Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング895. 小説:小樽の翠803.深夜のナースステーション

2024年07月08日 | field work

 深夜のナースステーション。
今はナースステーションも機器のほかに大型液晶モニターが並ぶ光景となり、かってとは様変わりしている。
翠と晃子さんは深夜のお菓子タイムである。
晃子「誰か呼ぼうか・・・。くだけた人を。」
翠「じゃ、耳鼻科の幸子さんを呼ぼう。」
翠が幸子さんを呼んだ。
幸子「呼ばれるなんて珍しいなぁー。」
晃子「だって耳鼻科の夜勤じゃたいくつかなぁー・・と思って。」
幸子「うん重症患者はいなけど、無呼吸症候群の患者の検査入院がおおいからね。」
翠「一晩寝てもらわないと検査ができないもんね。」
幸子「そうよ。大体は奥さんや彼女が無呼吸に気がつくんだけどね。実は私も無呼吸症候群があるんだ。」
晃子「旦那が気がついたの?。」
幸子「うーーん、不倫していた彼氏!。」
晃子「おっ、その話し聞きたい。」
幸子「だって旦那は、見合いで結婚して1人子供を産んだから、私もういいかって思ったの。でっ旦那じゃときめかないのよね。」
翠「ときめかないっていうのは?」
幸子「わかりやすく言えば、旦那のペニスじゃときめかないのよ。いつも、しおれているしさ。私が誘っても興味がなくて、鉄道模型なんかつくって写真見てため息ついてんのよ。だから私旦那の北海道新幹線の模型を膣に入れてオナニーしてみたの。車輪のところが膣壁にあたって一寸いい感じ。でもほっそーーいと思った。旦那のペニスと一緒ね。でっ旦那はお茶こぼしたぐらいだと思って気がつかなかったなあ!。それで子供を産んだから私の役目は終わりだとおもってさ。そんで文化センターで生きがいを探していたら、そこの先生とやっちゃった。最初は、ためらいもあったけど、やったら若い時みたいに心がドキドキして、すっごーいときめいちゃったのよ。」
晃子「男を変えるとときめくかぁー・・・。」
幸子「多分、夫婦の愛情がなくなったのよ。そうなると女は他所にときめきを探すのよ。毎日ときめきがなきゃ女じゃないもん。」
翠「離婚しないの?。」
幸子「不倫の彼氏しだいね。いずれ不毛の旦那とおさらばよ。」
翠「愛されなくなったら夫婦も終わりだよね。」
晃子「そうよ、手をつなぐぐらいじゃダメよね。誕生日や結婚記念日をわすれるようじゃ離婚ものよね。」
幸子「旦那は、そんなの無関心だよ、セックスもしないでしょう。じゃアカンは、これは!!。だよ。女は子育ての機械じゃないからね。」
晃子「それで不倫では燃えるんだ。」
幸子「そうなの。不思議よねぇー。男を変えると身体が若返ったみたいに反応してさ・・。もう絶頂感にゆくと身体がビクビクと痙攣してさ。こんなの始めの経験だったよ。女の身体ってすっごーーいと思った。だからわたしってまだ元気なんだと思ってね。不倫は元気印の回復剤よ。」
翠「離婚したら不倫ではなく恋愛になるんだ。」
晃子「それって正常な進化だとおもうけどなぁー・・・。」
翠「結婚制度だけが、夫婦を縛っているんだ。」
幸子「結婚制度があっても愛情無しじゃ、おさらばだよん。」
・・・
夏の小樽の朝は早い。地平線が北国固有の色合いをもってしらみだした。
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