バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

忘れ物! 忘れ物?

2017年11月30日 23時04分45秒 | バス運転士
先日の夕方、終点・某駅に到着したら、降車停に一人のお爺さんが立っていたので、「誰かのお迎えかな?」と思ったのだが… お爺さんが前扉のところへやって来たので、「何だろう?」と思ったら、「あのぉ… さっき※※駅停で降りたんだけど、ジャンバーを忘れちゃって…」と言った。どうやら地下鉄に乗って先回りしたらしい。

すると、私が何か答えるより早く、バスから降りようとしていたお婆さんが「あそこにジャンバーあるよ!」と中扉付近の座席を指差したので、お爺さんは「あぁ…」とバスに乗り込み、お婆さんが「それでいいの?」と言うと、お爺さんは「あぁ…」とジャンバーを持って行ったのだった… 私は何も言う暇がなかった。

また、夜8時過ぎに営業所前ターミナルに到着して、忘れ物チェックをしたところ… 最後部座席の左隅にミカンが一個だけ置いてあった。私は「これは… 忘れ物なのか?」と思いながら、とりあえず事務所へ… すると、上司が「このまま連絡がなければ、明日にでも処分します」と言った。ちょっと勿体ない気もするけれど…

私が入社した頃、先輩運転士さんが「忘れ物のお土産(まんじゅう)をみんなで食べていたら、問い合わせがあったので“ありませんでした”って答えたよ」と言っていたけれど… 今の時代にそんなことをやったら… ん? 大問題だって!? いや、それどころか… みんな死んじゃうかも! 何を考えているのか分からない人がいるからねぇ…

きっと、ミカンの中には毒薬が… いや、爆発物が… いやいや、女の子が入っていたかも!? そして、その子が大きくなって~ 熊に跨がって~ 鬼を退治して~ 玉手箱をもらって来て~ 某携帯電話会社のCMに… ん? それならば男の子じゃないかって? だって、男じゃ嫁さんにできんがやぁ~!(そういえば… 一人いるなぁ~ 霊長類最強女子と言われた女性が! しかも独身じゃね? ハハハ…)

突然の退職者!

2017年11月29日 22時19分45秒 | バス運転士
昨日、“一人の女性からの電話が決め手となって、運転士Aさんが辞めるらしい”という噂を耳にした運転士Bさんが、指導担当の上司Cに「(運転士Aさんが)そんなに酷い運転をしたの?」と聞いたところ、「口で説明するよりも早いから、ドライブレコーダー映像を見ていいよ」と言われ、指導副担当の上司Dのところへ…

そして、「上司Cに許可を得たから、映像を見せてほしい」と言ったところ… 上司Dは「あんな急発進して~」などと言いながらパソコンの画面に流してくれたらしいのだが… 映像を見た運転士Bさんは思わず「えっ!? 何これ? ただの発車映像なんだけど…」と呟いてしまったそうだ。

その後、何度か見てみたら【運転士Aさんがあるバス停を発車しようとした時、後方から走ってくる女性を発見したので待って乗せたところ、“無言&無表情な乗客”だった… だからと言って、ムカついて急発進するわけでもなく、ゆっくりと発車したのだが… 女性はまだ着席していなかった】という映像だったとか…

運転士Bさんが「これのどこが急発進なの? 立っている人が、誰も揺れてないじゃん!」と言うと、上司Dは「いや… 次のバス停まで距離がないのに30キロも出している」とか「“発車します”と言ってない」とか… 急発進以外の理由を並べたそうだ(運転士Aさんにも同じことを言ったらしい)。

そんなの「着席確認しろよ」だけで済む話なのに… 残念ながら、“とにかく運転士を悪者にしよう”という姿勢は、昔から変わっておらず… 運転士の粗探しをしてはワーワー言うのが指導だと思っているようだ。(私が市内中心部で接触事故を起こした時も、事故とは無関係な「輪留めをやってない」と言われてカチンと来たもんなぁ…)

結局、 最初は「着席する前に発車されたので、他の乗客の足につまづいて足を捻った」と言っていた女性も、最終的に足のことは何も言わず… 事故でも何でもなくなったようなのだが、運転士Aさんの気持ちは固く… 今日、ちょうど会えたので話を聞いたのだが、「特に誰かから怒鳴られたということはないけれど、“言い掛かりのような電話さえも正しいとして、何がなんでも運転士が悪いとする会社の方針”には納得がいかないから辞めることにした」と言っていた。

また、運転士Aさんは「(急な退職だから)もう少し仕事をやってもいいですよ」と言ったらしいのだが、特上司&準ちゃんから「もう来なくていい!」と言われたそうだ。実は、来年早々に退職する若い運転士さんがいることは分かっていたのだが… まさか、それよりも早く退職する運転士さんが現れるとは思わなかったなぁ… ん? そういうオマエはどうなのかって!? うん、まぁ… 今のところ“怖いもの見たさ”で残っているんだけど… ね。ハハハ…


たまたま聞こえたCM音声

2017年11月28日 17時49分36秒 | バス運転士
バス停を発車または通過した時、車内に流れるコンピューター音声… 何らかの理由ですぐに止まることもあるけれど、基本的には走行中なので、私は「しっかりと聞かなきゃ!」とは思っていない。たまたま耳に入ることはあるけれど…

