木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

欅下駄箱

2011-05-02 21:13:02 | 木工
岐阜のHさんから注文をいただいた欅の下駄箱の制作に取りかかりました。

まずは材選びから。

これは天板に使う、巾43cm、長さ210cm、厚さ4.5cmの欅の板。
この板、製材してから、20年以上は経っています。
反りをとると、おそらく仕上がりは3.5cm位の厚みになるでしょう。


これは帆立(側板)に使います。天板と同じ時期に製材された板です。
これだけの大きさの完全乾燥材はもうあまり手に入らないでしょう。


これは10年ほど前に購入した板。長さが3m以上あります。これから地板と仕切り板を取ります。


荒木取りは丸鋸を使います。
集塵機付きなので挽き粉が飛び散りませんが、すぐに集塵機が一杯になります。


こちらは棚板に使う栗。棚板は一部接ぎ合わせて作ります。

途中の写真は省略で・・・

木取りと荒削りができました。天板と地板、帆立と仕切り板、棚板の2枚までは一枚板です。


扉の框材。欅を柾目に木取りました。


こちらは残りの棚板用の栗。2枚接ぎ合わせます。


極めつけはこれ。扉の鏡板。
この板巾90cm、長さ1.5mほどありますが、厚みは1cm以下です。
こちらは30年以上たっていると思いますが、この薄さでほとんど反っていません。
これを切ってしまうか迷いもあるのですが・・・。


図面もでき、しばらく材の動きを見ながら仕口の加工に取りかかります。
納期が迫っているので、ちょっと焦り気味ですが・・・。
コメント (2)
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