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マンチェスター・バイ・ザ・シー......心を揺さぶる素晴らしい映画だ。ケイシー・アフレックがアカデミー賞をはじめゴールデングローブ賞、全米映画批評家協会賞等で、主演男優賞を総なめした作品である。アフレックといえば「オーシャンズ」シリーズで顔を覚えていた程度だが、存在感のある演技に圧倒された。俳優なら一度は取りたい賞を独占しただけのことはある。
物語は実に静かだ。それだけに脇役も含めて演技力が問われる作品である。中盤、「I'm Beginning To See The Light」が流れる。エラ・フィッツジェラルドとインク・スポッツが共演した音源だ。ストーリーを詳しく書けないのが残念だが、少し光が見えてきた展開で流れたものだから思わず唸った。1944年にエリントン楽団がクラブ「ハリケーン」に出演していたとき、ハリー・ジェイムスと作詞家のドン・ジョージが遊びに来る。ステージの合間にジョニー・ホッジスも加わって4人で談笑しているうち、曲を作ろうという話になり、あっという間にできたのがこの曲だ。才人が揃うと名曲はいとも簡単にできる。
シンガーなら一度は歌う曲なので録音は暇がない。今回はジョニー・ソマーズを選んだ。1960年代にヒットした「ワン・ボーイ」や「内気なジョニー」でポップス・シンガーのイメージが強いが、ジャズ・フィーリングは抜群だ。「Positively The Most」はそのセンスを証明するアルバムで、アート・ペッパーをはじめコンテ・カンドリ、バド・シャンク、フランク・ロソリーノ等が参加したビッグバンドをバックにマーティ・ペイチの粋なアレンジでスマートに歌っている。もしデビューがビッグバンド全盛期の40年代ならスタン・ケントンかウディ・ハーマンの楽団で歌っていただろう。
この曲の歌詞の頭は覚えているものの全体を知らないので、改めて歌詞カードを読んだ。後半に「That's a four-alarm fire now」という歌詞がある。「alarm fire」とは火事の規模を表わす表現で、小火の「one」から数週間続く「six」まで分類されているようだ。「four」は消火が困難な大火災を指す。映画をご覧になった方はこれでお分かりだろう。ネタバレになるのでこれ以上は説明できないが、見事な選曲に膝を打った。
物語は実に静かだ。それだけに脇役も含めて演技力が問われる作品である。中盤、「I'm Beginning To See The Light」が流れる。エラ・フィッツジェラルドとインク・スポッツが共演した音源だ。ストーリーを詳しく書けないのが残念だが、少し光が見えてきた展開で流れたものだから思わず唸った。1944年にエリントン楽団がクラブ「ハリケーン」に出演していたとき、ハリー・ジェイムスと作詞家のドン・ジョージが遊びに来る。ステージの合間にジョニー・ホッジスも加わって4人で談笑しているうち、曲を作ろうという話になり、あっという間にできたのがこの曲だ。才人が揃うと名曲はいとも簡単にできる。
シンガーなら一度は歌う曲なので録音は暇がない。今回はジョニー・ソマーズを選んだ。1960年代にヒットした「ワン・ボーイ」や「内気なジョニー」でポップス・シンガーのイメージが強いが、ジャズ・フィーリングは抜群だ。「Positively The Most」はそのセンスを証明するアルバムで、アート・ペッパーをはじめコンテ・カンドリ、バド・シャンク、フランク・ロソリーノ等が参加したビッグバンドをバックにマーティ・ペイチの粋なアレンジでスマートに歌っている。もしデビューがビッグバンド全盛期の40年代ならスタン・ケントンかウディ・ハーマンの楽団で歌っていただろう。
この曲の歌詞の頭は覚えているものの全体を知らないので、改めて歌詞カードを読んだ。後半に「That's a four-alarm fire now」という歌詞がある。「alarm fire」とは火事の規模を表わす表現で、小火の「one」から数週間続く「six」まで分類されているようだ。「four」は消火が困難な大火災を指す。映画をご覧になった方はこれでお分かりだろう。ネタバレになるのでこれ以上は説明できないが、見事な選曲に膝を打った。
「アイム・ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライト」は作曲者の一人ハリー・ジェイムスの楽団で歌ったキティ・カレンでヒットしました。以来、今日まで多くの録音があります。今週はこの曲のお気に入りをヴォーカルでお寄せください。インストは機を改めて話題にします。
管理人 I'm Beginning To See The Light Vocal Best 3
Ella Fitzgerald - Count Basie / Ella And Basie! (Verve)
Mel Torme / At The Crescendo (Bethlehem)
Helen Forrest / The Devil And The Deep Blue Sea (SSJ)
定番ばかりになりました。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=FNt4dTsT_Es
映画をご覧になった方はネタバレしない範囲でご感想をお寄せください
Natalie Cole - I'm beginning to see the light (live)
https://www.youtube.com/watch?v=OJ-Z8Wd_4Go
クラーク・テリーがいいね
梅雨時期の空ですが時々雲間からお日様が顔を出します。課題曲を聴きながらの週始めです。やはりエリントン曲は素晴らしいですねぇ・・・
東横綱盤:Luis Armstrong & Duke Ellington/The Great Summit(Roulette)
グレイトな頂きお二人とエリントニアンが6tetで演ってます。17曲全てエリントン・ナンバー。大真面目なサッチモが聴けます、やはりエリントンは作曲家としても天才!
