Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE374. はて、どうしたものかねぇー

2012年06月11日 | field work
 まれに地上波デジタル放送をみた。NHKの「トヨタピラミッドの崩壊」というドキュメントだった。つまり海外工場の展開により、国内の製造部門の下請けピラミッド構造が、海外にコピーされて形成されるというわけだ。ただし海外のピラミッドを支える下請け企業は、現地企業である場合もあり必ずしも日本企業の下請けとは限らない。そこに日本の産業構造空洞化の実態がある。
 海外にコピーされるピラミッド型製造構造を思い描いたとき、昔書いた論文に同じ構造を指摘しいたことを思い出した。
 三上訓顯:これからのデザイン戦略におけるプロデュース・システムについて,日本デザイン学会50周年記念論文集, 第12巻2号,通巻46号,p53-63,2004.がそれである。論文では、デザインを事業として進める場合の将来的な4タイプの新しい事業構造を明示しており、早くも、その一つが現実になりつつある。時代の進歩が早いのだろう。
 そうなると残り3タイプの事業構造についての展開編をトレンディに書く方法がある。それは今の日本の見えざる進路を、こっちだと明解に指し示し明らかにするのだから、読者の共感を呼ぶだろう。幸い出版社が私の周りにいるので、本を執筆するかという企画を思いついた。しかし・・・それは実に大変な仕事だということも、同時に気がついた。一体何日徹夜すればよいやらである。
 そんなに大変ならば、まあ私がわかっていればよいか、という怠惰な気分もある。はて、どうしたものかねぇー。そんな風に時代の先は私なりに見えているが、今後確実に日本の産業構造は空洞化してゆくことは確かである。空洞化するほどに日本企業が海外進出をしなければ企業自体が生き残れないというのが、いまの現実なのである。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f4.1/200iFinish
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