Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Landscape26. デザインサーベイ,石像寺

2008年02月07日 | Kyoto city
 千本釈迦堂の次は、石像寺「釘抜き地蔵」を訪ねた。節分行事が行われていたせいか、境内はとても賑わっている。 
 私事だが、年末以来の原稿に忙殺されてきたので、バテている。先週は徹夜執筆を続けたのが、追い打ちをかけたようだ。過労の兆しがあると扁桃腺炎になることは昔からの習性だ。実はこれによって過労死を免れている。過労になると、扁桃腺が腫れ高熱が出て仕事どころではなくなる。そうなると抗生物質を飲んで寝ているほかない。それにしても現代は薬が良く効く。
 薬がない時代はどうしたかというと、御利益寺詣でしかない。東京では巣鴨の「とげぬき地蔵」があり、京都には「針抜き地蔵」がある。病の願掛け参拝をした後、体の痛みが治ると、実物の五寸釘と釘抜きの絵馬を奉納する習わしが続いている。絵馬は堂周囲の壁面に盛大に掛けられており、なかなか見事な風景となっている。痛いところを、釘抜きで抜こうと考えたかどうかはわからないが、発想がなんともユニークであり、ジョークかとさえ思われる。
 地蔵堂というのは、寺院に比べて空間規模が小さいところが圧倒的に多い。その狭隘な空間に、絵馬だのお札だの、或いは多数の神々を祭り、線香の煙が漂い、といった具合にさらに狭隘さの度を増して密集してくる。実はこれがなかなか、居心地のよい空間になっているのである。狭隘さの魅力を訪ねるのであれば、地蔵堂にゆくと良い。
 迂闊なことに私は、釘抜き地蔵にお参りはしたが、願掛けを忘れた。そんなわけで、体調日増しに悪くなる。ああ後悔!
 
撮影日2008年2月3日
FUJI S5pro,
AF Nikkor F2.8/20-35mm D
コメント
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