ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

息子の結婚式

2019-01-29 09:55:02 | 日記・エッセイ・コラム
1月27日に長男が結婚式をあげました。

結婚式場のホテルからの東京ベイ。


次男は8年前に結婚し、二児のパパ。
長男はその気がないのかと思い「どうなん?」と尋ねたのが3年前。
ただチャンスがないだけというので、おせっかいを発揮して、周辺に言いふらして出会いを求めていたのですが…。

結局は、私のふるまいとは関係なく、良い方とめぐりあい、良き日となりました。

仕事をしながらの結婚式の準備が大変と聞いていましたが、テーブルに参列者それぞれにメッセージカードが用意されていました。これは、確かに大変だっただろうな。

夫へは、「ここまで育ててくれてありがとう」に始まり、変わった家庭だと思っていたけれど、
結婚の準備の中で根底にある自由や個人の尊重という哲学に改めて気づかされた、と書いています。
「我々も自分たちの哲学を持った家庭を築いていきたいと思います」と結ばれていました。

私には、「今日まで育ててくれてありがとう」に始まり、お互いを尊重し合っている二人を見習って
我々も良い家庭を築いていきたい、と書かれていました。

こういうときでないと、子どもが親をどう思っていたのかなんて、分からないものです。

15歳から一人暮らしの長男。
強いなあと思っていましたが
「一人暮らしだけれど、いつも両親から見守られていると思っていた」とも。

また、親の知らない世界を広げ、いろいろな方に支えていただいているということも実感しました。

人生は、いつも山あり谷あり。
ふたりで力を合わせて乗り越えていってくれればと思います。
応援しますよ。そのうち、こっちがボケるかもしれませんが。
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沖縄の辺野古埋め立ての是非を問う県民投票 その1

2019-01-26 10:18:38 | 日記・エッセイ・コラム
県民投票を拒否していた5市を含め、全県で県民投票実現の見通しとなりました。
2月24日投開票の予定です。

県民投票するという県の決議に対して、予算を通さないという姑息な手段による5市の投票の拒否。
理由は、「賛成」「反対」だけでは県民の総意を反映できず「どちらでもない」という選択肢を加えるべきという主張。
本音は、投票に参加しないことで県民投票そのものを意味のないものにしたいという埋め立て賛成派の意図が見えています。

大事な判断に、「どちらでもない」ということはどういうことか。
「この人と結婚するのかしないのか」という選択に迷ったとき、「どちらでもない」があるのか。

大事な時に自分で判断する権利がある。そして、その判断には責任が伴う。
間違っているかもしれない。
でも、それも含めて、自分の判断を下していくことが、自分の人生を生きるということではないでしょうか。

自分で自分の人生を生きたいと思うから、学ぶということが意味を持つのです。
主体的に学ぶということは、自分の人生を生きるということです。

ハンガーストライキという身体を張っての元山さんの抗議。
それを支持する大きな声。
5市の市長は、自分の今後に不安を覚えたことでしょう。

「どちらでもない」という選択肢をつくったことは、今後各地で起こるであろう住民投票に影響を与えそうです。
私としては、賛成か反対か、きっちり決着のつく投票であってほしいと願っています。

しかし、ここで「どちらでもない」という選択肢を設けることで決着を図ったことを、私は高く評価したいです。
「どちらでもない」という選択肢は、あとに問題を先送りする可能性があります。
本来は無いほうが良い。私の考えでは。
けれど、前に進むために、話し合いを閉じず、落としどころをみつけようとすることは、大事なことだと思うのです。

「せやろがい」

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人類と科学の400万年史

2019-01-23 09:54:17 | 日記・エッセイ・コラム
物理学者で映画脚本家でもあるレナード・ムロディナウ著。
翻訳が出たのが2016年。
なぜもっと早く読まなかったのだろう。
理科の教員は必ず読むべし!

