ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

ある一日の仕事の記録

2020-07-30 10:06:44 | お仕事


この日は、朝から鼻がムズムズ。
7時40分、更衣室で作業着に着替え完了。
下に降りてタイムカードを通す。

朝一番に、焼き鳥を焼くのだけれど、前日に仕込んだものが総菜部の冷凍庫に入りきらず、日配部の冷凍庫に入っていたりする。
今日この時の私は賢く、先に日配の冷凍庫を見た。案の定、焼き鳥はそこにあった。
総菜部のほうが奥にあるので、先にここから焼き鳥を出したほうが効率よく仕事ができる。

総菜部に入る前に服に粘着ローラーをかける。
焼き鳥を乗せたカートとともに総菜部に入るとまず手洗い。
そしてフライパンの電源を入れる。
ギョーザ用は190℃、だし巻き卵用は150℃にセットされている。

オーブンを予熱している間に、用意された焼き鳥を見て、照り焼きのタレが薄そうなのはつけなおし、串が重なっているところは熱が通りやすいように並べ直す。
けれど、これは前日の仕込みでちゃんとやってくれれば、効率が良いのだけれど。
余熱が完了するまで、今日の仕事に必要なものがそろっているか、まず点検。時間があれば不足しているものを補充。
点検している間に予熱が完了したので、オーブンに焼き鳥を入れ、運転ボタンを押す。この時ランプがついたかどうかを確認しないと、「押したつもり」が案外ある。タイマーをセットし、陳列へ。

カートから品物が入った箱が降ろされていなかったので、まず箱のシールを剥がし、陳列場所に沿って箱を降ろす。惣菜に使う材料は総菜部のカートへ移す。

陳列棚に並んでいる商品の日付チェック。その日の日付の場合、値引きが貼ってあるかどうかを確認。それが終われば陳列にかかる。
その間に、タイマーが鳴れば売り場から総菜部へ戻り、焼き鳥を出す。
このごろ、タイマーが鳴って戻ると丁度焼きあがるタイミングになっていて、こんなところに慣れというか熟練というか。以前は、戻って完了のブザーが鳴るまで時間が空いた。
いやいや、それ以前に陳列しながら焼き鳥を焼くということができなかった。
進歩したものだ。
売り場に戻って陳列し終えたら、値札やポッブが適正かを確認。

総菜部に戻ると8時半ちかく。今日は陳列に1時間ぐらいかかった。
帰りは遅くなりそう。せめて8時過ぎに陳列は終えたいのだが。
箱を降ろすところからのスタートだとなかなか厳しい。

チキンステーキの準備にかかる。オーブンを予熱し、その間に鉄板にオーブンシートを敷き、金網を乗せ、チキンステーキを並べる。
これを表10分、裏5分で焼くので、手間がかかる。
表を焼いている間に、店内から今日の材料の調達。このときもタイマーをセットしてエプロンのポケットに入れておく。オーブンから離れている間に完了のブザーが鳴っても聞こえないので念のため。
予熱して鉄板を入れたら運転のボタンを押さなければならないのに、今日はどういうわけか余熱のボタンを押してしまっていたことに気づく。おかしいぞ!今日の私。
タイマーのおかげで何分経過したか分かったので(温度も適正だったので)時間をセットしなおして「運転」にして、事なきを得た。
こんなだからオーブンに何かを入れたら、タイマーをセットしておくと安心。

何か失敗した時、慌てるのは禁物。
対処できるならする。できないなら、「ごめんなさい」というしかなく、それらはすべて廃棄となる。

店内調達は主にだし巻き卵用の卵。だし醤油や砂糖も時々。
店内調達した分は記録表に記入。これをよく忘れる。今日は大丈夫。
だし巻き用の器具にアルコールを噴霧したりしている間にオーブンが鳴るので、チキンステーキを取り出す。ひっくり返している間にまた余熱が完了するので、チキンステーキをオーブンに入れる。

ギョーザをフライパンに並べて焼く。
ギョーザが焼けるまでの間に、だし巻き卵のだしをつくる。
化学調味料無添加のだし醤油、砂糖、水をその日つくるだし巻きの本数に応じて測って混ぜる。
チキンステーキを取り出し、ひっくり返し、タレを塗る。
これでチキンステーキ完成。盛り付け担当人が盛り付けてくれるので、棚に鉄板ごと入れる。

そうこうするうちに、ギョーザが焼ける。
ギョーザをバットに並べて盛り付け担当のカートへ。
次のギョーザに備えてフライパンをきれいにする。
次に焼くまでに時間が空きそうなときは一度電源を落とす。

