バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

あれこれ考えられないボケ運転士

2013年08月31日 20時50分25秒 | バス運転士

昨日の朝9時頃… 「通勤ラッシュが峠を越えたから、乗客も少なくなるだろう。しかし、この路線は途中から運行時間に余裕が出てくるので、何も考えずに行くと… 途中のバス停で、他の営業所のバスの邪魔をすることになる(私のバスが時間よりも早くなって時間調整停車をしているところへ、遅れてきたバスがすぐ後ろに止まってしまう)可能性がある。だから、なるべく時間を稼ぎながら行こう」と思っていた。

ところが、予想外に乗客が多く… 駆け込み乗車が多く… 精算に時間が掛かる人が多く… バスはどんどん遅れていっ… でもなかった。そう、運行時間に余裕があるからである。だから私も慌てることなく… と思っていたのだが、途中で“そんなに余裕、余裕とも言られない”ことに気が付いた。

終点の某総合駅に到着してから次の発車まで5分しかなかったからである。で、ど、だからと言って、どうすることも出来ず… 終点には次の発車の3~4分前に到着した。すぐ後ろには一緒に到着した他営業所のバスがいたので、その場で忘れ物チェックなんてできるはずもなく… 私は「このままバス乗り場へ着けて、乗車扱いをする前に忘れ物チェックをすればいいか!」と思った。

が、バスを移動させている途中で“心変わり”してしまい… 「やっぱり一度きちんと待機場所に止めて、そこで忘れ物チェックをしよう! それで発車が少し遅れても仕方がない」と思い直して、落ち着いてバックして待機場所にバスを止めた。そこで時計を見ると、発車時刻まで2分30秒だった…

私は「よし、間に合うな。さぁ、乗り場へ移動しよう!」と思いながら運行カードをひっくり返したのだが… そこには、私のバスの発車時刻の“2分前に発車する他営業所のバスがある”という意味の数字(発車時刻)が書いてあったのである。そこで私が「えっ!? そのバスは何処に???」と思うと同時に、バス乗り場に1台のバスが着けていた… ホッ…

通勤ラッシュが終わった時間帯でも、同じ乗り場から2分間隔で発車することは珍しくないのだが… ボケで単細胞の私はそんなこともすっかり忘れ、危うく乗り場に着けてしまい、他営業所のバスの邪魔をしてしまうところだった。ふぅ… いや、ホントに… 私が最初に配属された営業所と比べたら、あれこれと気を使わなければならない場面がとても多く… その違いは月とすっぽん、天国と地獄、福山と松井である。


久しぶりに乗るバスでは…

2013年08月30日 22時44分44秒 | バス運転士

この一週間か二週間か…(相変わらずテキトーな男である) ずっとオートマチック式のバスばかりに乗っていた(もちろん通勤時のマイカーもオートマチック車である)。しかもアイドリングストップ禁止中なので、左足を使う機会がまったくと言っていいほどなかった。

昨日の朝、久しぶりにマニュアル式のバスに乗って… 回送で某運動場のバス停まで普通に行けた(当たり前じゃ!)。数名の乗車があり、待つこと2分… 発車時刻になり、私は前扉を閉めながら「お待たせしました~ 某総合駅行き、発車します」と言って…

右足でゆっくりとアクセルを踏み、バスはゆっくりと前進… 「ん? 加速が悪い… あっ… ギアがニュートラルのままだった! 緩やかな下り坂でバスが動いただけだったのか…」と気付いて“澄ました顔して”ギアを入れて加速… 誰も気付いてない。多分…

今日は、久しぶりに“多くの運転士から不評を買っているバス”に乗った。その不人気バスは予備車(定期点検や修理などで使えないバスの代わりに使うバス)となっているのか、点検表(カレンダー)には“未使用の日”がとても多かった。

他の運転士さんたちは「あのバスは…」「このバスは…」と、その特徴をよく覚えているようだけれど、ボケな私は乗ってみて「あぁ、そうだった…」と思い出すのである。例えば、ブレーキを強めに踏んでいないと、エンジンの回転数が上がった時に少し動いてしまうとか…(バス停での乗降時には特に右足に力が入ってしまう) 右側にあるはずの運転士用バス停&時刻表示モニターが、そのバスだけは左側にあるとか…(ついつい癖で右側を見てしまう)

そんなこんなで動揺していたわけではないが、マイカーの列を追走していた時… 先行車の速度が少し落ちたので、私はアクセルペダルから足を上げて… 「ブレーキを踏もうか… 踏まなくてもいいか?」と迷っていたら… 先行車が加速したので、私は再びアクセルペダルを踏… 「ん? 加速じゃなくて減速!? あっ… 足がブレーキペダルの上に…」と気付いて“いやいや、本当に減速する必要があったんだよぉ~”と嘘のアピールをするために、一呼吸おいてからアクセルペダルを踏んだ… 誰も気付いていない。多分…


