Kinema DENBEY since January 1. 2007

☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

秒速5センチメートル

2009年07月22日 02時20分15秒 | 邦画2007年

 ◎秒速5センチメートル(2007年 日本 63分)

 監督・脚本・製作総指揮/新海誠 音楽/天門

 出演/水橋研 近藤好美 尾上綾華 花村怜美 水野理紗

 

 ◎どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか

 それが、の花びらが舞い落ちる速度なのか?とおもったけど、そういうことではないのね。

 いやもう、ノスタルジーに流されちゃうわ。

 けど、中学時代の淡い恋と旅とキスの思い出は胸をくすぐるものはあるけど、その主人公の素朴な感情が高校時代に得体が知れなくなり、自分に恋する女性にどっちつかずの反応を示したまま会社勤めして、思い出に埋没するのはぼく個人としてはちょっとばかり辛いかな。

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伊藤の話

2009年06月04日 11時13分04秒 | 邦画2007年

 △伊藤の話(2007年 日本 74分)

 監督/秋原正俊 音楽/スティーヴ エトウ

 出演/温水洋一 田丸麻紀 加藤夏希 烏丸せつこ 江口のりこ 十日市秀悦

 

 △小泉八雲『伊藤則資の話』

 なんというか、音楽だけ出来が良いとは…というのが素朴な感想かしらね。

 原作がしっかりしているにも関らず、どうしてここまで素人臭い映画になるのか不思議でならないんだよなあ。平面的でべったりした絵作りと照明。単調な筋運び。役者もこれがまあ烏丸せつこの他は演技にはなってないような印象だし。

 あ、これはあくまでも僕だけの感想ね、ほかの役者さんを悪くいうつもりはないんだ。けどさ、なんとなく悲しいじゃない。温水洋一の名前に頼っておんぶにだっこみたいな印象を受けちゃうのは。

 

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舞妓 Haaaan!!!

2009年04月28日 17時07分48秒 | 邦画2007年

 ◇舞妓Haaaan!!!(2007年 日本 120分)

 監督/水田伸生 音楽/岩代太郎

 出演/阿部サダヲ 堤真一 京野ことみ 山田孝之 生瀬勝久 植木等 真矢みき 伊東四朗

 

 ◇前半は凄く面白いのに

 なんでこうも後半に失速するのかな~。

 悪乗りが加速するあたりから息切れしている感じがするんだよね。

 柴咲コウの役が中途半端で、阿部サダヲの心が終り近くで、舞妓になった昔の恋人に不自然に傾くのは解せません。恋のために舞妓になるって筋はいいのに、なんでこんな展開になっていっちゃうんだろね。

 宮藤官九郎の脚本って、どうも多々、そういう気があるような気がするのは気のせいなんだろか?

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クローズ ZERO

2009年04月18日 12時41分38秒 | 邦画2007年

 △クローズ ZERO(2007年 日本 130分)

 監督/三池崇史 音楽/大坪直樹

 出演/小栗旬 黒木メイサ 岸谷五朗 山田孝之 松重豊 塩見三省 遠藤憲一 桐谷健太

 

 △ストリート・オブ・ファイヤーかよ

 黒木メイサがダイアンレインに見え、ビーバップの時代から常に男2女1の構図なのねとおもって観てた。

 佳境の雨はもう日本の活劇にはつきもので、実をいえば『ビッグマグナム黒岩先生』もそうなるはずだった。

 感心したのは髪の水滴だったけど、校内の容子はやっぱり『黒岩先生』で、まったく『ストリート・オブ・ファイヤー』と『黒岩先生』を足して2で割るとこれかよ、みたいな。ま、監督の雰囲気とか、山口和彦さんと似てるもんね。

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母べえ

2009年03月11日 17時44分52秒 | 邦画2007年

 △母べえ(2007年 日本 132分)

 監督/山田洋次 音楽/富田勲

 出演/吉永小百合 浅野忠信 檀れい 志田未来 坂東三津五郎 笹野高史 中村梅之助 大滝秀治

 

 △わが青春に悔いなし山田版?

