


とりあえず、脚を外すために、お湯をかけてのりをやわらかくします。ティッシュペーパーに湯をしみこませて接合部に置き、一晩おいて様子を見ます。
コメント (2)
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