◇トリック劇場版(2002年 日本 119分)
監督/堤幸彦 音楽/辻陽
出演/仲間由紀恵 阿部寛 生瀬勝久 山下真司 竹中直人 石橋蓮司 伊武雅刀 野際陽子
◇カムバック、前原一輝!
やっぱり、刑事のコンビはこの最初の組が一番ではないかと。
TV向きな話ってこともあるんだけど、でも、ユルイ世界観をきちんと残しているところとかは、きわめて満足だ。見るたびに新鮮さは失われちゃうけど、それはこういうマンネリを逆手にとった作品の宿命というしかないよね。
実際『トリック』でおもしろかったのはテレビでもいちばん最初のシリーズで、あのとき、阿部寛にも仲間由紀恵にもある種の切迫感があって、それはまじにリアルな切迫感だった。それをまったくもって開き直った観がありありと観てとれて、それはそれでなんともすかっとした雰囲気だった。
余裕が出てくると、マンネリを逆手に取った作品化しちゃって、それがかえって意識のマンネリっていうのか、思考のだらけ化っていうのか、本人が自覚したところでどうにもならないところに達してしまう。
むつかしいところだけど、この劇場版第一作目はそうした切迫感が達成感になった清々しさみたいなものがあって、なんともいえない若々しさもあったりして、なんとなく、いい。