人類が文字を発見し、数字を発見したことが科学発展の基礎になり、アリストテレスの観察に基づいた世界観が宗教と結びつき絶対と思われていたが、それを疑う人が出てきて…。

望遠鏡によるガリレオ・ガリレイの地動説、アリストテレスの運動論を打ち破るニュートンの物理学における革命的発展。
ミイラの防腐処理に端を発し原子の発見までの化学の変革。
顕微鏡ができることによるフックの細胞発見から始まりダーウィンによる生物学の革命。

そしてニュートン力学が万能でない現代の量子力学。
しかも、(現時点では?)いかなる手段でも見えなくても、あることを数学が証明するという世界。

「科学がいかに生まれてきたか」ということは、私たちの未来への問いかけでもあります。
未来はどうなるのか。私たちはどういう社会を望むのか。

今年の姫路大学での免許状更新講習は、これを題材としたい。

何人かの科学史上の重要人物をとりあげ、その人物を演じることで何かの法則に至るような筋書きを考えています。

成功するかどうか!
今から胸が躍ります。
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狂言のおおらかな笑い―ワークショップに参加して

2019-01-21 09:05:40 | 日記・エッセイ・コラム
昨日(1月20日)、井筒安(いづやす)という料理旅館主催の狂言ワークショップに参加してきました。

初めてのワークショップって、やっぱり一人で行くには敷居が高いし、直前まで気が重かったのですが…。

まず、「ふくろう」という演目をみせていただきました。
兄が山へいって何かに憑かれ、修験者にお祓いを頼むのですが、修験者のせいで弟も修験者もふくろうに憑かれてしまうという、それだけの話。

けど、しぐさもあって笑ってしまう。
これが作られた当時は、修験者という一目置かれる(日ごろは威張っているかもしれない)人を笑うという側面もあって、庶民は大笑いだったのだろうと思います。

素朴なおおらかな笑い。
ん?吉本とは違うなあ。

そしてワークショップは、「盃」という謡を参加者でポーズをつけながら謡ったのですが、腹から声が出る感じがして、とても気持ちよかったです。

そのあと、実際の狂言の「盃」を舞っていただきました。
狂言は「リアルな説明から如何に余分なものを取り除いて真髄を表現するか」と言っておられたことを
噛みしめながら拝見させていただきました。

自分の中の“日本人”が満開でした。

由谷さんの場の作り方も最高でした。お人柄ですね、あれは。
プレイバック・シアターのりんちゃんを思い出しました。

井筒安は伝統のある宿だそうで、部屋には掛け軸や屏風があり、伝統芸能にふさわしい場所で…。やっぱり場所は大事。

機会があればまた行きたい!
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最後の環境教育論

2019-01-19 08:59:21 | 授業・教育
1月18日。立命館大学でのすべての授業が終了しました。

11月5日づけのブログで、ディスカッションがうまくいかないと悩んでいましたが
学生たちがプレゼンしたり、授業をしたりするようになって、俄然変わりました。
以下、ざっと授業の感じ。

1回目:環境教育論とは
 授業のガイダンス 資料:ESD Youtube「MAN」
宿題:MANを視聴し、ワークシートを書いてくることと、どういう環境教育をしたいかを考えてくる

2回目:トンボ池のアクティビティその1
 MANのふりかえりとそのメッセージ(動物倫理、食物連鎖など、人類の未来はいかに?などが話題に) 「ロジスティック曲線」の話(現在は人口の増加期と安定平衡状態の過渡期) トンボ池のアクティビティその1

3回目:トンボ池のアクティビティその2
 トンボ池のアクティビティその2(点限汚染と非点限汚染、二つの町をつなげると?環境問題は世界中繋がっている) 原発事故について
宿題:①自分の授業について考えてくること。②環境今日問題に関するトピックを取り上げ、調べてくること。③大飯原発裁判判決要旨を読んでくること。

