先週2日、「日本ハム、稲葉篤紀、今季限りでの現役引退」というニュースが飛び込んできた。2012年に通算2000安打、250本塁打、400二塁打を達成、今年42歳、プロ生活20年、昨年あたりからそろそろだなぁ、と噂が立ったものの、やはり本人の口からそれを聞くとファンは寂しい。札幌ドームで開かれた会見で、「悔いはない」と語った表情はさばさばしていて、男の引き際の美学を見たような気がした。
稲葉選手といえば、得点圏に走者を置いた状態で打席を迎えると、ファンファーレに合わせて一斉にファンが飛び跳ねる、通称「稲葉ジャンプ」と呼ばれる応援が定着している。「調子が悪いときでも打てるんじゃないかという気持ちになる」と会見で語ったほどの熱い応援だ。ジャズでジャンプといえばエリントンの「Jump For Joy」か、ベイシーの「One O'Clock Jump」と相場が決まっているが、ベイシーにもう一曲ご機嫌なジャンプ・ナンバーがある。「Jumpin' At The Woodside」だ。ベイシーらしく強力にスウィングする曲で、稲葉のフル・スウィングした球がバックスクリーンに吸い込まれるような小気味よさがある。
そのベイシーの十八番を取り上げたのはボブ・ブルックマイヤーのKCセヴンというバンドだ。ベイシー楽団発祥の地でもあり、ブルックマイヤーの出身地でもあるカンザスシティをタイトルにした「Kansas City Revisited」が洒落ているし、カンザス行き長距離バスのバックミラーに写っているブルックマイヤーの真剣な横顔が印象的なジャケットでもある。ベイシー・スタイルのセプテットで、アル・コーンとポール・クイニシェットのフロントに、ナット・ピアース、ジム・ホール、アディソン・ファーマー、オシー・ジョンソンという名手のリズム隊がバックだ。トロンボーンとテナー2本のアンサンブルは音に厚みがあり、強力なスウィングはビッグバンドに負けない。
会見後半で引退後は、「北海道から一人でも多くのプロ野球選手を育てるために指導者になりたい。ずっとここで暮らそうと思っているので、野球で恩返しがしたい」と語った稲葉選手の目は燃えていた。名選手が必ずしも名指導者になれるとは限らないが、どんな時も全力疾走でチームを引っ張り続けてきた稲葉選手なら適任だろう。北海道と日本ハム・ファイターズを愛する男の夢を後押しするのはファンの声援だ。「稲葉監督」を胴上げする日が見たい。
稲葉選手といえば、得点圏に走者を置いた状態で打席を迎えると、ファンファーレに合わせて一斉にファンが飛び跳ねる、通称「稲葉ジャンプ」と呼ばれる応援が定着している。「調子が悪いときでも打てるんじゃないかという気持ちになる」と会見で語ったほどの熱い応援だ。ジャズでジャンプといえばエリントンの「Jump For Joy」か、ベイシーの「One O'Clock Jump」と相場が決まっているが、ベイシーにもう一曲ご機嫌なジャンプ・ナンバーがある。「Jumpin' At The Woodside」だ。ベイシーらしく強力にスウィングする曲で、稲葉のフル・スウィングした球がバックスクリーンに吸い込まれるような小気味よさがある。
そのベイシーの十八番を取り上げたのはボブ・ブルックマイヤーのKCセヴンというバンドだ。ベイシー楽団発祥の地でもあり、ブルックマイヤーの出身地でもあるカンザスシティをタイトルにした「Kansas City Revisited」が洒落ているし、カンザス行き長距離バスのバックミラーに写っているブルックマイヤーの真剣な横顔が印象的なジャケットでもある。ベイシー・スタイルのセプテットで、アル・コーンとポール・クイニシェットのフロントに、ナット・ピアース、ジム・ホール、アディソン・ファーマー、オシー・ジョンソンという名手のリズム隊がバックだ。トロンボーンとテナー2本のアンサンブルは音に厚みがあり、強力なスウィングはビッグバンドに負けない。
会見後半で引退後は、「北海道から一人でも多くのプロ野球選手を育てるために指導者になりたい。ずっとここで暮らそうと思っているので、野球で恩返しがしたい」と語った稲葉選手の目は燃えていた。名選手が必ずしも名指導者になれるとは限らないが、どんな時も全力疾走でチームを引っ張り続けてきた稲葉選手なら適任だろう。北海道と日本ハム・ファイターズを愛する男の夢を後押しするのはファンの声援だ。「稲葉監督」を胴上げする日が見たい。