カメラとともに自然を友に

多摩丘陵の自然を写し撮った写真を中心にしつつ、日々の暮らしのなかで目に触れたものを記録してゆきます。

スペインの旅・マドリード①

2013-11-23 | 海外旅行
 コンスエグラを18時過ぎに発って北上しマドリードに向かった。マドリードまで127㎞。途中スペインに来て初めてバスの車窓からワシタカ類を見たがチョウゲンボウだった。耕作地が増えてきたから餌となる昆虫類や小鳥が多いのかもしれない。
 マドリードに着くとホテルに行く前に市内の中心部を巡り夜景見物を楽しんだが、歴史的建造物などはライトアップされているものの全体としては東京の銀座などと比べると照明が少なく、首都の核心部にしてはちょっと寂しい感じだった。
 
 
 6日目は観光最終日。まずは王宮に行くが外観のみの見学。
 
 ソフィア王妃芸術センターに行く途中通りかかったマドリードの駅舎。
 
 ソフィア王妃芸術センターは写真撮影可のものもあったが、ピカソのゲルニカは写真不可。ピカソの他、ダリやミロの作品を見る。ゲルニカは図版で見た印象よりも全体にグレーが薄い感じがしたが、これが実物かという程度で格別の感慨はなかった。個人的にはソフィア王妃芸術センターはパスしてプラド美術館にその時間を充てたかったところ。
 続いて楽しみにしていたプラド美術館に行く。今春に訪れたウフィツィ美術館では現地ガイドについて見て回ったところ、見たかった絵が見られず残念な思いをしたので、今回は添乗員に頼んで集合時間と場所を確認した上で別行動にさせてもらった。特に目星をつけていたのは、フラ・アンジェリコの「受胎告知」、ピーテル・ブリューゲルの「死の勝利」、ヒエロニムス・ボスの「快楽の園」、サンティ・ラファエロの「羊を連れた聖家族」などであった。念願がかなって、これらの作品を心ゆくまで見ることができた。ラファエロについてはフィレンツェのパラティーナ美術館でたくさんの名品を見ているのでインパクトはそれほどではなかったが、他の画家の作品では圧倒されるような感銘を受けた。なかでも「受胎告知」の画面全体から発している気品あふれる輝きは画集では味わえないもので何度も絵の前に戻ってきて眺めたのだった。この他に特別な感銘を受けたのがロヒール・ファン・デル・ウェイデンの「十字架降下」で、平面のはずの絵が立体的に見えるのではないかというほどのリアリティをもって描かれていて、キリストの死を悲しむ感情が伝わってくる。90分ほどの見学時間はあっという間に終わってしまい、時間が余ればプラド美術館が誇るベラスケスやゴヤなども見たいと思っていたが、とてもその余裕はなかった。
 
 写真は美術館で入手したパンフレット。右は日本語版の簡単なパンフで表紙にはアンジェリコの「受胎告知」の一部が使われている。中央はベラスケスの企画展をやっていたようでそのパンフ、左もアンジェリコに関連した企画展のもの。
  
 日本語版のカタログを買って帰りたかったので、時間がないなかで最初に目に入ったものを買ってきた。新書版位の大きさで60ページほどのコンパクト版で4ユーロだった。買ってからB5版位のものもあることに気付いた。これから行かれる方の参考までに。
 

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