Zooey's Diary

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「ディスカバー・ジャパン」展

2014年11月06日 | お出かけ


東京駅のステーションギャラリーで開催されている「ディスカバー・ジャパン」展に
行って来ました。
万博が終了した1970年10月に始まった、国鉄(その頃はJRなんて言わなかった)が開始した、
日本を発見しよう!旅に出よう!という大々的キャンペーン。
そのポスター100枚を中心として、映像や資料を集めた展覧会。

70年といえば私はまだ小学生だったので
記憶にないものが多かったのですが、中には覚えているものも。
これなんかがその一つ。



何よりも印象的だったのは、加藤和彦や伊丹十三が出てきた映像。
安井かずみと仲睦まじく、お洒落で洗練されていて
時代の先端を歩いていたような加藤和彦。
そしてテレビの旅番組「遠くへ行きたい」の中で語りかける、
いきいきとした伊丹十三。
この人のエッセイ「ヨーロッパ退屈日記」や「女たちよ!」を
私は大好きでした。
田舎の中学生だった頃、どれだけの憧れを持って読んだか分からないのに。

実家に置いてあって手元にないので、文章を紹介することができない。
ネットで探したら、少しだけ出てきました。
「女たちよ!」の中の「スパゲッティの正しい調理法」という部分です。

”日本人は真似の天才だとあるという。なにが、なにが。本物を知らないからそんな甘ったれたことが
いえるのだ。遠慮することはない。できるんだったら、もっともっと真似を推し進めて、
ついには本物を凌駕するところまでいけばいいじゃないか。
イギリス人の大人さ加減、フランス人の美的感覚、そっくり盗んで欲しいものはいくらでもある。
ただ、優れたものを取り入れる時にはそれを自分の狭い視野と貧しい感覚でもって、
低い次元にまで引きずりおろし、歪曲するということをするべきではない、というのだ。
根本精神をあやまたずに盗め!
と、まあ、それくらいの気合を持っていただかぬことには「スパゲッティーの正しい調理法」は
とうていお教えするわけにはいかない。”

ネットに出ていたのはここまで。
この先に、スパゲッティをアルデンテに茹でる方法が書いてあったような気がします。
今から40年以上前、日本人がまだ赤い「ナポリタン」を食べていた時代に
こんな粋な文章を書いていたのです。

まさか二人とも自殺してしまうなんて…



ディスカバー・ジャパン  http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201409_DISCOVER_JAPAN.html
コメント (10)
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