ラガルド専務理事 リゾート焼けだなあ
国谷裕子キャスター 女性が憧れるロールモデルにはちょっと届かないだろうな
今夜のNHK「クローズアップ現代」は、来日中のIMFラガルド専務理事が出演して、「日本はもっと女性登用の道を広げるべき」という趣旨のIMFレポートに関して、インタビュー受けていました。
たしかに企業役員や国会議員になる女性の数は、先進国のなかで日本はきわめて少ない。それは改善すべき大きな問題のひとつとは思うが、皿一枚洗ったことも子どものオムツを代えたこともなさそうなラガルド女史に説諭されている風なのが、家事もこなしてそうな所帯じみた国谷裕子キャスターという対照には苦笑しました。
二人ともハードワークのせいか疲れ気味だったけれど、それを癒すためにラガルド女史はリゾートホテルに備えられたエステサロンのベッドにまどろみ、一方、国谷裕子キャスターは自宅リビングで洗濯物でもたたみながらうたたねしている、ついそんな姿を想像してしまった次第です。
ラガルド女史のフランスは厳然たる階級社会ですから、家事はメイド育児は乳母、私の仕事は社交と慈善と芸術愛好、所帯じみたところなど糸くずほどもないエレガントな上流夫人がいまでも生息しています。同じ階級社会でも、サッチャーのイギリスとはずいぶん違うようで、サッチャー夫人は夫に紅茶を淹れたりしていました。
実際に二人がそんな暮らしぶりかどうかは知りません。あくまでも想像の産物に過ぎませんが、ラガルド女史の美しい顔皺にくらべると、国谷さんのは仕事と主婦の両立に苦労している皺に見えるのです。ただ、ラガルド女史のIMFの仕事が、国谷裕子キャスターの日本によって支えられている、その事実関係ははっきりしています。
ギリシャやスペインなどが経済破綻を起こした「ヨーロッパ危機」に、IMFは融資と引きかえに過酷な財政改革を迫っています。そのIMFの原資とは、ほかならぬ国谷裕子キャスターをはじめとする日本国民の税金からの拠出金です。つまり、ラガルド女史の活動資金は、国谷裕子キャスターが負担しているわけです、一部ですが。
「いったい、誰のおかげでIMFがやっていけていると思ってるんだ!」とちょっといいたくなります。昔知り合った、元海上保安庁職員の暴力団員K氏は、タクシーに乗ると因縁をつけては、「いったい、誰のおかげで商売できると思ってるんだ! おう」と怒鳴ってタクシー料金を踏み倒す常習でした。「誰のおかげで」といわれると、(もしかしてこのヤクザとウチの会社に何か関係でも)と一瞬、運転手さんは思うのか、つい気を呑まれるそうです。「そこで勝負ありだ。お客様のおかげで商売させてもらってるんだろっていいたいだけなんだけどよ、ワハハ」とK氏。たしかに私たちは、「おかげ」に弱い。その最上級には、「お天道様のおかげ」があるほどですから。
閑話休題。世界経済がまがりなりにも回っているのは、日本経済のおかげというのが次の記事です。当ブログでも、「日本経済一人勝ち 1~4」で三橋貴明の同様な発言を紹介していますが、少子高齢化の進行も下方修正する必要があるなどはじめて知りました。
ラガルド女史は、日本の女性が社会進出することで、日本の一人当たりGDPが3~5%増えると試算していますが、ほんとうに経済成長が人間を幸福にしているのか、不幸にしてやしないかというのが、その次のリオ会議におけるウルグアイ大統領のスピーチです。南米の小国の元首ですら、グローバル経済の暴走と人類の幸福について、これくらいのことはいうわけです。
先頃、朝日新聞に寄稿した村上春樹の「安酒に酔ったような愛国心」という憂国論は大方の共感を呼ばなかったようです。しかし、政治家や作家はこれくらい射程の長い論考に基づいた発言をときにしなければ、その存在意義はないといえるでしょう。
『なぜ日本経済は世界最強と言われるのか』 ぐっちーさん
http://demosika.blog35.fc2.com/blog-entry-581.html
リオ会議でもっとも衝撃的なスピーチ:ムヒカ大統領のスピーチ
http://hana.bi/2012/07/mujica-speech-nihongo/
今週の誤変換 床屋政談 → 床屋星団
(敬称略)
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