Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

52.ヴァーチャルアイランドver2.

2009年05月24日 | Design&3DCG
 サイトプランの話を少ししておこう。といってもこのシリーズの第5話で書いたとうりに制作しているので、あまり新しい話はないのだが、こちらと合わせて一読されたい。
 機能的には、中央の軸線に沿って右側にリゾートコミュニティと読んでいる定住ゾーン、左側にリゾートホテルによる保養ゾーンという明快なゾーニングで構成している。そしてこれらの施設の下部には、第42話で述べた大きな二つの催事空間を入れてある。それらを含めて約250m四方の環境に納めている。だから砂浜からのアプローチは、いきなり階段になっており、頂部の広場に通じているのである。その先には、小さな教会を配置してランドマークとしている。それ自体当初のプランニング時から、意図したものである。あとは建物や植栽の配置に少し工夫を凝らして、見え隠れする空間を形成している。
 こうしたサイトプランで見てみると、以外に単純な構成なのだが、ライドスケープビューでみると、多彩な風景になって出現してくるのである。このように真上から見ているプランニングの視線と、通例私達が見ているグランドからの視線には、大きな相違が存在している。だからこそ、ランドスケープという考え方が、必要になってくるのである。
 通例建築では主にプランニングによって、環境の多くを語ろうと試みるが、実際にそれだけでは語れないのが、私達の生活世界なのである。だから最初の頃に私達が見ている視点でのビュースケッチを描いたといってよいだろう。
 サイトプランニングは、空間を客観性を持って捉えようとしているのであり、それ自体環境づくりでは必要なことなのだか、できあがった風景、そして人々の評価は、グランドビューからの風景なのである。
 それにしても、第2話、第3話のスケッチを見てもらえばわかるが、最初の興味は階段状のビレッジデザインにあった。こうして完成すると、むしろ当初予期していなかったリゾートホテル側の樹木と関係づけられたデザインの方が面白いと個人的には思う。意外性というか新しい発見というか、それはともかくとして、そうした予想できないところがあるということが、デザインを面白くしてくれるようだ。

制作:Vue5.
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