

20XX-6-28 晴れ のち曇って寒い
イオウ臭の川に棲む灰青色のオショロコマ。
朝9時 北見出発。これまで、普段あまりよく調べていなかった知床の羅臼側の小渓流のオショロコマを撮影に出かけた。
今回は魚がいるのかどうか分からないような小規模な渓流や沢も逐一丁寧にさがしてみる予定だ。
まず、峠を越えて羅臼側斜面にはいってしばらく下ったところにあるT川支流の SKMK川に入った。

この川は上流域でいつ来ても何となくイオウ臭の漂う渓流で、川の水も凄烈とはいえず透明度も低い印象をうける。
この渓流はT川の他の支流と異なりヤマベはきわめて稀で小型のオショロコマが圧倒的優勢の支流だ。
こんなヤマベがいない渓流に、何故か釣り人の痕跡がありヤマベ釣り専用ビクの竹細工のエサ入れが落ちていた。

ちなみに、このあたりでは7月1日のヤマベ釣り解禁日前にヤマベ釣りに入るヤマベ釣り師はとても多い。
当然ながら、私たちにヤマベ密漁の気持ちはさらさら無いが、他人にみられると解禁日直前のヤマベ密漁と誤解される可能性は否定出来ない。
この渓流独特の小型で灰青色調のオショロコマが多かったがサイズが小さすぎるのと魚がすれているのは釣り人が入ったことを示唆しているのかも知れない。
小規模なたまりを探りながらしばらく釣り下った。
オショロコマ30匹ほどを釣って撮影、オショロコマたちは撮影後すべて丁寧にリリースした。


























































しばしば渓流の宝石などと呼ばれるオショロコマだが、この渓流の個体群は御覧のとおり決して美しいとは言えない外観である。
美麗なオショロコマとはやや趣を異にする、いかにも野性的な外観の個体群と言えようか。
この日は上流域では灰青色のオショロコマが多かったが下流に下って行くにつれ黄色調を帯びる個体が増えていった。
本流に棲むオショロコマの影響を受けているのだろうか。
気がついてみると、風向きのせいか今日はあまりイオウ臭を感じなかった。

