バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

12月の仕事報告 その5

2007年12月28日 09時58分41秒 | バス運転士

夜、終点の某所に到着して、忘れ物チェックをした。その後、駅に向かって出発した。最初の信号が赤になり、右折ウインカーを出して停止した。すると、右方から1台のマイカーがこちらへ左折してきて、ハザードランプを点滅させながらバスに横付けした。

「おいおい、こんな道路の真ん中で何事か!?」

と思っていたら、運転席のオバサンが窓を開けて話しかけてきた。

「これは○○から来たバスですか?」

「はい、そうですが…」

「息子が携帯電話を忘れたって言うんですけど…」

なるほど、そういうことね。私は一応、どんな携帯電話か言ってもらってから、運転席の窓から手渡した。道路の真ん中、センターライン上でバスからマイカーへ何やら手渡している… 周囲のマイカーたちも「何事か!?」と思っていただろうなぁ…。


12月の仕事報告 その4

2007年12月28日 09時55分03秒 | バス運転士
某所を発車する直前に、若い女性が携帯電話で話し始めた。帰るコールっぽかったので、すぐに終わるだろうと思っていたら… 相手のペースに巻き込まれたのか、話が長くなってしまった。
「バスの中で携帯電話はやめてください」
そう言ったけれど、聞こえないのか無視されたのか… やめなかった。
「早く携帯電話を切ってください!!」
そう大きな声で言ったら、聞こえたのか無視できなくなったのか… やめた。

駅に向かって出発した。途中のバス停で数人の客を乗せながら、駅まであとバス停2つとなった頃… 携帯電話の着信音が車内に響き渡った。すると50~60くらいと思われる男性が話し始めた。恥知らずなのか、かなり大きな声だった。
「もうすぐ駅に着きますから、電話はやめてください」
そう言ったけれど、またもや聞こえないのか無視されたのか… やめなかった。
「おぉ~い! 一度言ったらすぐに切ってくださいよぉ~!!!」
と、半ば怒鳴るように言ったら、すぐに切った。

某地域をぐるっと回って駅へ戻る途中、着信音は鳴らなかったが、明らかに携帯電話で話しているだろうという中年女性の声が聞こえてきた。何かの商談なのか、仕事っぽい内容であることだけは分かったが… そんなの関係ない!
「バスの中では携帯電話はやめてください」
そう言ったけれど、またまた話に夢中なのかやめてくれなかった。
「電話はやめてと言ってるでしょう!!」
と強く言うと、たまたま話が終わったのか、電話を切った。これだけ次々と携帯馬鹿が出現したので、私も“逆切れの苦情”を覚悟で“余計な一言”を言ってしまった。
「少しくらいいいだろうじゃなくて、少しくらい我慢してくださいよぉ~!!!」
その女性は、降りる時に「急な用事でどうしても…」と私に対して言い訳したので、「私ではなくて、他のお客様に迷惑ですので…」と言った。どうも勘違いされているようですが、私は単なる代弁者なんです。「ちょっと電話をしたいけど…」と思いながらも「マナーを守らなければ…」と我慢しているお客様も大勢いらっしゃるはず… そういう方々の気持ちを考えてもらいたいのである。最近は物騒な事件も起こっているし、乗客同士という立場ではなかなか注意できないでしょう。だから運転士という立場の人間がやらなければ… もっとも、バスの“運転”が仕事なので気付かないこともありますけどね。<script type="text/javascript"></script>

