
読書の秋と銘打って出版社と書店からキャンペーンが張られている。新しいタイトルと装丁が並んでも活字離れは益々進み、売れ行きは芳しくないようだ。よほどの売れっ子作家でない限り初版止まりで増刷されることはないが、ハードカバー初版が91年で、95年には46刷、今では普及版も出ているという隠れたベストセラーがある。フォレスト・カーターの「リトル・トリー」で読まれた方も多いと思う。
アメリカの先住民族であるチェロキー族の著者が祖父母との生活を綴った自伝的な回想録で、家族の絆、自然との共存、忘れかけていたことを思い起こす本だ。最近目にする家族関係の捩れによる悲惨な事件、開発という名の下に進む自然破壊、家族愛と自然の恵みを尊重するチェロキー族に学ぶことは多い。そのチェロキー族に伝わる恋の歌のメロディを拝借してレイ・ノーブルが作曲したのが、チャーリー・バーネット楽団のテーマ曲として知られる「チェロキー」である。プロのプレイヤーに聞いたところ、テーマは全音符と二部音符が並びコード進行もシンプルにできているらしい。メロディラインは軽く口ずさめるが、アドリブとなるとコード・チェンジに寄りかかれないぶんだけアイデアがないことには演奏ができないという。
多くのプレイヤーが、この閃きが要求される「チェロキー」を取り上げているが、ブラウニーこと、クリフォード・ブラウンを超える演奏は聴いたことがない。湧き出る泉の如く常に新鮮で枯れる事がないアイデア、感性漲るフレーズ、かつてのF1名ドライバー、アイルトン・セナのコーナリングを思わせるスピードとスリル、どれをとっても完璧としか言いようがない。インディアンの太鼓を模したマックス・ローチのドラムがさらにブラウニーの豊かな歌心を盛り上げた稀代の名演であり、超えることができない手本でもある。
夭折したブラウニー以降、多くのトランペッターが輩出しジャズ史を彩っているが、トランペットという楽器の魅力を最大限に引き出したのはブラウニーであり、ブラウニーという存在がなければジャズ・トランペッターの流れも変わっていたかもしれない。神に与えられた3本のピストンを自在に操るブラウニーの難を言うと、罪作りなほど美し過ぎるということであろうか。
アメリカの先住民族であるチェロキー族の著者が祖父母との生活を綴った自伝的な回想録で、家族の絆、自然との共存、忘れかけていたことを思い起こす本だ。最近目にする家族関係の捩れによる悲惨な事件、開発という名の下に進む自然破壊、家族愛と自然の恵みを尊重するチェロキー族に学ぶことは多い。そのチェロキー族に伝わる恋の歌のメロディを拝借してレイ・ノーブルが作曲したのが、チャーリー・バーネット楽団のテーマ曲として知られる「チェロキー」である。プロのプレイヤーに聞いたところ、テーマは全音符と二部音符が並びコード進行もシンプルにできているらしい。メロディラインは軽く口ずさめるが、アドリブとなるとコード・チェンジに寄りかかれないぶんだけアイデアがないことには演奏ができないという。
多くのプレイヤーが、この閃きが要求される「チェロキー」を取り上げているが、ブラウニーこと、クリフォード・ブラウンを超える演奏は聴いたことがない。湧き出る泉の如く常に新鮮で枯れる事がないアイデア、感性漲るフレーズ、かつてのF1名ドライバー、アイルトン・セナのコーナリングを思わせるスピードとスリル、どれをとっても完璧としか言いようがない。インディアンの太鼓を模したマックス・ローチのドラムがさらにブラウニーの豊かな歌心を盛り上げた稀代の名演であり、超えることができない手本でもある。
夭折したブラウニー以降、多くのトランペッターが輩出しジャズ史を彩っているが、トランペットという楽器の魅力を最大限に引き出したのはブラウニーであり、ブラウニーという存在がなければジャズ・トランペッターの流れも変わっていたかもしれない。神に与えられた3本のピストンを自在に操るブラウニーの難を言うと、罪作りなほど美し過ぎるということであろうか。
その早い死が惜しまれるブラウニーのお好みのアルバムをお寄せください。
管理人クリフォード・ブラウン・ベスト3
Study In Brown (EmArcy)
In Concert (GNP)
At Basin Street (EmArcy)
「リトル・トリー」をお読みになった方も是非、ご感想をお寄せください。
今週もたくさんのコメントお待ちしております。
ブラウニー良いですね、抜群のテクニックと歌心溢れる演奏。そして時折みせる(20代の若者とは思えない)枯れた味。優等生ぽいところ以外は全て好きです。(笑)
お気に入りは
「スタディ・イン・ブラウン」
チェロキーの奔放さと力強さを兼ね備えた演奏。たまりませんね。
「イン・コンサート」
パリの舗道とテンダリーのソロ・・天才だ!!!
