

20XX-11-23 晴れ のち曇 寒い調査
阿寒川支流の白水川、白水小沢川の渓流魚調査。
この日、午前中は未調査であった網走川支流の某源流域でオショロコマをさがした。
昼食後、釧北峠を越え、阿寒湖方面へ走り、途中で足寄方向へ右折し、足寄峠を越えて 気象観測用小屋のあるところから鋭角に曲がって林道へ入った。
今日の目的である阿寒川支流の白水川上流へ向かう。
阿寒川には漁協があり、放流ニジマスを釣らせて入漁料をとっている。
阿寒川上流域は、フライ・ルアーマンには全国的レベルで人気のある北海道唯一の有料ニジマス釣り渓流である。
まず白水川支流の白水小沢川をみたがその名のとおり白濁したイオウ分の多い川で一応さぐってみたが、まったく魚影なし。
引き続き白水川をみたが、こちらはもっと白濁し、水量も多い川だが イオウ成分のため 恐らく魚類はいないと思われた。


よせばよかったのだが、川の水をちょっとなめてみたら おぇっ ひどい味がした。






地図上では原生林の中を流れ、いかにも魚がいそうに思われたのだが予想が完全にはずれてがっかりであった。
阿寒湖のまわりはいまだに噴煙をあげている雌阿寒岳や、温泉など多く、硫黄分の多い地域もある。
白水川はまさにそこを流れ、イオウで白濁しているのがその名の所以とわかった。
ちなみに、もう少し釧路側に もう一本同名の白水川がありこちらは以前に調査に入ったこともあるが、同じくイオウの川であったのを思い出した。
鹿撃ちランクルが一台走っていたので聞いてみたが、やはり魚住まずの川らしい。
予想どおり阿寒の白水川、白水小川に魚棲まずという結果に終わった。もちろんオショロコマの生息などまったく考えられない。
ただ、分布調査においては、いたということの証明より、いないという証明のほうが限りなく大変なことが多いのは言うまでもない。
知床には、同じくイオウ分が含まれるため、かすかにイオウの臭いがしてやや白濁した水質の川があるが ここには青白色傾向のちょっと変わったオショロコマが棲んでいる。