先月からだろうか… あるバス停を発車した後に流れる音声の中に“某大手携帯ショップのCM” が入ったのだが、通常のバス停案内などよりも少しだけ音が大きいのか、声が高いのか… 一つのことにしか集中できなくなっている私にも聞こえたのである。

そのCMというのが「ア●パンマン・アンケートに答えて~」という言葉から始まるものだったので、その路線を走る度に、私は「アンパ●マン・アンケートって、どんなアンケートだろう? 登場人物を答えるとか? でも、それじゃあアンケートではなくクイズだろう」などと考えていた。

そして今朝… その路線を3回も走った時のこと… 私はアンパン●ン・アンケートの正体を突き止めて愕然とした。なぜならば、それは「アン●ンマン・アンケート」ではなく、「カンタンナ(簡単な)アンケートに答えて~」だったからである。えぇ~い、紛らわしい! きっと他にも聞き間違えている運転士さんがいるはずだぁ~!(もしも、そのCMが何年も前から流れていたとしたら… 洒落にならんな。ハハハ…)


犬猿の会談!?

2017年11月27日 20時27分54秒 | バス運転士
先日、営業所の食堂でのこと… そこには4人用テーブルが4つあるのだが、テーブルAには整備さんが1人、テーブルCにも整備さんが1人、テーブルDには運転士さんが2人… みんなテレビが見える方を向いて座っていた。私も同じ方を向くため、空いていたテーブルBへ… その日の丼ランチ“焼肉丼”を持って座った。そこへ準ちゃんが登場… その日の日替わりランチ“味噌おでん”を持って私の横に座った。

最初は、それぞれのランチについて会話を少々… その後、どういう流れでそうなったのか忘れてしまったのだが…(どうせオマエが言い出したんだろ?) 退職者続出の話になった。「上の方は現場のことを何も分かっていない」というのは共通の認識なのだが… 準ちゃんは“賃金の問題が最も重要”と考えているようだ。夏に私が「辞める」と言った時も、他のバス会社や運送会社の賃金の話をしていたので間違いない。

賃金以外のことで… 私が「ほとんどの運転士が“この仕事を好きでやっているわけではない”ということを分かっていない。そういう私もそうだけれど、他に中途で採用してくれるところがなかったから“とりあえず運転士になってみた”だけで…」と言ったら、準ちゃんが「俺もそうだ」と言ったので驚い… いや、「やっぱりそうなんだ」と思った。実際のところ… 「バスの運転士になりたくてなった!」という運転士さんは、数えるほどしかいないと思う。(あくまでも個人の感覚です)

私が長野時代に勤務していた会社(すでに解散済み!)は“広告代理業務&地元雑誌の編集および出版”をやっていたのだが… 編集部の女性たちは、取材先が「夜」と言えば夜に… 「日曜日」と言えば日曜日に… さらに、毎月のように締め切りに追われ… 昼も夜も平日も休日も関係なく働いていた。残業手当や休日手当がなくても続けられたのは、その仕事が好きだったからに違いない。ということで、弊社の運転士が「この仕事が好きだ」と思うようにするための対策として… まずは、路線バスにも女性ガイドを付けよう! その人件費の捻出は、無駄なポジションの削除&無意味な制度の廃止などで… なんちゃって! ハハハ…


こんな場所で話し掛けないでぇ~

2017年11月26日 19時30分34秒 | バス運転士
片側三車線の道路にあるバス停を発車してすぐ、20~30m先の信号が赤に変わり… 私は左車線の駐車車両を避けるために車線変更… 真ん中車線の先頭で止まった。そして、目の前の横断歩道を渡り始める歩行者たち…

その時、私は“右から渡ってくるお爺さん”がこちらを見ているような気がしたので「嫌な予感…」と思いながら真っ直ぐ前方を見ていたところ… 案の定、お爺さんがバスの正面で立ち止まり、何か声を発したのである。

「ゲゲッ! こんな場所で!?」と思って固まる私… 前扉のすぐ外まで移動して、私に話し掛けるお爺さん… 仕方がないので、私はお爺さんをチラ見して「ダメ、ダメェ~」と首を横に振った。すると、お爺さんが声の音量を上げて「乗らないからぁ~ 開けるだけ開けてぇ~」と言ったのである。

一瞬「ホント? 本当に乗らない?」と思って前扉を開けようとしたのだが、すぐに「いやいや、ここは真ん中車線だし… このような状況で、後方から来たバイクか自転車にお爺さんがはねられた場合… バスの扉が開いていたら運転士の責任になるって聞いた記憶が… やっぱりやめよう」と思い直した。

そこで私が車外スピーカーを通して「何でしょう?」と問い掛けた時、信号が青に変わってお爺さんは後退り… すると、違法駐車車両にぶつかってバランスを崩し、路面に尻餅をついてしまったので、思わず「お爺さん、大丈夫!?」と駆け寄りそうに…(ウソつけ!) いや、まぁ… 気持ちだけだけど…

もしも、そこでバスを止めて… 前扉を開けて… 私が駆け寄ろうものならば… 「お主、まだまだ甘いのぉ~ こんな単純な手口に騙されるとは! ブハハハハ…」と高笑いしながらバスに飛び乗られたかもしれないなぁ~ ん? それは甘い? オマエに路チューしたんじゃないかって!? ヒェ~~~!