何故か2枚、duke様と同じになってしまいました。真似したわけではないのですが・・・(笑)
「ウイズ・ストリングス」
煙が目にしみるは決定的な名演だと思います。
ついでに、チェロキーベスト3
「ジャズ・ジャイアント」パウエル
「スタディ・イン・ブラウン」
「2,3,4、」シェリー・マン
探すのはそれほど難しくは無いように思うのですが
(例えばマルサリス)、歌心という点ではこの人に
勝る奏者はまずいないように思います。
死後半世紀以上経過した今もなお、愛聴され続ける
ジャズメンって、そういないですよね。
ほんとうに凄い人です。
残した音源は全て素晴らしいものなので、3枚選べと
言われても悩みますが、強いて印象の強いものから
並べますと、、、、
1)「Study In Brown」
ブラウニーの初聴きがこれですから、やはりこれが
真っ先にきますね。
チェロキーももちろん素晴らしいのですが、私は
Sandu が大好きです。
これ、意外と他のジャズメン、取り上げてませんよね?
デイブ・ベイリーのものくらいしか、思いつきません。
2)「A Night at Birdland Vol.1/ Art Blakey」
「New Trumpet Sensaton! Clifford Brown!」という
ピ-・ウィー・マーケットの名調子のMCと、
「スプリット・キック」でのクリフォードの輝かしい
ソロのインパクトは強烈でした。
3)「at Basin Street」
ローチのドラムが炸裂するB面が、特に好きです。
↓
★「ブラウニー、私のベスト3」
管理人からは・・・
(1)「Study in Brown」
なんと言っても、クリフォード初聴きの印象は強烈です!
チェロキーというナンバーを始めて聴いたのも、このアルバムでした。
(2)「A Night at Bird Land Vol.1/ Art Blakey」
サイド参加ですが、あえて選びました。
ブラウニーのプレイはまさにbrilliant、「Split Kick」只今のBGMです。
クリフォード24才、ホレス25才、ドナルドソン27才・・・
みんな、若いですね!
(3)「Clifford Brown & Max Roach」
デライラ、パリジャン、ダホウド、ジョイ・スプリング、ジョードゥ・・・
当家のかつての課題曲が目白押し、となりゃあ選ばないわけにはいきませんね(笑)。
違うって。
クリフォード・ブラウンは、好きなトランペッターの1番か2番にきます。
輝かしい、という言葉がピッタリではないかと思います。からっとした明るさを感じます。
技術的にも優れていますが、それ以上の何かがあるから、魅力があるのでしょう。何かって、何だろう?
