コタツ評論

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ねえちゃんに叱られる

2013-09-06 15:53:00 | 3・11大震災
今朝のあまちゃんでは、震災後の北三陸の人々がアキの帰郷を笑顔で迎えましたが、かんじんの祖母の姿が見えません。沿岸部は壊滅状態なのに、海女クラブ会長の夏バッパは早くもウニを採りに潜っていたのです。その岩手県を含む、東北関東8県の水産物を全面輸入禁止すると韓国が発表しました。

韓国が福島など8県の水産物輸入禁止 汚染水問題で
テレビ朝日系(ANN)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20130906-00000019-ann-int

韓国では、汚染水の問題を巡って消費者の間に不安が広がり、韓国産の水産物まで売り上げが激減していました。

韓国政府、福島など8県の水産物の輸入を禁止
TBS系(JNN)

lines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20130906-00000028-jnn-int">http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20130906-00000028-jnn-int

韓国政府は、「これまで日本政府が提供した資料だけでは事態を正確に予測するのは難しい」と説明しました。

つまり、「日本政府の発表は信用できない」と批難したわけです。これに対して日本政府の対応は迅速でした。

韓国の水産物輸入禁止に「科学的根拠に基づく対応求める」菅長官 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130906-00000560-san-pol

韓国の輸入禁止「非常に危惧」=茂木経産相と汚染水問題で会談―全漁連  時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130906-00000076-jij-bus_all

「韓国政府の輸入禁止は非科学的」と反論し、「風評被害の広がりを懸念」しているというわけです。オリンピック招致運動が大詰めにきて、またぞろ「反日韓国」の嫌がらせと早合点する向きもあるでしょう。

日本8県の水産物輸入禁止 韓国流通業界への影響少なく 朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/06/2013090602247.html

じつは韓国の大手流通企業はかねてから日本産水産物の輸入はしていないそうですから、ことさらこの時期に「全面輸入禁止」を発表するのは、タイミングがよすぎる気がします。しかし、大騒ぎしているのは韓国だけではなさそうです。

東京五輪招致委の会見、汚染水問題に質問集中
朝鮮日報日本語版
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130906-00001367-chosun-kr

招致委の竹田恒和理事長が記者会見で「失言」したようですが、日本以外では「汚染水問題」への「危機意識」は高く、とくに韓国が過敏な反応とはいえないようです。代表的な科学誌「ネイチャー」の9/3の記事が9/4の記者会見に影響したのではないでしょうか。

Natureから(抜粋)
http://blog.tatsuru.com/2013/09/06_1112.php

「ネイチャー」の原文です。

Nuclear error
http://www.nature.com/news/nuclear-error-1.13667


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あまちゃんとフクイチ

2013-09-05 06:59:00 | 3・11大震災
昨日のあまちゃんには驚嘆した。フクイチについては、文字コラージュの「風評被害」のみ。これ以降、これ以上、フクイチに関する言及はないとみた。これほど周到をきわめた脚本に、「逃げ」や「避けた」という及び腰は考えられない。問題は「風評被害」のみ。被災地東北の人々に一味同心した「復興」視点と理解したい。副流煙被害を言い立てる人々とよく似た、フクイチがもたらす放射能被害を言い募る人々を、あっさり置き去りにしてしまった。宮藤官九郎怖るべし。

(敬称略)


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2011/3/11 のあまちゃん

2013-09-02 11:07:00 | 3・11大震災


観光協会事務局長のジオラマ趣味が周到な伏線だったことが、けさ判明。地震で壊れたジオラマは、怪獣に破壊されたミニチュアの町のようでもある。トンネルの出口をめざし、懐中電灯を片手に線路を歩く大吉が口ずさむは、十八番の「ゴーストバスターズ!」。どこまでも続く80年代へのオマージュ。あるいは80年代こそ回帰点という大胆な批評性。

未見だが、ハリウッド映画「パシフィック・リム」とジブリ映画「風立ちぬ」への相聞歌ではないか。もちろん、80年代が出自であれば、テーマやモチーフの相同は当然だが、公開が前後したのは偶然とは思えない。おまけに、宮崎駿が引退宣言ときた。引導を渡された自覚が、宮崎にありやなしや。戦災より震災、結節点は1945/8/15ではなく、2011/3/11なのだ。

一方、これほど時代精神を穿つ脚本を書き上げた宮藤官九郎と、薬師丸ひろ子のデビュー時に匹敵するほど新鮮な魅力を発散させた能年玲奈に、年若くして代表作を得た二人に、はたして明日はあるのかと懸念。

(敬称略)
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