☆古都(1963)
遠景ではたしかにコンクリート造りのビルも見られるけど、手前の中京のあたりはもう町家の屋根がびっしり。このタイトルバックだけでも中村登と成島東一郎の天才ぶりが味わえる。合成も上手にできてるし、実に落ち着いた画面になってた。ラスト、淡雪が降ってくる気配を感じるところがあるけれど、前編をとおして音もなく雪がふりつもるような印象だった。不安をかきたてる武満徹の現代音楽が妙に合ってたしね。
いやあ、見事。
岩下志麻、綺麗だったな。
ちょっとうろ覚えだけど、これは、市川崑の『古都』とは格が違うな。市川崑のファンとしては、残念だけど。