

2018年11月、ヒグマ親子のサケ捕り。
オホーツクのとあるサケ遡上渓流の河口付近。
例年なら十数頭のヒグマが集まってサケを捕る光景が見られる。
しかし今年はヒグマの親子の2頭しかみえないのは、一体どうしたことでしょうか。

川に遡上してくるサケがいないのです。
朝から母親と小熊が河口近くでサケを狙っていたが、まったく獲れないでいたのです。
今年はオホーツク一帯でサケ・マスの遡上がことのほか少なくて、おまけに何故か、サケの大きさが異常に小さい。
いつもは足にゴンゴンぶつかるほど沢山のサケが遡上してくるのに、こんなにサケが少ない年はめずらしい。
午後、母熊は、やっと1匹のサケが岩陰に静止するのを確認。
母熊が慎重に近づいて、がばっと一気にくわえた。
あやうく逃げられそうになったが、かろうじて尾びれ近くをしっかりかじって確保。

はげしく暴れるサケだがまるで8月のカラフトマスみたいに小さい。

それでも、朝から粘ってやっと捕まえたサケは貴重です。贅沢は言っていられない。
お持ち帰りのサケ。くつろげるところにいってゆっくり食べましょう。

母ちゃん、今年のサケ、カラフトマスみたいに小さいね。
贅沢言うんじゃない。やっと捕まえたんだからね。
オショロコマを狙うカワセミがヒグマの親子をほほえましそうに見ていた。

オホーツクの動物写真家、藤原美智雄さんから今年(2018)もヒグマのサケとりの写真をいただきました。文章は藤原さんからのお話をもとに私が創作したものです。

