木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

脚の組み立て

2010-10-11 21:57:20 | 木工
テーブル両側の脚は、貫と楔で固定しますが、杉はやわらかいのでへこみ、緩んでくる可能性があります。


そこで、板脚の楔の当たる位置を堀込み、


ブビンガの板を埋め込みました。

組立の前に、脚の部材の仕上げ削り

4面と木口・・・数が多いので削り甲斐?があります。


こちらは補強とアクセントを兼ねた束のウォールナット材。
日が短くなり、すべて削り終わった頃には外は真っ暗。


取りあえず一組を組立て。
ちょっとごつい感じですが、これに貫を通すと・・・


楔で固定すると、しっかりした脚になります。
今日は夜なべ仕事で脚全部を組み立ててしまう予定でしたが、叩き込む音がかなり大きいので明日する事にしました。
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杉テーブルの脚

2010-10-09 21:01:30 | 木工
テーブルの脚の部材のほぞ穴あけ、ほぞ切り

テーブル4台分となると部材の数が多く、板脚のほぞが上下2×8本で16。
板脚の補強を兼ねて両側に立てる束のほぞが2×16本で32。
貫のほぞが2×4本で8 合計56 したがってほぞ穴も56掘りました。

ここまでは機械を使っての作業ですが、ほぞをできるだけ固く仕上げるため、後は手作業で調整していきます。

ほぞの調整が完了。
一つ一つのほぞの具合は確認していますが、脚全体を組んでしまうと抜けなくなってしまうので仮組みはしません。
仕上げ削りをしてから一発勝負です。ちょっと不安は残るのですが・・・。

ほぞの調整で活躍した道具

千代鶴貞秀作きわ鉋。寸六の刃の幅があります。もう20年ほど前に作ってもらいました。


切れ味抜群です。
その横にあるのは、底さらい鑿。京鍛冶今井義延作です。


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杉 テーブル兼座卓

2010-10-07 21:31:36 | 木工
久しぶりのブログ更新。「一木一優」作品展から、2週間が経とうとしています。
が、この間ゆっくりしていたわけではなく、休む間もなく?納品や次の制作に取りかかっています。
それが、杉のテーブル兼座卓4台。


Mさんより制作の依頼をいただき、9月のはじめに丹後から加悦町から運んだ杉材を使って制作します。


厚みが10cmあり、長さも3mを越えるので、まずは鼻切りし、少しでも軽くして・・・


丸萬さんへ持ち込み、製材機で面を出し、厚みを揃えてもらいました。
トラックは、またまた黒田材木さんよりお借りしました。


良く乾いていますが、それでも重さは1枚が40kg以上あります。
何とか担いで工房内まで運び入れました。もちろん一人でです。
とてもきれいな杉材で、仕上がりが楽しみです。


脚や貫の部材は黒田材木店で調達。


材の荒木取りと荒削りが終わったところ。さすが大テーブル4台分となるとすごい量です。
これで全部ではありません。脚の束の部材や座卓用の部材が要ります。
1台ならたいしたことはないのですが、4台となるとそうはいきません。
狭い工房内での天板の取り回しや作業場所の確保など、よほど段取りを考えて進めないと大変です。


脚の部材の木作りと仕口の墨付けまで完了しました。

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月見の煎茶会

2010-10-02 22:52:46 | その他

黄檗山萬福寺で行われた、月見の煎茶会に行って来ました。


まず、法堂の前の「黄檗売茶流」のお茶席へ。


秋風に吹かれながら、お点前を拝見していると、気持ちがスーっと落ち着いてきます。
「月により近い、雲の上」をイメージした設えも心地よく目に入ってきました。


月の砂漠をイメージしたといわれる大胆な漆器も、良く溶け込んでいました。
写真を撮るのを忘れましたが、お菓子は夜空に浮かぶ雲と星をイメージしたもの。
家元が「月朋(月の朋)」と命名されたそうです。
なんとも風流ですね。

次のお席は、美風流へ。

こちらは一つの卓を5名で囲み、その目の前でお点前をしてくださいます。
同席の方ともいろいろお話でき、より身近に、楽しくお茶をいただくことができました。

3席目は、東方丈内の方円流のお席へ。

室内に「花」「鳥」「風」3つの茶席が用意され、外の月と合わせて「花鳥風月」をあしらったとのことでした。

それぞれ流派によりいろいろ趣が異なり、それを楽しめるのも煎茶ならではです。
また、煎茶道のことなど何も知らない私達でもおいしいお茶をいただきながら気軽に楽しめ、
その奥深い世界の一端に触れることができるというのも本当にうれしいことです。
満ち足りた楽しいひとときでした。ありがとうございました。

tachibanaさんと一年ぶり再会
今日のブログの記事、実はもう一つ書きたいことがあったのです。
それは、サトウ金物醍醐店の秋のセール。
ここに、越後の橘産業さんが見え、朝からおじゃましてきました。
1年ぶりにお会いし、あまり買い物もせず、いろいろお話をお聞きし、ブログに載せる写真を撮らせていただこうと、デジカメのスイッチを入れると・・・「カードがありません」の表示・・・

そんなドジな私のために、ブログに写真をUPしていただきましたので、早速使わせていただきました。


道具の話からブログの話まで、勉強になる楽しい時間を過ごさせていただきました。

ブログを拝見して、出張で出られる機会が多いのは知っていましたが、お話を聞き、そのハードスケジュールに改めてびっくりしました。
お身体気をつけて、良い道具をこれからも提供し続けていただきたいと思います。
ありがとうございました。
サトウ金物醍醐店の秋セールは明日までです。


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