ウィーンで迎えた最初の朝、ホテルの近くを散歩しているとコクマルガラスにパン屑をあげている人がいました。コクマルガラスは、オーストリアの動物行動学者でノーベル賞を受賞したコンラート・ローレンツが研究対象として飼っていた鳥で、有名な「ソロモンの指輪」という著作に登場するので、親しみを感じていたので撮らせてもらい、日本のカラスは真っ黒なのだと話しました。
ウィーン観光はシェーンブルン宮殿内の見学に時間を多く割いたので、バスを降りて歩いたのはシュテファン大聖堂とこの像のある市立公園、それにケルントナー通りだけで、その他の名所はバス内からの見物でした。市立公園もシュトラウス像を見るだけで、この他の作曲家の像もあるのですが、残念ながらすべてパス。なんとも消化不良の感あり。天気の方は最後の最後になってやっと快晴の天気となり、朝から青空が広がりました。もっとも、この日の朝、火山の噴火により空港が閉鎖されているという情報が入り、翌日搭乗する飛行機が飛ばない気配が濃厚となり、結果的には6日間も滞在が延びることになったのでしたが。
シュテファン大聖堂は工事中のため、シートがかけられていて全貌を見ることはできませんでした。今回の旅では、各国とも多くの歴史的建造物が修復工事をしていましたが、かなり長い年月をかけて修復するものもあったようです。ちょうど工事にぶつかってしまったのは残念ではありますが、保全のためにはやむをえないことです。屋根瓦の模様が特徴的ですが、内部は比較的地味なものでした。