12月の仕事報告 その3

2007年12月28日 09時32分27秒 | バス運転士
某団地行きの発車時刻が迫ってきたので、バスに乗り込んで運転席に座った。すると左最前列席からボソボソと声がする…。オバサンが携帯電話中だったのだ。私がオバサンの方を向くと、視線を避けるように窓側を向いた(丸見えだけど…)。
「ちょっと、お客さん…」
私は声を掛けたけれど、オバサンは無視して話を続けた。カチン! ときた私は腕を伸ばして上下に振りながら…
「ちょっと、お客さん! 電話やめてください」
とりあえずそう言っておいてから、発車間近となったバスの行き先案内をしていた。するとオバサンは電話を切って…
「言われんでも、わかっとるわ!!」
と言いやがった。このババァ、その喧嘩買った!
「わかっとるなら、電話をしないでください!!」
と私は言った。するとババァは言い訳した。
「発車まで時間があったからしょうがないでしょ!」
しょうがないなんて、言い訳にもならない。自己中心的ババァである。
「だったら外でやればいいでしょ!!」
と私は言った。それでババァは黙ってしまった…(もう少し“会話”を楽しみたかった気がしないでもないが…)。
バスが走り出して間もなく、タンタンタンと足を踏み鳴らす音(貧乏ゆすり?)が聞こえてきたのだが、音源はババァだった。 ひょっとして、この耳障りな音は…
「あぁ、これまでにも何度か乗せたことがある!」
と、私は思い出したのだ。そっかそっか、おババ様! またお会いできそうですね。今後ともよろしく!
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12月の仕事報告 その2

2007年12月28日 09時22分38秒 | バス運転士
昼食&仮眠後の仕事、一本目は某所を18時05分発であった。営業所から某所までは、昼間ならば10分程度で行ける距離である。が、夕方の帰宅ラッシュ… 某運転士が「この前は30分かかった」と言っていたこともあり、私は17時30分に営業所を出発した。ところが、思ったよりも交通量が少なく、かなり早く某所に到着した。発車時刻まで20分以上もあるのに、大勢の乗客が待っていて驚いた。その後も続々と乗客たちはやってきた。そして17時50分になると、前に停まっていた他社バスが発車した。後に停まっていた他社小型バスも出て行った。「ん? まさか… 弊社も50分発なんてあったかな? でも、私以外にバスは来ていないし… 気のせいだな」と思ったのだが、50分を1~2分過ぎた頃に1台の弊社バスがやって来た。「あれ? ひょっとして… お呼びでない!?」私はバスを降りてそのバスへ向かった。「松井くん、何分発?」「18時05分です」「俺、50分発なんだ。その前の運行が遅れちゃってさぁ~」「そうですか… 申し訳ありません。お客様に乗り換えてもらいましょうか」「あぁ、いいよ。そのまま50分で出て。俺が05分で出るから」「でも、その次の運行に間に合わ…」「俺、これで今日の仕事終わりだから」「そうですか、申し訳ありません」そして私は本来の勤務よりも一足早く駅へ向かった。約15分後、その先輩運転士も駅に到着した。私はお詫びに“インスタントコーヒー5カップセット”を買いました。ホント、優しい先輩に助けられました。ありがたいことです。

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12月の仕事報告 その1

2007年12月28日 09時15分18秒 | バス運転士

12月とはいえ、昼間は少し暖かくなるので、仕事中に運転席の窓を開けていた。すると、どこからともなく飛んできた一匹のアシナガバチが、2枚の窓ガラスの間に入り込んでしまった。「放っておけば出て行くだろう」と思っていたのだが…。バスが走ると、12月の風がガラスの間を吹き抜けていく…。その内にアシナガバチは動かなくなってしまった。かろうじて足だけがピクピクと…。半ば冬眠状態に入ってしまった。そのまま午後7時に地域巡回バスは運行終了し、車庫へ戻った。アシナガバチをそのままにして帰ろうかと思ったが、翌朝の担当者に抹殺されてしまうかもしれないので救出作戦を決行した。一人サンダーバードを口ずさみながら…♪ ポケット時刻表を窓ガラスの間に差し込んで… なかなか思うように動いてくれなかった(寒さで動けなかった?)けれど、約15分後、救出に成功した。とりあえず営業所内の植え込みに… 夜が明けて暖かくなれば飛べるようになるでしょう。あとは祈るのみ!