だしの用意ができたら、だし巻き卵用に卵を割る。卵を割る前には手洗い。
5つのボールに6個ずつ。
用意しただしを入れ、撹拌。
カートの上に巻きすと紙を用意。
焼けただし巻きは、まず紙で巻いてそれを巻きすで巻く。
5本完了したら放熱。

放熱の間に、ベーコンポテトのチーズ焼き。
鉄板の上に紙皿を8つ。
まずフライ担当の人が揚げてくれたフライドポテトを、重さを測りながら等分に紙皿に分ける。
このフライドポテトの重さが、日によって違うがだいたい95g前後。
これもだいたい5グラムぐらいの誤差で等分できるようになった。
恐ろしいことに今日はほぼどれも同じ重さ、誤差1g。こういうことはめったにないけど。
でもこのぐらいの大きさのポテトチップはだいたい何グラムか分かる感じ。
これにベーコンをトッピング。さらにブロッコリーを添える。
そしてチーズマヨネーズソースを30g。
最初の1つを測りながら30g乗せ、何往復すればよいか分かったらあとはいちいち測らない。
けれど、いくつかはソースを入れすぎてしまう。あれ、今日はおかしい。
でもまあ、いいことにする。

セットが完了したのに、オーブンの予熱を忘れたことに気づく。
ソースをかけ終わったタイミングで余熱を完了するようにしておくと効率が良いのだが。
いったんカートに鉄板を保管して、予熱。
その間に次のギョーザにかかる。

余熱が完了したオーブンにベーコンポテトのチーズ焼きを入れる。
カートに容器を並べ、だし巻き卵の盛り付けの用意をする。まな板、包丁も用意。
卵の巻きすを外す。

それをしている間にギョーザが焼きあがる。バットに入れて盛り付け担当へ。
ベーコンポテトも出来上がる。これも盛り付け担当へ。

だし巻きの盛り付けが終わったら、値付けをして、売り場に並べる。

2回目のだし巻き卵。5本のうち3本にネギを入れる。
ネギだし巻きが焼けたタイミングで、「お客様がネギだし巻きを欲しいとのことです」と品出しの方。いつもより遅いので、常連さんが待ちかねているのだろう。
「焼けてますよ。熱々でよければ」ということで、急いで盛り付ける。品出し担当がさきに値札を出して、売り場へ持って行ってくれた。
1回目にネギだし巻きも焼けばよいのだが、撹拌スティックが1本しかないのでネギを撹拌するとネギなしの前にスティックを洗浄しなければならず、それが面倒というより忘れそうで、私はネギなしが終わってからネギ入りを焼くことにしている。

放熱の間に、二度目のチキンステーキ。
三度目のギョーザ。

2回目のだし巻きを盛り付け、売り場に出す。
次のだし巻き卵にかかるまえに、鼻のグズグズがどうしようもなくなる。周りの人に断って、トイレへ。用をたして鼻をかんで、持ってきたお茶を少し飲んで戻る。勤務中にトイレに行ったのは、初めて。今日は調子悪い。

次に、丼・軽食のお手伝い。
時間のないときは、お手伝いしないこともある。
朝の陳列作業に時間がかかったので、本当はパスしたかったが、この日は病気で急に休む人が出て、各担当がてんてこまい。遅くなるのは仕方ないと覚悟を決める。

私の担当はオーブン料理とフライパンだが、盛り付けを他の人にやってもらっていたり、器具の洗浄はその都度手の空いた人がやったりで、お互い持ちつ持たれつ。
どこまでが自分の仕事と線引きしにくい。
自分だけが早く帰れれば良いというものでもない。
その代わり、用事のある時は早く帰らせてもらう。病気の時は私も休むだろう。お互いさま。

塩焼きそばを盛り付けることに。
これは簡単。焼かれた中華ソバが丼担当の人によって、素揚げされた具がフライ担当によって用意されているので、それぞれにタレを絡め、6等分して、まずソバ、そして野菜、一番上に小松菜とエビ・イカをトッピングするだけ。
丼担当の人に盛り付けを点検してもらって、値札をつけて売り場に並べる。

3回目のだし巻きにかかる。
この間に4回目のギョーザのリクエストも。
この日は3回目(15本)のだし巻きが焼き終わった時点で、12時半。
勤務時間をすでに1時間オーバー。

