大阪演博でドラマの授業をやってくださった角銅先生。<2010年8月15日のブログを参考>
昨日、ご自分のクラスでの授業を公開してくださいました。
『紙風船』の作者、黒田三郎さんになった児童に他の児童が質問をしていくという形でした。角銅先生はポスターセッションというかたちでの授業をこれまでやってこられて、ドラマの技法の本を読まれて、ホットシーティングなるものを利用しようと思いつかれたということでした。
目の前の児童があって、教えたいことがあって、良さそうと思う方法があって、その中から授業が創造されていく。
私はこれが授業の原点だと思いました。
初めてやってみたということで、先生が思うような結果ではなかったかもしれませんが、子どもたちは楽しそうでした。見ていても、楽しかったです。
「これがホットシーティングといえるのか、ドラマといえるのか」というのが角銅先生の疑問でしたが、私は「Yes」です。
演劇の側から見ると、「黒田三郎のプロフィールもその場のシチュエーションも与えられないで、黒田三郎になれと言われても無理だろう」ということになります。確かに、そこには工夫の余地があるとは思います。
ただ、教育の中では、これが本来のホットシーティングなのかどうかということよりも、教育としてどういう効果があるのか、効果を高めるにはどんな手立てが必要かという観点から語られることになるでしょう。
ここに演劇側に立つ人と、教育側に立つ人の微妙なずれがあるように思います。
教師はある意味役者です。場面に応じて、態度や声音を使い分けます。角銅先生はそれもとても上手でしたよ。