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毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

Nikon Freak225. デジタルデュープ3.

2018年12月11日 | Okinawa

 あっあーっやっちまった!。店頭でポジフィルムの隣にあったからてっきりポジフイルムかと思ったらネガフィルムを買って、それで撮影してしまった。だからトップ画像は、カラーネガフィルムをデジタルデュープした画像である。

 しゃあない、ついでにネガフィルムからデジタルデュープ(複写)をする方法を再録しておこう。というのもこれに関するサイトへのアクセスが比較的あるからだ。だからフィルム機材を使用している人は一定数がいるのだろう。

私の過去ログでは、以下がこのテーマを扱っている。

(1)番外編309.私の流儀、オリンパスによるデジタルデュープ2018年2月22日

(2)Nikon Freak158.デジタルデュープ続編2018年3月4日 

撮影機材は、デジタル一眼レフ、等倍まで接写できるマクロレンズ、それにここが重要なのだがNikon ES-2とES-4の複写装置(Amazonでセットで2万円程度)、スライドビュワー(なければ他の光源、あるいはストロボでも可能)などである。

 写真のフィルムには、ポジフィルムとネガフィルムの2タイプがある。ここでは、ネガフィルムの主にソフト面でのデジタルデュープの方法を記しておく。

 

図1.複写してPCに取り込んだときの画像

 首里の街から海を望むことができる。慶良間諸島方向を望むフィルム画像を用いて説明しよう。

 デジタル一眼レフは、RAWデータ、絞り優先モードとし絞り11程度、オートフォーカスを使用した方が効率がよい。また手振れ補正は解除しておく。この設定で複写し撮影済みの画像をPCに取り込むと、図1の画像になる。RAWで取り込んでおくのは、保存と後々の修正が楽であることによる。

 

Process1.デジタルデュープのポイント

POINT1.ネガの画像と画像の間の何も写っていないところを複写しておく。

 ネガフィルムだから色が反転している上に、ネガベース固有の淡いオレンジ系の色が全体にかかっている。そこでベースのオレンジ系の色を取り除く必要があり、この部分をデュープしておくこと。

 

Process2.ネガからポジ画像への変換

 ソフトはadobe Lightroom。

POINT2.ファイル→写真とビデオを読込、読込ファイルをすべて指定する。

画面上にRAW複写画像が表示される。POINT1.の複写画像を現像する。

ここからはPOINT1が表示された現像画面になる。

POINT3.右ツールバー・スポイトマークをつかんで画像と画像の隙間をクリックする。

図2.取り込んだネガ画像のクリック位置

図2のオレンジの地肌部分をクリックすると地肌の色が消える。

ライブラリーに戻り、読込画像すべてを表示させる。

POINT4.右下、「設定を同期」をクリックする。

すべての画像からオレンジの地肌が消える。

POINT5.トップ画像をクリックし現像画面に切り替える。

 右側をダウンしトーンカーブを表示させる。

POINT6.トーンカーブの斜線の端部をつかみ、下または上へ動かす。反対側も同様の操作を行い斜線の向きを逆にする。

これでネガの色が反転し、ポジ画像になる。

POINT7.ライブラリーに戻り読込画像を全て選択し、「設定を同期」すると全てのネガがポジ画像に変わる。

そしたらjpg画像に書き出しすと、図3の画像になる。

図3.地色消去・画像反転後のネガ画像

 

 書き出された画像図3をみていると、デジタル複写はこの程度かよ!、とガッカリする場合もある。そこでphotoshopで1枚ずつ画像に合わせて修正すればよい。

 

Process3.Photoshopによる修正

 ここでの修正は次のことを行った。「自動トーン補正」、「自動コントラスト」、「トーンカーブ」でコントラストをつける。最後に「シャープ(強)」

 そうすると図4の画像になる。もちろんこの段階で水平や垂直を直し、ネガのゴミも丹念に修正する。実は現像所によっては、ネガ上にゴミやひっかき傷が結構ある。今の現像所の技術は昔ほど高レベルではない。昔のスポッティング作業のように画像のゴミなどの補正が必要になる。そうした作業の結果が図4である。

図4.修正後の画像

 

 尚ポジフィルムのデジタルデュープは、複写すれば終わりである。実に簡単なので説明は省く。

 最後にほぼ同じ場所からデジタル一眼レフで撮影した牧志市場の画像図5に添付しておこう。トップ画像と比較すれば、ネガフィルムとデジタル画像とのそれぞれの特性がわかるだろう。どっちがよく撮れているとか、あるいは好ましいかとする評価は不適切な考え方だ。各特性をあげれば、ネガフィルム画像は、ラチチュードが広く奥に行くに従ってボケてゆくかのような曖昧さや柔らかさがあり、奥行き感、ひいては空間感があるし、デジタルはシャープで万事鮮明だ。だからどのような目的で何に使用するかとするTPOに応じて、これらを使い分ければよいだろう。

 私はいつもポジフィルムを使用しているので、これよりはもう少し鮮明に写るし、デジタルとあまり遜色がないときもある。デジタルとポジフィルムの特性は近似値。

図5.デジタル機材による撮影画像

 

複写機材

EOS1DsMark3、COMPACT MACRO EF50mm/F2.8、NikonES-2, ES-4、ステップアップリング、FUJIスライドビュワー 

 複写機材はデジタル一眼レフと等倍まで接写できるマクロレンズであればメーカーを問わない。もちろんAPSサイズでも可能だし、そのときはレンズの焦点距離が75mm程度になるので中間レリングを用いる必要がある。私はマイクロフォーサーズで行った(前述のブログ)。中間リングをどれぐらい伸ばす必要があるかは計算すれば算出できる。

 また最後に残ったフィルムはどうするかだが、もちろんファイリングして整理することもできるし、ネガからプリントする予定がなければ捨ててしまってもよい。そのためにRAWで複写しているのだから。ただし簡単なメタデータは記録しておく方がよい。私はフィル名に機材・レンズ・場所・日時を入れてある。また撮影機材の露出に関するデータは自分であえてメモを取ろうとしなければ記録として残らないからだ。

 それにしてもニコンは、なぜES-2、ES-4という複写装置を唐突に昨年発売したのだろう。おかげて簡単に複写できるようになった。やはりフィルム派というのが結構いるんだろうと推測している。

 フィルムとデジタル画像を比較すると、前者はデジタルだと黒くつぶれるところも描写しているからラチチュードが大変広い。場合によっては、こうしたフィルム画像も面白そうだなと思われる。それにニコンF3モータードライブのシャキーーンという巻き上げ時の感触にはまっていることもあるし・・・。

 さて夏に近い最低気温20°以上の沖縄から戻り、いきなり最高5°:最低-1°の京都市の気温にはまいった。今年は暖冬だという各地の噂が、突然本格的な冬に変わってしまった。そこで昨日は毎週通っているアクアリーナのエアロビクス教室で汗を流し、ようやく少し動ける状態になった。今週はあと、木曜日の水泳教室で体調を寒さに合わせたい。これで次第に体が冬に慣れてゆくとよいのだが。

 

沖縄県那覇市牧志市場、首里

カラーネガフィルム画像

NikonF3+MD4、AIAF Nikkor50mm/F1.4 FUJI PRO400H

デジタル画像

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar f4/16-70mm ZA OSS T*

ISO800,焦点距離34mm,露出補正-0.3,f/4,1/60 

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