◎タイム・マシン 80万年後の世界(The Time Machine)1960年
原作よりもわかりやすい。特撮も当時としてはかなりがんばってる。アカデミー視覚効果賞。そうだろうなあ。
そんなことより、なるほど、イーロイ人とモーロック人が地上と地底に棲み分けられた原因が、1966年から始められた東西大戦の原爆のせいだっていうのは、ウェルズの時代には考えつかなかった構図で、物語として納得できる。また、それを説明するのが、リングをくるくるっと回せば声になるってのはすげえ感心した。ジョージ・パルはほんとにウェルズの愛読者だったんだね。つぎつぎに作品を映画化してる。ロッド・テイラーはなんともイギリスのタフガイで、学者って感じじゃないけど、まあいいとしよう。ウィーナを演じたイベット・ミミューは、そうか、この一作で人気になったのか。
しかしまあ、タイムマシンの造形が、なんともアラビアンナイト的で、なるほど、ドラえもんのタイムマシンはこれが元だったのかと納得しちゃったわ。
つか、藤子・F・不二雄の『ミノタウロスの皿』をおもいだしたんだけど……。