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☆=☆☆☆☆☆
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サークル

2021年10月22日 00時42分04秒 | 洋画2015年

 ◇サークル

 
 ワンセット物だけど、よく練られてる。
 
 排除っていうのか、抹殺っていうのか、なんともいえないけれど、要するに権高くわがままな意見を押し通そうとする人間が嫌われて排除されていくっていうのは社会の構図によく似てる。助かるためにならどんな嘘でも振りでもしようとするのは、社会がそうなっているからだ。
 
 つまり、この映画は社会そのものの象徴を真ん丸の空間で表していて、そこからはみ出しかける人間から排除されていくんだけど、そこに居る理由もなければ排除された後ていうか殺された後どこでどう始末されるのかもわからない。でも、人間の人生ってそんなものなのかもしれないね。
 
 人は、なんで生まれてきたのかもわからないし、死んだ後どうなるのかもわからない。結局、過去にどんな記憶や経歴があったところで、サークルの中に立たされてしまえば対等になってしまうわけで、最後のあがきにいろいろと知恵や反射を働かせようとするんだけど、そんなことはおかまいなしに他人や何者かによって最期を支配されてしまう。
 
 なんだか胸苦しい話だったなあ。
 
 このアーロン・ハイっていう監督はこういう癖のつよい映画を撮ってるんだろうか?

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