朝青龍のサッカー騒動、時津風部屋の力士暴行死事件、そして今回のロシア出身力士による大麻騒動と角界はこのところ不祥事が続いている。北の湖理事長が弟子を庇うのは親方の鏡にみえるが、世間の鏡には理事長の保身に映るから嗤われても仕方がない。ロシア語通訳の米原万里さんのエッセーでロシアの様子は垣間見るが、大麻所持で逮捕された若ノ鵬は子どものときから吸っていたというからロシアでは簡単に入手ができ、タバコを吸う感覚だったのかもしれない。
さてロシアのジャズはどうなのだろう。ロシア・ジャズ研究家として知られる新潟大学教授の鈴木正美さんが熱心に紹介されているようだが、音源が広く市場に出ることもなく聴く機会も少ない。写真のロシアン・ジャズ・カルテットはインパルスから発売されたもので聴かれた方も多いと思われる。ロシアン・ジャズ・カルテットとはいっても二人のロシア・ジャズメンが64年にアメリカを訪れたときに録音されたもので、ピアノのロジャー・ケラウェイとドラムのグラディ・テイトが参加したいわば歓迎セッションなのだろう。写真の右に写っているのはロシアのベーシストだが東洋人に見え、角界同様、国際色豊かな取り組みでもある。
ロシアのアルト奏者のオリジナルとスタンダードを配したアルバムで、クラシックのレコードかと間違うような室内楽的サウンドだ。アルトの奏法は抑揚のないもので、クラシックの素養が窺えるが、フレーズはジャズの語法でドルフィーあたりを研究したのだろう。スウィング感には欠けるものの二人のロシア・ジャズメンがアメリカのジャズという空気に触れ、ジャズ腺を刺激した好セッションである。ヴォーカルも得意なテイトの選曲なのだろうか、サミー・フェインの「シークレット・ラブ」が静かに美しく演奏されていて、一体となったアンサンブルはジャズに国境がないことを教えてくれる。「シークレット・ラブ」は映画「カラミティ・ジェーン」の主題歌だが、カラミティは疫病神の意味も持つ。
疫病神を解雇しただけでは閉鎖的な相撲界が改まるものではない。外国人力士を入門禁止にすべきという意見もあり、相撲協会の組織自体の在り方も問われている。協会は裸になり膿を土俵から押し出さない限り体質も変らないだろう。力士の正装は裸だという。
さてロシアのジャズはどうなのだろう。ロシア・ジャズ研究家として知られる新潟大学教授の鈴木正美さんが熱心に紹介されているようだが、音源が広く市場に出ることもなく聴く機会も少ない。写真のロシアン・ジャズ・カルテットはインパルスから発売されたもので聴かれた方も多いと思われる。ロシアン・ジャズ・カルテットとはいっても二人のロシア・ジャズメンが64年にアメリカを訪れたときに録音されたもので、ピアノのロジャー・ケラウェイとドラムのグラディ・テイトが参加したいわば歓迎セッションなのだろう。写真の右に写っているのはロシアのベーシストだが東洋人に見え、角界同様、国際色豊かな取り組みでもある。
ロシアのアルト奏者のオリジナルとスタンダードを配したアルバムで、クラシックのレコードかと間違うような室内楽的サウンドだ。アルトの奏法は抑揚のないもので、クラシックの素養が窺えるが、フレーズはジャズの語法でドルフィーあたりを研究したのだろう。スウィング感には欠けるものの二人のロシア・ジャズメンがアメリカのジャズという空気に触れ、ジャズ腺を刺激した好セッションである。ヴォーカルも得意なテイトの選曲なのだろうか、サミー・フェインの「シークレット・ラブ」が静かに美しく演奏されていて、一体となったアンサンブルはジャズに国境がないことを教えてくれる。「シークレット・ラブ」は映画「カラミティ・ジェーン」の主題歌だが、カラミティは疫病神の意味も持つ。
疫病神を解雇しただけでは閉鎖的な相撲界が改まるものではない。外国人力士を入門禁止にすべきという意見もあり、相撲協会の組織自体の在り方も問われている。協会は裸になり膿を土俵から押し出さない限り体質も変らないだろう。力士の正装は裸だという。