Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

EOSな日3. 離島

2016年03月05日 | field work
 2005年にフィールド調査で出かけた離島、広島県大崎上島の木江集落は、下島の江戸時代の風待港御手洗集落同様に旅籠や遊郭らしき古い建築がならぶ。
 正面の建築は木造3階建てだが、この集落には木造5階立ての建築もあり、2008年2月21日のブログで紹介した。この辺りには瀬戸内海航路の港町が多く残されている。
 こちらの画像もEOS3で撮影したフィルムのデジタル・デュープ版である。Photoshopが元画像の過半以上の情報を復元させてくれた。フィルムのデュープ化であきらめていたが、結構この再生方法は使えると判断できた。
 さて国内であれ、海外であれ、フィールド調査に出かけるというのは、当然街や街や建築の勉強もあるが、やはり執筆するときにはオリジナルの画像が必要になる。百歩譲って他者が撮影した画像も論文に撮影者の氏名が掲載できれば使えなくなもないが、撮影意図が不明だから使い物にならないといってよい。といって撮影者不詳やニックネームでは全く使いものにならない。出典が記載できるかオリジナルであることが学術論文の基本である。そういう点では例えばスペースシャトルから撮影した画像をアメリカ政府が公開すれば使えるということになる。
 さて国内外を問わずフィールド調査にはいつもEOSが多い。多分それは傷が付こうと、雨に濡れて壊れようと、或いは盗まれても惜しくないという気分からだと思う。だから気楽にぶらさげて行ける。EOS3は防滴構造ではないので雨に濡れ動作不良になったこともあったが、海外のホテルのスタンドの下で暖めていたら復活したなんてこともあった。案外手間のかからない機材であった。
 この頃EOS Kiss Digitalにシグマの18-125mmのズームレンズを付け、EOS3に28-135mmのズームレンズを付けて持参した。フィールド調査用の標準ズームレンズでは、28mm相当の画角と望遠側に135mmクラスの望遠が必須である。そんなデジタルとフィルムの二刀流だが、画質などといううるさいことを無視したこの二つのシステムは、大変実用的で快感になるぐらいに使いやすかった。キャノン特有のかんだかい金属音をなびかせ撮影していた事を思い出す。

2005年3月
広島県大崎上島木江地区
EOS3,EF28-135mm,フィルム:エクタクローム
コメント
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