オショロコマの森ブログ5

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エメリッヒ監督のミッドウェイを観て感激

2020-09-13 11:36:54 | 映画
エメリッヒ監督のミッドウェイを観て感激




多くの映画は私にとっては、感情移入できなければ見る価値はない。



戦争映画はまさにそれだ。そして勝つのが必須。



そんな意味では、少し前に見た本命ミッドウェイのバッタもん ミッドウェイ運命の海 は見るに耐えないものでした。



ビデオ屋でミッドウェイ運命の海を本命のミッドウェイと勘違いして借りてみてがっかりしていた。



そして、後に本命があることを知り、北見のシネコンイオンシネマ時刻表をみると、今日これからでは 午後8時10分からのがある。


さっそく出かけた。


機材不良といったローカルな問題で30分上映が遅れたが、観客は私を含めて広い劇場に3人。貸し切りみたい。




正に勝者の目線、勝者の歴史感で作られた戦争映画であることは違いなく、日本人の目からは抵抗を感じるところもある。



そんなわけで、強大な日本空母艦隊を前に絶対勝ち目のない米機動部隊が情報戦での優位性から、やったぜ、まさに奇跡的に勝ってしまうといった作りになっているのはいつもと同じ。


いろいろな興味深いエピソードも丹念に盛り込まれている。(私は大の戦記マニアでもあります。)


ただ、そんなぐだぐだ はどうでもよくて、ゴジラ映画で 早くゴジラ出てこい の心境。




すごかった。 



目一杯予算をつぎ込んだ本当に本当くさい見事な CGもさることながら音響、腹にズンズンひびく壮絶絶後のサウンドがものすごい。自室の27インチ iMac でDVDしか見なくなっていた私にとってまるで初体験みたいな衝撃を受けた。



死闘の末、南雲司令の判断ミスから制空ゼロ戦部隊が手薄になったチャンスにドーントレス急降下爆撃隊が奇跡的に日本空母三隻を一瞬にして葬るというのはこれまでの映画と同じ。


ただ航空マニアの私としてはドーントレス爆撃機が比較にもならないほど空戦能力の優れる零戦と互角に勝負して後方機銃でけっこう撃墜するなど信じられないシーンが多々あり、これらはうそくさいにもほどがある。



勝つには勝ったが、結局空母エンタープライズから出撃したドーントレス爆撃隊36機中34機が未帰還であったという。雷撃隊はほぼ全滅。



落とされても落とされても果敢に突っ込んでゆく米軍攻撃隊は鬼気せまる迫力だ。




ひたすら中高年男性専用といってもよい壮絶な戦闘シーンを見て楽しむ映画でそれ以外には何もありません。




女性とくに私のかみさんなどは絶対見ないだろうし、きっと最近のヤングがみても意味不明の映画だと思う。




もしかするとヤングたちは映画の作りやクライマックスシーンの映像各所に、スターウォーズそっくりなところも目ざとく発見するかもしれない。





この後におよんで反戦・平和といった要素の陳腐な盛り込みはなくエメリッヒ監督の頭は興業収入がまず第一といったところでしょうか。




アメリカと日本での上映を主眼に置いたというので、今回は日本側の言い分を多少入れてはいるがどうしても全体的な作りはスターウォーズ的なところが目立つ。




とはいえ、これまでのミッドウェイ映画があまりにも惨めに見えてしまうほど、ミッドウェイ映画史上最高の出来でした。




毎度おなじみの全米興業収入 No.1 とのふれこみ。




しかし北見市の今日においてはこの映画、たったの観客3名。一方、ラブラブ邦画のスクリーンはびっくりするくらい沢山の若い観客が多かった。





ところで私は、もちろん主人公のヤンキーパイロット ディック・ベスト大尉に感情移入していたことは当然です。





映画はじまってすぐのディック・ベスト大尉の、あほみたいな無茶ぶりは、おお、エメリッヒ監督の巧みな布石でした。




まさに交響曲みたいなバックの音楽も素晴らしく、めずらしく劇場が明るくなるまで聞き入ってしまい、最後は広い劇場には私一人。



               おわり。





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