 思想犯と呼ばれた人達の悲哀はわからなくもないし、なるほど野上家はそういうふうに生きてきたのかとおもえるし、晩年の黒澤明とかなり親密そうに見えた山田洋次が選ぶのもよくわかる内容だともおもうんだけど、でもな~なんで今の時代にこの物語なんだろうって素朴に感じちゃうんだけどね。

 ていうか、このなんともいえない美しすぎる物語がどこまでほんとうの話なのかはわからないけど、書生が師の奥方に横恋慕して、鈍感さ故かあるいは感じとりながらも素知らぬふりをしてか、ともかくその好意を厚意として受けるという姿勢はどうよと。

 もしも、あまりの鈍感さでもって自分に惚れている男の奉仕に対してなにも報いることなく受け続け、やがてなんだか悲劇を背負ったみたいにその死を受け止めるという女性像はありなんだろうかと。いやあ、それでいいのだといえる男は凄いとおもうんだけど、なんだか無法松のようでいてそうでないんだよね、これが。

 われながら、ふしぎだ。

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椿三十郎(2007)

2009年01月15日 18時42分45秒 | 邦画2007年

 ▽椿三十郎(2007年 日本 119分)

 原作/山本周五郎『日々平安』

 監督/森田芳光 脚本/菊島隆三 小国英雄 黒澤明 製作総指揮/角川春樹

 撮影/浜田毅 美術/小川富美夫 音楽/大島ミチル

 出演/織田裕二 豊川悦司 松山ケンイチ 鈴木杏 佐々木蔵之介 藤田まこと

 

 ▽悪口は書きたくないけれど

 活動屋の矜持があれば再映画化なんて考えないと信じてたんだけどね。

 でも見ないで批評してはいかんから、見た。腹が立つより、悲しくなった。独創性は皆無で、旧作をデジタル・カラー化した方が遙かに良かったんじゃないかと。ていうより、この後、椿三十郎といったとき、人はどちらの映画をおもいうかべるんだろう?

 そんな疑問を抱かせてしまうこと自体、この映画は罪深い。

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それでもボクはやってない

2008年03月20日 13時44分57秒 | 邦画2007年

 ◇それでもボクはやってない(2007年 日本 143分)

 監督・脚本/周防正行 音楽/周防義和

 出演/加瀬亮 瀬戸朝香 もたいまさこ 山本耕史 光石研 大森南朋 小日向文世 役所広司

 

 ◇西武新宿線第1事件

 裁判と警察に対する庶民の怒りを、淡々と捉えてゆく手法を鑑賞していると、やはり漠然とした憤りを感じる。いかにも現実的な被害者の証言と結末にしたのは正解だったんだろう。

 ま、それはさておき、なんでか知らないけど『帝銀事件』をおもいだした。戦後の日本は、大変な時代を迎えてた。陰謀がそこらじゅうで渦を巻いて、冤罪事件がいたるところで発生してた。それは軍隊がらみだったり政治がらみだったり、ともかくも熱い日々だったはずだ。

 で、こんにち。まあ、いろんな免罪事件はあるものの、なんとも特徴的なのが、痴漢の疑いをかけられることだ。世の中、痴漢として貶められるのは、かなり恥ずかしい。それどころか、信望を失い、職も失い、ことによれば妻子も失う。ちんまい話になったといっているのではなく、これが、現代の日本のひとつの象徴でもあるということなんだよね。

 そういう意味でいうと、うん、いいところをついてるとおもうわ。

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ゲゲゲの鬼太郎

2008年03月12日 11時22分46秒 | 邦画2007年

 ◇ゲゲゲの鬼太郎(2007年 日本)

 監督/本木克英 音楽/中野雄太 TUCKER

 出演/ウエンツ瑛士 井上真央 田中麗奈 大泉洋 室井滋 間寛平 小雪 西田敏行

 

 ◇鬼太郎初恋篇

 とでもいうべきなんだろね。

 どうせならCGを徹底的に多用するべきかと。

 少年の願いが稀薄で、物語が自然開発阻止なのか親子の情愛なのか、焦点の定まらない昔馴染みな展開だったような気も。

 なんていうか、詰め込み過ぎで、落ちついた印象がないのが残念でもあるし。

 でもまあ、真央ちゃんが可愛かったし、これはこれでいいんじゃないかしらね。

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