言葉で表現するのは難しいですが、ジャズのセンスとでも言うのでしょうか。歌心でもあるのかもしれません。
どの録音も良いので、3つに絞るのはむずかしいのですが、現在の私の好みで選びました。
1.In Concert
2.Jam Session
3.Study In Brown
上位2枚が同じでしたか。おそらくブラウニー全作品で聴いた回数では、この2枚が多いでしょうね。何度聴いても新鮮で、また聴きたくなるアルバムはそうざらにありものではありません。素晴らしいの一言に尽きます。
「ウイズ・ストリングス」は、その類の作品といつも比較されるバイブルでしょうか。甘すぎず、柔らかすぎず、耳障りが良く、それでいて程よい緊張感があります。
チェロキーベスト3も挙げて頂きありがとうございます。
いつかは企画したいベスト・チューンです。
ワン、ツーは決定でしょうね。で、シェリー・マンは「3,4」でしょうか。(笑)
ブラウニー死後、ブラウニーの後継者と呼ばれたトランペッターは数多くおりますが、歌心で超えた人はいませんでした。テクやアイデアが突出してもブラウニーのセンスは真似ることができないのでしょう。
Sandu はブラウニー自身の作であり、それも決定的な名演ゆえ取り上げ難いものと思われます。以前、紹介したファーマーの「Something You Got」にも収録されております。
バードランドはまさに Sensaton!ですね。
Clifford Brown!・・・ルーダーナスンアートサクスフォン・・・JP?B?GyRCJD8hIxsoQg・・・Thank You
何度聴いても覚えられません。(笑)
「at Basin Street」とは私と同じ選出で嬉しいですね。
ランドからロリンズに変ってからの最初のアルバムですが、ブラウニーがロリンズに刺激されて熱いプレイが聴けます。このフロントはマイルス、コルトレーン以上の音の厚みがありました。
輝かしいとはいい表現ですね。磨かれて輝いていたのはトランペットだけではありませんでした。センスはこう磨きたいものです。
音楽に限らず魅力を感じるものには言葉で説明できないサムシングがあるものです。それは神秘性だったり、涙腺を刺激する感動だったり、琴線に触れる振動だったりします。ブラウニーだけが持っていた何かはそこにあるのかも知れませんね。
Jam Session が挙がりましたか。バラード・メロディの「春の如く」は天才の如く、閃きは凄いですね。それにしても入り乱れてのジャム・セッション、ブラウニーなのか、テリーなのか、ファーガソンなのか、ピアノに至っては似ているリッチー・パウエルにジュニア・マンス、耳の悪い評論家ではライナー書けませんね。(笑)
今日は雨のお陰で好きなゴルフもお休み。久々にたっぷりJAZZに浸りました。
クリフォードブラウンとなるとどれもが名盤・名演で難しいですね。
もちろんリーダーアルバムだけでなく、歌のバックに廻ってもそれなりに存在感がありますので。
という訳で甲乙付けがたいのですが好きな盤ということで、
1.With strings
トランペットはじっくり聴くとなると、バラードプレーが好みです。特に、このwith stringsは、トランペットが全面的にフューチャーされているので。
2.Jam session
ブラウンの出番は少ないのですが、このセッションの雰囲気が好きです。ブラウンと一緒に事故で亡くなった、リッチーパウエルのピアノの連弾もいいいですね。
3.A Night at Birdland
ブレーキー、シルバー、そしてブラウンの原点がここにありですね。誰から辿っても行き着くアルバムです。
番外としては、ハンプトンオーケストラの一員としてスウェーデンに行ったときにQuincyのアレンジでART FARMERなどと吹き込んだ録音は愛聴盤です。
そちらは10月の雨でしたか。こちらは爽やかな秋晴れでして、ブラウニーがいつもより心地良く聴こえます。
With strings のバラードプレーはメロディの重要さを教えてくれるものです。Stardust はカーマイケルの譜面の空間を埋め尽くす音が堪りませんね。
おっしゃるように Jam session のスタジオライブの雰囲気は実にいいものです。Move でベッツとモロウのベース2本のソロはジャムセッションならではのもの、楽しい1枚ですね。
ストックホルム・スウィートニンのスウェーデンのリズムセクションもなかなかのものです。 ハルベルク以下、後世語り継がれるプレイヤーとのセッションとは夢にも思わなかったでしょうね。