☆ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(2016年 イギリス 105分)
原題/A Street Cat Named Bob
監督/ロジャー・スポティスウッド
音楽/デヴィッド・ハーシュフェルダー チャーリー・フィンク
出演/ルーク・トレッダウェイ キャロライン・グッドール ルタ・ゲドミンタス
☆登場している猫ボブは、実際のモデル猫
もともとこのボブは拾われた猫なんだそうだけど、この映画もまたおもわぬ拾い物だった。
そう、実をいえばまったく期待していなくて、たまたま観ることになってしまったっていう感じだった。ところが、人生というのは得てしてそういうもので、それほど気に懸けていなかったはずが知らず知らずのうちに大きな存在になってくることがある。この映画の中の迷い込んできた猫ボブも、ひいてはこの映画自体そんな感じなのかもしれない。
ところで、監督のロジャー・スポティスウッドなんだけど、編集技師の出身で、初めての編集作品が『わらの犬』なんだよね。そのあと『48時間』の脚本を書いたり『アンダー・ファイア』の監督をしてりして、要するにハードな映画に関係してる。
にもかかわらず、この作品だ。麻薬中毒のギター弾き、ていうか吟遊詩人、のところへさ迷い込んできた神様のお使いのような猫とヴィーガーの隣人女性と、妙にかれの世話をしてしまうケースワーカー女性のおりなす、父と息子の心の絆の再確認もあったりするやけにほんわかした作品。
ロジャー・スポティスウッド、職人だな。