4回目:原発差し止め裁判判決文を読む
 大飯原発運転差止請求事件判決要旨と川内原発稼働等差止仮処分申立事件判決要旨を読み比べ
  環境問題は社会問題であり、経済や政治の問題である

5回目:SDGsと10年後の日本
 SDGsのワークシートを用いて、10年後の日本の未来予想

6回目:ひろきとなっちゃんのプレゼン
 ひろき:公害
 ・公害とは
 ・心理的公害を生まないために
 なっちゃん:ゴミ問題
 ・スリランカ、ドイツ、スウェーデンのゴミ事情
 ・「発展途上国と先進国が足並みそろえて取り組めるか」

7回目:ひろしのプレゼン
 ひろし:中国の経済成長と環境問題
 ・経済成長と環境問題は相いれるのか

8回目:シェアリング・ネイチャー 岩倉山フィールドワーク
 岩倉山散策 葉っぱちゃん、集まれ 音いくつ カモフラージュ 森の美術館
宿題:森の美術館の写真をmanabaにあげる

9回目:ひろきの授業「環境保全と循環型社会」
 ・公害とは ・日本の公害 ・公害に対する法整備 ・公害・環境対策の4原則 ・循環型社会
問「太陽光発電が果たしてエコなのか」

10回目:各自授業準備とレポート準備

11回目:なっちゃんの授業「海洋汚染、私にできること」
 ・「The Ocean Cleanup」の動画を見る
 ・ロールプレイ:いろいろな人物になって、海洋のゴミ問題で何ができるか考える

12回目:ひろしの授業:砂漠化
 ・地理とからめて気候帯 ・砂漠化の原因 ・砂漠化の弊害
 ・ロールプレイ「砂漠化を防ぐために何ができるか」

13回目:食生活から考える環境教育
 ・食品表示の教材化を考える 三種のカップ麺の表示からわかること

14回目:ローカルとグローバル
 ・里山資本主義
  地方がその地方にあるものを活用し、新しい人材を取り入れて、人口増加に成功している例の紹介
 ・K町についてのロールプレイ K町活性化のコーディネーター・K町住民・K町に移住を考えている人

15回目:授業のふりかえりとまとめ
 ・ムヒカ大統領の演説:グローバリズムと消費社会
 ・環境教育とは:キーワードを考える
 ・授業のふりかえり

受講生3人。教員にならない人たちばかり。
授業が成り立つのか心配でしたが、理由のない欠席がまったくありませんでした。

授業を重ねるにしたがって受け身から主体的になってきたという感じが顕著でした。
アクティビティをすれば主体的になれるというものでもないということを実感しました。
自分がいなければ授業が成り立たないという意識が大事なのではないかと思います。

3人しかいないのに、活発な話し合いでした。
最後の授業。「欠席が心配だった」という話をしたら、「少ないので休めない」と言っていました。「自分はほとんど授業には出ないタイプなんだけれど」と。
自分の授業を横に置くと、里山資本主義の話やトンボ池のアクティビティが印象的だったと。

最後に環境教育のキーワードを出し合ってディスカッションしましたが、
「ローカルとグローバル」「経済発展」「バランス」「身近」「格差(経済格差、世代間格差)」「健康」などが出されました。ここでの「身近」は当事者性のことをさしています。「経済発展」は物質的に豊かになることで、物質は自然から原材料を得ているので環境破壊につながるというその関係のことだそうです。

最後は、授業をふりかえり未来社会の予測などをしながら終了しました。

最初にMANを持ってきたことで環境教育に焦点が当たりましたが、まあ環境教育論なので環境教育には焦点が当たるのはあたりまえなのですが、
私の反省としては、全体をSDGsと結びつけて構成すればよかったと思っています。
そのためには、出だしを「MAN」ではなく、SDGs関連の動画にしたほうがよかったなあ、と。

反省しても、次の授業はないのですが。
人数は少なかったですが、充実感をもって授業を終えることができました。
みなさん、ありがとう。
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