Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

Fish eye2. 地上と水中の環境の境界

2019年10月21日 | diving

 

 ダイビングで水中に潜る、だからといって被写体は、いつも魚とは限らない。

 人間が関われる環境には3タイプある。空気がある地上と水中と宇宙だ。宇宙は簡単には行けないが、水中であれば水深40m迄なら勉強と装備をすれば身体感覚でゆける唯一の異環境だ。その地上から水中に変わる異環境の境界である水面は、被写体にあふれている。水に反射する風景や、光と影のおりなす水模様、そこへ人間が加わり被写体の宝庫だ。そんな異環境の境界を捉えるまさに断面図であり、半水面撮影ということばもある。

 それはダイバーにとっては、エントリーとエキジットであり、大変忙しい頃合いでもある。エントリーといったって水に飛び込んだまではよいが、そうそう簡単に人間は沈まないから、BCDのエアを抜いたり、ジャケットの下に水をいれたり、一番効果的なのは、足を下にした状態で肺の空気をできるだけはき出すことだ。そうやって2〜3m沈むと、次第に水中の環境に順応してゆく。

 もちろんエキジットのときだって水中で3分間の安全停止をしながら地上の環境に戻るわけだが、エアの残りが少ないとか、疲れたとか、それに水中の浮力のおかげで重さを感じなかった機材は、ボートのタラップに足を置き立ち上がった瞬間から一気に機材の重さが身体にかかり、地上の環境に戻ってきたことを実感する。それに船は揺れていてタラップをあがるのが難儀なときもある。

 だから本来は、地上と水中との環境の境界は撮影どころではない。しかし境界を通る瞬間は光と波がおりなす模様が美しく、人間も加わり、大変面白い撮影の瞬間だとおもう。ダイバーにとっては環境の変化に頭が忙殺される瞬間だが、こちらは踏ん張ってあえて撮る。

 

沖縄県慶良間諸島、宮古島

GoPro7、INON水中セミフィッシュアイコンバージョンレンズ UFL-G140 SD

1)ISO100,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/1537

2)ISO100,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/997

3)ISO116,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/1140

4)ISO116,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962

5)ISO129,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962


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