放熱の間に、洗い物。
まずは自分が使ったものから。
そして他の洗い場に置かれたもの。
ざっと洗浄し、大きな食器洗浄機に入れ、洗浄が終わったものは拭いて、所定の位置に戻す。
これを手の空いたもので分担しながらこなす。

洗い終わった大きなバットを棚の上に乗せようとして乗せきれず、バットは滑り落ち、頭直撃。
フライなべの近くだったので危なかったが、私が頭を打つだけですんだ。桑原桑原。
プラスチックのものだったし、それほど高さもなかったので、たいしたことはない。

3回目のだし巻きを盛り付け、売り場へ並べる。
今日は売れ行き好調。

私は日曜日と水曜日の勤務だけれど、手作りだし巻き卵が良く売れる日でもある。
他の平日は10本だが、私は15本焼く。なのでどうしても時間がかかる。
卵を割るところから始めて、放熱・陳列まで1時間と少し。これだけなら8時半から始めて11時半、あるいは12時前に終わるはずだが、そうはいかない。まだ何か効率をあげる方法があるだろうか。
今日はギョーザも良く売れた。だいたいは午前中3回ぐらいですむのだが。

最後にフライパンを洗浄し、自分の作業場のまわりを拭いて翌日に必要なものをチェックして終了。ゴミ捨てや布巾の洗浄をすることもあるが、この日は他の人がやってくれた。
まだ仕事中の人に「お先に」と挨拶して退出。

1時7分、退出のタイムカード。
着替え。持ってきたお茶の残りを飲む。
帰る途中で卵のケースを店舗の回収箱へ。
2時にエアコン設置の見積もりにくるから、急いで帰らなくちゃ。

不調の原因は睡眠不足か。
3年生の孫が、算数が苦手という話しを夫から聞いて、夜中2時ごろに目を覚ましてからそのことが気になって寝られなかった。
若いころと違って、睡眠不足はこたえる。

でもまあ、ミスがあり時間もかかったが、商品に影響なかったのは良かった。
マニュアル通りに実行することが苦手。
だから朝の陳列とだし巻き卵の仕事が好き。

陳列は毎回違う数の品物を工夫しながら並べ、値札の確認の時にキレイに並んでいるのを見るのが好き。
だし巻き卵は、フライパンの調子、油の引き方、卵の量など1本1本焼き具合が違ってくる。
それをなんとか巻き上げるために、「焼く」行程にとても集中するので好き。

仕事の時は万全の体調で臨みたいものだ。
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「ウィルスの世界を荒らすな」「専門家は確率を語れ」

2020-07-11 08:43:14 | 日記・エッセイ・コラム

左はガリレオ温度計、右はテンポドロップ。テンポドロップはお天気によって結晶の状態が変わるそうだが…。


コロナウィルス肺炎。
この実態はまだ明らかにならない。
その感染力。重篤率。死亡率。
そして有効な薬はまだ開発されていない。

現時点で、どのようにウィルスに対処すべきか。

五箇公一さん(生態学者)は言う。
朝日デジタル7月11日
youtube

もともとはウィルスと寄生生物が共生していて、ウィルスはその環境に閉じこもっていた。
そのホットスポットを人間が破壊することでウィルスのバラマキがおこった。
生物多様性の破壊とグローバル化の加速によって、すごい速度で世界中にウィルスがばらまかれる社会になっている。
今回のCOVID-19は感染力・環境適応力において新興感染症の中でもピカイチ。
また感染しても無症状の場合が多く、自覚なくウィルスをばらまいてしまう。

これに対応するには「分断」ではなく「管理」。「対立」ではなく「協調」。
そして「情報共有と情報発信」。
根本的には自然界と人間社会のzooningすなわち野生生物と人間社会の線引きが必要と訴える。
そのためには地域で経済を回していく「グローバリゼーションからの脱却=地産地消」へと
パラダイムシフトが必要である。

経済の構造をこそ変えなくては、と。
なるほど。ムヒカ大統領が言っていた経済と通じる。

新規ウィルスがうようよしているところ(すなわち人が容易に踏み入れない自然)はそっとしておこうよ。「ウィズコロナ」なんてあまっちょろいこと言ってる場合じゃないよ。

早口なのに活舌さわやか。
よく聞き取れる。

彼と出会ったのは、彼がまだ京都大学の大学院にいたころだったと思う。
youtube動画の背景に彼の描いたダニのイラストが出てくるが、私も持っている。うふ。


一方で、ウィルスに対する具体的対処について、西村秀一さん(ウィルス学者)は
新型コロナへの対応の行き過ぎを問題視している。
朝日デジタル7月11日
感染リスクの高い病院とそうではない一般社会を分けて考えるべき、と。

