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冒険者(1970)

2008年07月01日 15時47分43秒 | 洋画1961~1970年

 △冒険者(1970年 アメリカ 171分)

 原題/The Adventurers

 監督/ルイス・ギルバード 音楽/アントニオ・カルロス・ジョビン

 出演/シャルル・アズナヴール キャンディス・バーゲン オリヴィア・デ・ハヴィランド

 

 △1950年代のヨーロッパ

 なぜか知ってる、ハロルドロビンス。

 というのも、高校時代にこの本を拾ったのだ。それも原書で、もともと活字嫌いなぼくは、それにもまして英語が嫌いだったから、いくらお風呂の中で泡にまみれた美女が片足あげて誘いかけてるような表紙でも、読む気にならないどころか、読めなかった。

 で、いまだにこの本は実家の本棚に眠ってる。どんな内容なのかはまるでわからないし、題名も知らない。ただ、Haroid Robbins という作家の名前だけ、かろうじて読めた。ま、つまらない恥の記憶なんだけど、物語が波乱万丈なのはロビンスの特徴なんだろか?

 この長ったらしい映画もそうだ。

 ベキム・フェーミュ演じる主人公が、幼い頃、故国に革命が起こって母親や姉を殺され、父親とローマまで逃げたものの、悪友どもと遊び狂って、つぎつぎに女を替える貴公子になり、キャンディス・バーゲンと結婚したのに離婚し、やがて父親まで暗殺されたことから故国へ帰り…となれば、三銃士や忠臣蔵みたいな話が展開するかと思いきや、なんだか、ルイス・ギルバードの演出は、そうじゃない。

 父親の片腕だった男がいまや独裁政治をおこなっていて、しかもその男の娘リー・テイラー・ヤングが自分のむかしの恋人で、あらたな革命家に手を貸して革命をひきおこし、恋人の父親を殺して、故国を自由に導いたものの、その革命家がまたもや独裁者になり、むかしの恋人との再会もつかのま、殺されちゃう。

 なんだか、どっちにつくのかつかないのか、好きなのか好きじゃないのか、煮え切らない主役像なんだなこれが。

 アーネスト・ボーグナインやシャルル・アズナブールとか揃えてるのに、これじゃ観客も乗りきれないんじゃないかと。

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