Cプラン作成後に、作成したのがDプランである。フィリピンの家の中心は何かと考えれば、それはキッチンでありダイニングスペースであり、親戚達が寄り集まるパーティーだ。
そこでこれを中心に据え、大人数でパーティが出来る設えができるだろうと考えた。そこで大きな中庭を設けこの回りに建築群を配置した。中庭は天涯で覆うことができるから雨が降っても大丈夫。
そんな考え方で設計したのがDプランであった。プランをみると建築構造上少し複雑だ。中庭を覆った大きな軒下をもつ屋根もあまり効果的ではない。つまりなくてもよいか勾配が逆なのだろう。例え勾配を逆にしたとしても建築の外側で深い軒下を必要する必然性が見いだせない。なぜならば中庭に向けて活動を促そうとしているときに、建築の外側に深い軒は、論理が合わない。建築プランでみるDプランは非論理的だとする結論になる。
さらには立面デザインも成り行き任せであり、あまり考え方があるデザインとは思われない。従ってこのDプランは、成立できなく廃案とした。つまり建築の使われ方から見ればコンセプチュアルであるが、それをそのまま建築形態にしても建築や空間、あるいは使い勝手の論理性がみいだせないからだ。
結局Dプランまでつくって検討したが、結論はCプランが構造上明解であることがわかった。現時点では、Cプランが妥当という結論になった。