ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

斎藤幸平とマルクス

2023-11-20 08:26:57 | 読書
『大洪水の前に』読書中。

斎藤さんが、どのようにしてマルクスと出会ったのか。
そこが分からないけれど、知りたい。

膨大なマルクスの著作、資料のみならず、マルクスについて書かれた多くの文献を読みこなして、マルクスと環境問題を語る。
「マルクスは環境問題を考察していた」ということを語りつつ、斎藤さんの明確な主張は、「資本主義では環境問題は解決しない」ということだ。

資本主義の明確な否定、代わるものとしてのコモンズ。生活に不可欠なもの、とくに生産手段を共有するということ。
共産党独裁に陥ってしまった共産主義ではなく、新しい共産の提唱。それが、マルクスの望んでいたことだ、と。

この人がマルクスを語るとき、単に研究対象ではなく、尊敬と愛を感じる。
ただ「賢い」だけのひとではない。ただならぬほど賢いけれど。

この深いマルクス研究に対して、マルクスが基盤になっているはず(?)の日本共産党はどう考えているのかな。
謙虚に学ぶべきだと思うのだけれど。
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賢い動物

2023-11-19 07:50:20 | 芸術およびコミュニケーション
今年の夏休み時期に、ときどきNHKラジオで「子ども相談室」を聞いていた。

そこでカラスは賢いという話があった。

賢いということは未来を予測できること。
例えば、目の前に餌があり、フェンスで遮られているとき、目の前の餌のことしか考えならないのは未来志向がないから。
遠回りしたが餌まで行ける、道具を使えば餌が手に入る、と考えられるのは、未来の予測。

進化の過程でこういう思考を得られた種の特徴として、群れで暮らすということがあるようだ、と専門家が言っていた。
群れで暮らすためにコミュニケーションが発達し、コミュニケーションが発達することが思考を豊かにする、と。

別の日、ミツバチがダンスで餌の位置を仲間に知らせるという話の中で、ハチは賢い昆虫だと専門家が言っていた。
集団で暮らすとコミュニケ―ションが必然的に生じる。

人の思考力もまたコミュニケーションによって鍛えられてきたのだろう。
「よく人と話す人は認知症になりにくい」かどうかは、知らんけれど。
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