Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

EOSな日6. 泰然とした国家中国

2016年03月11日 | field work
 さてスライドフィルムのデュープ画像も、ここまで復元できれば申し分ない。
 画像は、雲南省の大理近郊を徘徊していた私達の一行が、民家の門前で老人と遭遇したときのものだ。話を進めてゆくと文物の研究者とのことだ。
 日本よりはるかに歴史のある中国だからこそ、文物の研究者も多いのだろう。長い歴史の中で四大文明発祥の地であり、ユーラシア大陸の支配者となることもあった歴史的経緯からは、日本よりもはるかに深い歴史の蓄積を感じさせてくれる。こういう中国には、新参者国家日本の立場としては見習うべきところが多々ある。老人は最後に清々しい笑顔で私達を見送ってくれた。そこに悠久の歴史を感じた。
 個人的な見方だが、中国人の顔にいくつかの類型があると思われる。こうした知的な風貌の他に、まず口ひげを変に長くはやしている怪しげな風貌(撮影の被写体向き)は普通の農民である。さらに孫悟空の猪八戒のような顔をした太った、あるいは太り気味の中国人(つまり日本人と見分けがつかないのだが)は、上海や北京の都会人といった具合だろうか。
 中国の知識人は、悠久の歴史を眺める哲学人というのが私の理解だ。だから、かなわないなあ中国の歴史には、いつもそう思う。泰然とした国家中国なのである。

EOS3,EF28-135mm/F3.5-5.6,コダクロームⅡ
コメント
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