マイペースなフリーパス

2013年08月29日 22時45分34秒 | バス運転士

A駅発B駅経由某所行き… 発車2分前に乗り場に着けて、待っていた十数名が乗り、駅の方から走ってきた人がパラパラと乗り… 発車1分前に乗客の流れが止まった。と思ったら、駅の方から歩いてきたお婆さんの姿が… 私は「う~ん… ギリギリ間に合うかな?」と思った。

ところが、そのお婆さんは“転回場の出入口の横にある祠(何かが祀ってあるようだ)”の前で立ち止まり、手提げ袋から何やら取り出し、それを置いて手を合わせていた… 私は「なぁ~んだ、乗客じゃなかったのか!」と思った。

そこでちょうど発車時刻になったので、私は前扉を閉めて… その時! 駅の方から一人のお爺さんが走ってきたので、私は再び前扉を開けた。すると、お爺さんが「某所行きだねぇ?」と言いながら乗ってきた… のだが…

その間に、祠の前で手を合わせていたお婆さんがバスに接近… そのままバスの前を横切るだけかと思ったら、進路を前扉の方に変えて… 「某所行きかねぇ? ありがとね」と言いながら乗り込んだ。いつもならば「何をノンビリと…」と思うところだが、信心深いお婆さんに対して、なぜかそんな気は起こらなかった… アーメン!


♪渡りたい~渡れない~

2013年08月28日 21時28分28秒 | バス運転士

片側一車線の道路を走って行き、青信号の交差点を左折しようとしたのだが… ちょうど、お父さんと2人の子供(Aくんは子供用自転車に跨がっていて、Bくんはお父さんと手をつないでいた。4~5歳と2~3歳だろうか…)が横断歩道を向こう側から手前に渡り始めるところだったので、私はバスを止めて待っていた。

お父さんとBくんが横断歩道を渡り始め、続いて自転車のAくんがサァ~ッと… 来なかった。それに気付いたお父さんが手招きしたのだが、なぜかAくんは自転車に跨がったまま首を横に振るだけ… そんな状況だったので、横断歩道上に誰もいないのに私は動けず… 結局、私が左折できたのは信号が赤になってからだった。

♪渡りたい~ 渡れない~ 気持ちウラハラ~
 信号は~ もう赤ね~ そろそろ禁区~
 行く気なら~ まだ待つよ~ 急いでないから~
 他の車~ 待たせれば~ いいのだけれど~
 それはちょっと出来ない相談ね~

それにしても、なぜAくんは青信号の横断歩道を渡らなかった(渡れなかった)のだろうか? まだ自転車に慣れていなくて、ちょっとした下り坂でも怖かったとか… 今朝、ロボットに変形したバスに襲われる夢を見たとか… えっ!? バスじゃなくて運転士の顔が怖かったんじゃないかって??? もう少し優しい顔に整形しろって!? ♪それはちょっと出来ない相談ねぇ~


何ちゃらメンバーズカード

2013年08月27日 23時33分58秒 | バス運転士

今日は朝9時頃から昼1時頃までの昼寝休憩だったのだが… 久しぶりに気持ち良くマイカーで寝ることができた。開放したドアから窓へ、涼しい風がずっと吹き抜けていたからである。ちょっとだけ、近付きつつある秋を感じられた時間だった。

だから、Tシャツが濡れることもなく、首や額に汗ビッショリということもなく、スッキリ&サッパリした目覚め… と思ったら、これまで汗となって排出されていた水分が“貯水タンク”に集められ… 昼寝の途中でトイレに行かなければならなかった。その点はマイナス…(贅沢こくな!)

さて、勤務の後半を始める前に、特上司から声を掛けられ… 「何事か!?」と思っていたら、先日の“運転士を褒めて褒めて褒めちぎるお爺さん”の“お褒めの言葉”によって、何ちゃらメンバーズカードなるものが発行されたのである。

これまで、その存在は知っていたものの「あっしにゃ~かかわりのねぇことでござんす」と思っていた。優秀な運転士さんに贈られるべきカードが、低評価のボケ運転士に贈られるなんて有り得ないから… これでカードの価値が下がるんじゃないかと心配したりして…

そうそう、CSメンバーズカードだ! そのCSとは、言うまでもなくCS放送とは無関係なのだが… 「ちゃんと(Chanto)・喋ってる(Shabetteru)」だったか、「チョ~(Choo)・素晴らしい(Subarashii)」だったか、「忠実なる(Chujitsunaru)・しもべ(Shimobe)」だったか…

ま、そんな意味はともかく… このメンバーズカード、残念ながら家電品は割引されないし、ドリンクが無料になることもない。ラッキーカードでオリジナルアルバム(カードホルダー)がもらえるなんてこともないし、他のカードと組み合わせて無敵運転士になるなんてこともない!(なんのこっちゃ!)