先週に続き映画とエリントンの話題になるが、今年はエリントン没後40周年記念でジャズ界では色々と企画されているので、こちらも便乗というわけだ。レオナルド・ディカプリオ主演の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」を観たが、これが面白い。予告編やチラシで「ドヤ顔でアカデミー賞最有力」という謳い文句をご覧になったかたもあろう。26歳で証券会社を設立し、年収49億円を稼ぎ出したのだからドヤ顔になるもの無理はない。
ジャズアルバムでドヤ顔といえば「ザ・ポピュラー」のエリントンだ。人望が厚く、決して偉ぶらないエリントンにしては珍しい表情だが、これには理由がある。油井正一著「ジャズの歴史物語」(スイング・ジャーナル社刊)によると、フランスの批評家アンドレ・オデールが、その頃のエリントンの姿勢を「過去の安直な焼き直し」、さらに「焼き直しどころか改悪すらしている」と批判したことに端を発する。エリントンは雑誌で一度反論した後、しばし沈黙を守り、音楽家らしく演奏をもってオデールに再反論したのがこの「ザ・ポピュラー」で、一見ヒット曲のコンピに思えるが全て新録音だ。
「A列車で行こう」にはじまりに、「I Got It Bad」、「Mood Indigo」、「Solitude」、「Sophisticated Lady」、「Do Nothin' Till You Hear from Me」等々、敢えて批判の対象になった曲、いわば毎晩ステージで演奏する有名ナンバーばかりを選んでいる。批評家に反論となると今まで一度も演奏したことがなく、さらにスケールの大きな組曲を答えとして出すところだが、何度も演奏した曲に新しい息吹を与えるという形で指摘された「過去の安直な焼き直し」を払拭している。そしてアレンジもアルバムタイトル通りポピュラーなもので、誰でもが親しめる演奏だ。ジャケット写真撮影のときに無意識にドヤ顔になる。
エリントンが作った曲は1000を超えるし、LP時代になってからのアルバム数も100枚は超える。先週話題にしたライブ名盤もあれば難解な組曲もあるのがエリントンの世界だ。ジャズを聴き始めの方に、エリントンはどの曲、どのアルバムから聴けばいいのか、と聞かれたなら、迷わずこの「ザ・ポピュラー」を挙げる。間違いなく、「よかった」という感想が返ってくるだろう。それを聞く小生はドヤ顔になる。
ジャズアルバムでドヤ顔といえば「ザ・ポピュラー」のエリントンだ。人望が厚く、決して偉ぶらないエリントンにしては珍しい表情だが、これには理由がある。油井正一著「ジャズの歴史物語」(スイング・ジャーナル社刊)によると、フランスの批評家アンドレ・オデールが、その頃のエリントンの姿勢を「過去の安直な焼き直し」、さらに「焼き直しどころか改悪すらしている」と批判したことに端を発する。エリントンは雑誌で一度反論した後、しばし沈黙を守り、音楽家らしく演奏をもってオデールに再反論したのがこの「ザ・ポピュラー」で、一見ヒット曲のコンピに思えるが全て新録音だ。
「A列車で行こう」にはじまりに、「I Got It Bad」、「Mood Indigo」、「Solitude」、「Sophisticated Lady」、「Do Nothin' Till You Hear from Me」等々、敢えて批判の対象になった曲、いわば毎晩ステージで演奏する有名ナンバーばかりを選んでいる。批評家に反論となると今まで一度も演奏したことがなく、さらにスケールの大きな組曲を答えとして出すところだが、何度も演奏した曲に新しい息吹を与えるという形で指摘された「過去の安直な焼き直し」を払拭している。そしてアレンジもアルバムタイトル通りポピュラーなもので、誰でもが親しめる演奏だ。ジャケット写真撮影のときに無意識にドヤ顔になる。
エリントンが作った曲は1000を超えるし、LP時代になってからのアルバム数も100枚は超える。先週話題にしたライブ名盤もあれば難解な組曲もあるのがエリントンの世界だ。ジャズを聴き始めの方に、エリントンはどの曲、どのアルバムから聴けばいいのか、と聞かれたなら、迷わずこの「ザ・ポピュラー」を挙げる。間違いなく、「よかった」という感想が返ってくるだろう。それを聞く小生はドヤ顔になる。