西横綱盤:Ella Fitzgerald - Count Basie / Ella And Basie! (Verve)
ベイシーバンドの正しい聴き方はF・グリーンのリズムギターが聴こえ、出来る限り大きな音量で聴くことだそうです。なるほどと納得!
特にこの辺りのニューベイシーバンドメンバー皆素晴らしい。S・ペインの太鼓に痺れてます。
こちらはよさこい祭りが終わり一歩夏に近づきました。
二大横綱、東はサッチモとエリントンがきましたね。まさにグレイト・サミットです。ジャケット写真のように寛いだセッションですが、そこは大物だけあり緊張感もあります。サッチモのメンバーとエリントンの曲というサミットならではのバランスが功を奏した内容です。バーニー・ビガードのクラリネットがいい味を出しております。
そして、私が迷わず挙げたエラとベイシー、エラは何度か録音しておりますが、これが一番ですね。エラのワンコーラスのあとにドカーンと入るアンサンブルが実に素晴らしい。ヴォリュームはここを最大に合わせると全体のバランスが良くなります。このジャケットも寛いだ二人が絵になります。
https://www.youtube.com/watch?v=Q3yHUNpbdis
https://www.youtube.com/watch?v=Sr4X19c6Ik4
解釈が面白いインストと
モンゴロイドには絶対無理歌唱と
スキャット入れやすい感じだねの、と
独断&偏見でチョイスさせていただきました。
映画の感想?
ぜひ観ていただきたい!
マリガンとベイカー、伝説のバンドですね。この時期の二人はハードボイルドでした。この後マリガンはスマートになり、ベイカーはアンニュイになります。
次に、これもアルじゃろ。メトロポールをバックに変幻自在です。
そして、ディーディー。スキャットの入りが自然ですし、アクセントになっております。何でもスキャット入れるとジャズヴォーカルになると勘違いしている今時のシンガーとは違いますね。豪華なバックが似合う本物です。
個人的な心配事は、山のようにありますが、この歌を聴けばとりあえずどこかへいってしまいそうです。スイングしたものがいいので、
Mel Torme / At The Crescendo (Bethlehem)
Bobby Darlin / Oh! Look at Me Now (Capitol)
Joe Williams / The Greatest!! (Verve)
メル・トーメは、軽妙洒脱で最高。at the Red Hillのライブもピアノのソロも入り、そちらもよいです。シナトラもありますが、その系統でボビーダーリンの落ち着いた歌唱を。その系統だとマイケル・ブーブレもありますが、もう一つかな。三つめは伴奏も含めてならトップにあげたいくらいのジョー・ウィリアムスです。
女性が歌っているものも、ルース・ブラウン、ロレス・アレキサンドリア、デラ・リーズ、もちろんソマーズ等々たくさんありましたが、今回は男性ヴォーカルで。
タイトル通り光が見える曲ですので、嫌なことはこの曲を聴いて忘れましょう。
男性シンガーが並びましたね。メル・トーメは私も挙げましたが、文句なしです。この曲に限ってはシナトラより断然いいですね。粋はシナトラに一歩譲りますが、都会的なセンスを感じるのはトーメです。
次にボビー・ダーリン、持っていませんがビリー・メイのアレンジでしたらスマートな仕上がりでしょう。
そして、ジョー・ウィリアムス。これは強力なベイシーが協力して名盤が生まれました。まさにグレイテスト。
I'm Beginning To See The Light Vocal Best 3
Ella Fitzgerald - Count Basie / Ella And Basie! (Verve)
Louis Armstrong - Duke Ellington / The Great Summit (Roulette)
Mel Torme / At The Crescendo (Bethlehem)
女性はエラ、男性はサッチモが人気でした。男性シンガーが好んで取り上げる曲でして他にもボビー・ダーリンやジョー・ウィリアムスが挙がりました。シナトラも録音しております。
今宵はお気に入りのアイム・ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライトをお楽しみください。