ストイックにしてエロチック

80年代、物まねじゃないオリジナルな音楽をやっていたユニークなバンドです。物まねじゃないからユニークというのも、たぶん日本だけの慣用だろう。これはロックなのだろうかとさえ思う。男と女の情景しか歌わず、シャウト唱法しかせず、ストイックなスタイルにして、キスの前か後の見つめ合う男と女のように、エロチックな動悸と旋律。後にも先にも、こんなバンドは見たことがない。

目を閉じておいでよ - BARBEE BOYS


Chibi - BARBEE BOYS


BARBEE BOYS - 泣いたままで listen to me


ツインボーカルの杏子とコンタ。遊びなれた女とまだ少年の面影を残す年下の男といった風だが、二人は同い年。杏子はきちんとＯＬ勤めしながらバンドに参加したという堅実派。コンタが首から下げているのが、ソプラノサックス。My Favorite Things で John Coltrane が吹いていました。リードギターは、バービーボーイズのほとんどの楽曲の作詞作曲を手がける、いまみちともたか。けれんのないこのギターがなくては、という演奏です。

（敬称略）