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今週の拾得物 社長吠える

2021-02-19 22:47:00 | 政治
ツイッターで話題になっているところをみると、下のような記事や論考がメディアに出たことはないのだろう。メディアの記者やスポーツジャーナリストではなく、素人の「社長」がじつは当たり前の視点や問題意識を持った論評を書かざるを得なかったところに、日本のジャーナリズムの深刻な劣化と頽廃が表れています。これを書いたことで「社長」の社業にいささかなりとも悪影響が出ないか心配します。

森氏辞任に考える 日本社会に残る無意味な風習
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODH151PP0V10C21A2000000/

ロス五輪のユべロスの功績など、オリンピックを担当する記者なら誰でも書けるはずなのに、森会長と比較してはとても書けないわけです。掲載した日経ですら、こんな腰の引けた凡庸なタイトルをつけるくらいですから。

後に彼を取材した日本の記者にこう語っています。「小さなオフィスを借り、段ボール1箱のファイルと20人のボランティア、100ドルで開いた銀行口座。それがすべての始まりだった」

一般公募から組織委のトップに立ったユべロスと元首相の森喜朗では、そのアドバンテージに月とスッポンくらいの差があります。もちろん、前者にはるかに分があります。

「公的資金を一銭も使わない五輪を実現」した、ユべロスの「商業主義」とはどんなものだったか。その内実を知りもせず、ただ「商業主義」と貶められてきたことへ「社長」の憤りがうかがえます。

五輪組織委にかぎらず、「商業主義」にすら至らぬ、根回しと調整という「政治主義」で、あるいは「人類がコロナに打ち克った証として」と一足飛びの精神主義により、悪しき「国家主義」や「経済成長主義」が横行するのを国民は口を空けてボンヤリ見ているだけ。昭和から変わらぬ日本の姿にあらためて失望します。そりゃ、橋本聖子さんだって嫌だよ。

このくらい元気でかっこよい女性が日本にもっと出てきてほしいものです。

Candy Dulfer - Pick Up The Pieces (Part 1)


(止め)





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