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毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

ZEISSの空気63. 沖縄に出かけて風邪

2019年12月13日 | Okinawa

 12月3日から10日まで沖縄にいた。

 時間のあるときに沖縄県公文書館へ日参し、古い文献と格闘していた。結論としては探し求める文献は、中世のことだから大変少ない。私が探し求めている文献は国内にはなさそうだ。それならば、それでよかろうというこちらの研究の判断もしやすい。

 トップの図は、琉球に侵攻した薩摩の島津家文書であり、琉球三司官起請文、勝連盛祐起請文(きしょうもん)である。文面に享保8年とあるから1723年の文書の一部だ。

 Wikによれば起請文は、平安時代から江戸時代までの古文書の形式であり、自分の行動を神仏に誓って遵守履行すべきこと、違反した場合は罰を受ける旨を記載した文書と解説してある。

 勝連盛祐がなにをしようとしているかは解読していないが、江戸時代の文書であり、私が求めているのは室町時代だから、これは研究対象外。

 それにしても、花押といったらよいのか、朱印というべきか、文面の背後に書かれている署名のサインが面白い。どうもカラスのようだ。やたがらすは下鴨神社で用いられている文様だが、それとは少し異なり群れになって描かれている。それにどんな意味があるかなと方向違いの思索をしていた。

 沖縄は、調度先週後半の大寒波が来ていた。地上の最低気温15°前後、しかも冷たい北風が本島に吹きつけすこぶる寒かった。もちろんダイビングの船は出ない。ならば寒いから暖房を入れよう・・・、その暖房がホテルのエアコンにも街のカフェにも公共施設にもない。最初から暖房設備をつけない沖縄だ。だから毎晩馴染みのスナックに通い泡盛の熱燗で暖をとり、そのまま寝てしまうという生活だった。

 そして那覇から帰る頃には、熱が出て喉が痛いし身体がだるい。那覇空港に向かうタクシーの運転手さんから、沖縄に来て風邪をひいて帰る人は多いですよと聞いた。這々の体で京都に戻り病院へ直行し風邪薬を処方してもらった。抗生物質、解熱薬、それに喉の薬にうがい薬、漢方薬までつけてもらい、先ずは一晩で風邪症状がほんの少しだけ緩和したのは幸いだった。

 さて1日風邪の静養をし、次は静岡へ。

 こういうとき自分の家が一番良い、というのが通例のいい習わしだが、今の私にはとてもそうは思えない。京都市内の最低気温3°の予報をみると、すでに暖かい地方へ逃げ出したいぐらいだ。それほど沖縄とは体感する温度差が大きい。逃げ出したいけど、逃げられない、そこが自分の家の不自由なところだ。


 


沖縄県公文書館、那覇市内

SONYα6000、Carl Zeiss Vario-Tessar E 4/16-70mm

1)ISO100,焦点距離28mm,露出補正0,f/4,1/90

2)ISO100,焦点距離23mm,露出補正0,f/4,1/125

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