ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

103万円の壁

2024-11-23 07:33:09 | 日記・エッセイ・コラム
扶養控除を受けるためには扶養対象親族の年収が103万円以下でなければならない。
これが103万円の壁と言われている。
これを178万円にするということが話題になっている。
国民民主党と自民党が連合する取引に使われている。

103万円は1995年に定められ、それから最低賃金が1.73倍になっていることが178万円の根拠だそうだ。

未成年の扶養は分かる。成人でもまだ学業についている間の扶養も分からなくはない。
けれど、妻を扶養家族とするのはどうなんだろう。
もし何らかの事情で成人であっても働けず収入が得られないとしたら、その人の生活を保障する制度は必要だろう。けれど、働いているのに扶養というのはどういうことか?

夫が働いて収入を得、妻は働かずに家事育児をする。
妻の場合、その前提に立った扶養家族ではないだろうか。
そうして扶養の立場にいることで、DVに遭っても離婚に踏み切れない。

お総菜の仕事をしていたとき、パートの人たちが103万円を超えないように休みをとって調整していた。
最低賃金が1,100円として、1日5時間月に24日間で約160万円、あるいは1日8時間月に15日間でも約160万円。逆に178万円を月20日間で計算すると、一日約6.5時間となる。178万円になれば、これだけの長時間を最低賃金で働かされるということだ。

これだけ働けば自立して暮らせる賃金が得られても良いはずだ。
扶養を178万円に引き上げることが、働く人にとってより良き改善になるというイメージが持てない。それよりもっと抜本的に見直さなければならない税の取り方と分配の問題があると思う。
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