Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング281. 小説:小樽の翆212.  アチキの芸用解剖学

2020年10月23日 | Sensual novel

 

翆は日勤。夕食後の団らんで・・・

翆「オトコの人って女の股間が好きだよね?」

「そりゃ、セックスシンボルだからだろう」

翆「アチキも関心があるんだ?」

「昔、そのアングルのデッサンを描いたな・・・、これだ!」

翆「よくこんなポーズをモデルさんがしてくれたねぇー」

「当時クロッキー会場が混んでいて、一つだけあった席がモデルさんの真横。でも寝ポーズでサプライズがあった。ちゃんと見たとおり大陰唇の間にみえる小陰唇も描いたよ。まあその話は置いといて、ですね・・・」

「つまり股間は、様々な筋肉が一同に集中している。

例えば人体表面だと大胸筋と腹直筋で覆われ、背面は広背筋と大臀筋で覆われている。それが股間で合わさり、さらに足の筋肉の端部でもある。足は大腿四頭筋と細い縫工筋が両方からやってきて股間で接続している。それだけでも腹直筋、大臀筋、大腿四頭筋、縫工筋、裏に回って大腿二頭筋や半幕様筋などの接合部だ。

そして胴体と足をつなぐわかりにくい腸腰筋が通り、いってみれば筋肉銀座だ」

翆「でっ、もっと小さな筋肉もあるよね」

「描ききれないから靱帯とあわせて、それは省略」

翆「この辺は小さな筋肉が多いんだ」

「例えば膣を締める筋肉だってぇー。もうそんな小さな筋肉まで、こちらはわかんないよ」

翆「(笑)」

「もし仮にだよ、こんな複雑なメカニズムを模してロボットを作れと言われたら、アチキだったらギブアップよ。それは飛行機の汚物を外に捨てる排出口、なんてわけにはゆかないのよ」

翆「股間は複雑なんだ、そこへ直腸や尿道や膣が加わり、このための筋肉と靱帯と神経と血管が通っていて・・・そうなったら、もう複雑過ぎて絵には描けないか」

「そこまで話がふくらむと、アチキはもうわかんない。そんな複雑なところをスキー事故で骨盤を骨折しましたなんていわれたら、もうこのあたりの全ての筋肉もグチャグチャでしょう。それを治そうとすれば、一つ一つかたづけるわけだから、医者も実に忍耐のいる手術だろうな」

翆「立体としてみると、そんなややこしいところなんだぁー」

「まあサディズムの本みたいに膣にバイブいれたなんて可愛い話さ。それが筋肉まで話が及んだらもう複雑系!。アナルセックスで肛門の括約筋がきれちゃったなんていったら、つながらないでしょう。二十歳の美ボディが人工肛門になっただって!、うん、そんな人いるかな?」

翆「実際には、いるとおもうよ。表に出ないだけで(笑)」

「ああっ、やっちまったですか・・・、だよね」

それはともかく、大学の芸用解剖学の講義は、骨格と体表面の筋肉しか教えてくれないから、アーティストとしては、それで十分だけど、その先になると医者の世界だね。複雑怪奇な女の股間か・・・。

・・・

小樽の紅葉も始まった頃だろう。

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