葬儀の時に遺族に会わせなかったり、学校の机を消毒したりする必要があるのか。
専門家は「可能性がある」と恐怖をあおるのではなく、確率を示すべき。
また専門家会議は政府とは独立の権限をもち、議事録を残して公開するべき。

職場からもらった厚生労働省の資料に感染症対策として「帰省や旅行は控えめに」とあったけれど、こんなものを配布されるとただでさえ年休をとりにくいのに、年休がとれても旅行に行きにくい。

この二つを並べて考えると、私たちはこの新規感染症に対して防衛過剰になっている一方で、根本的な解決の方向をめざしていないということになりそう。
本当に変えなくてはならない「新しい生活様式」は何なのか。
考えたい。
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数独

2020-07-10 07:54:00 | 日記・エッセイ・コラム


初めて数独の問題をつくった。
最近はもう、解けない数独がないのでは、と思い、
問題をつくるほうに挑戦しはじめた。

数独を始めたのは、母の影響だ。

認知症予防のためか、母は好んで数独を解いていた。
兄が時々数独の本を買ってきていた。

私と同居を始めてまもなく、母は数独に興味を示さなくなった。
認知症が進んで、全く解けなくなったのだ。
私が同居する前も、すでにデタラメに数字を入れるだけの状態だったのだが。

それからは、兄の買った本を私が手に取るようになった。
母との同居と新しい仕事。
しんどかった。
だんだん活字を読んでも意味が頭に入らず、物忘れが多くなり、考えがまとまらなくなった。

私自身が壊れてきているのか。
恐怖だった。
「大丈夫」と確認したくて、母の本で数独をするようになった。
空き時間にできる手軽な気分転換だった。

昇進して勤務を継続するか、昇進しないまま退職するかを決めなくてはならなかつた。
昇進するには、学会誌に投稿しなければならない。
種はあるが、とても書けない。
疲労が溜まりに溜まっていたので、退職を決めた。

でも継続雇用を勧められ、授業に専念する形で仕事を続けられた。
学生たちには、迷惑をかけただろうと思う。
母から離れた時間、若い彼らと一緒にいられるのは、私にとっては幸せだった。

母が亡くなったあとのポッカリと空いた大きな穴も彼らが少しずつ埋めてくれた。
また書けるようになった。

恵まれていたと思う。

こんなことで、今も時々数独をしている。
自分でつくった問題が難しすぎて解けないのだか。
仮置きすれば解けるが、それは嫌だなあ。
もうひとつ数字をオープンにするかな?
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今日は誕生日

2020-07-03 13:27:26 | 日記・エッセイ・コラム


息子夫婦から(というより実質息子たちのパートナーから)お祝いをいただいた。
祝ってくれる人がいる間は、誕生日は嬉しい日だ。


職場での健康診断がなくなったので、昨年から誕生日に近所の診療所に健康診断を受けにいくことにしている。

実は特に健康を気にしてるというわけでもない。
健康診断では、だいたいコレステロール値がひっかかる。
精密検査を受けるように毎年指示がでるが、行った試しがない。

大学に勤めていたころを思うと、
今は腰痛と右足付け根の痛み、そしてたまに頭痛はあるものの快調。
市民新聞にストレスによる健康チェックが載っていたが、
それを見ていると大学で働いていたころ、特に母が亡くなる前後2年ぐらいは、
そうとうやばい状態だったと思う。
それに比べ、今は楽で適当に張り合いもあり、健康的ではないだろうか。

健康診断に行くのは、自分の体の状態が知りたいからであって、
もし何か重要な病気が見つかっても、積極的に治療をしようという気はない。
もっと正確に言うなら、生活の質を落としてまで手術や体にダメージを受ける治療をしようとは思わない。
いつ死んでもいい。

いつ死んでもいい、と言いながら、痛いのは嫌だし、長く寝付くのも嫌だ。
それにまだ身辺の整理がまったくできていない。
あれこれものを整理することと、残すものは後に残った人に分かるようにしておかなければ。

お惣菜のアルバイトが長くてあと3年。
その後5年ぐらいは何か社会に貢献できるボランティアをしたい。

ちゃんと身辺整理ができた状態で、3日ほど寝ついてこの世を去ることができれば理想。
生まれたとき同様、最期は自分ではどうにもならないのだけれど。
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