バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

お世話になった皆さん、さようなら…

2009年09月30日 21時46分27秒 | バス運転士

昨日は、予定通り朝から晩まで最後のお仕事でした。まずは昼過ぎまで、営業所近くのA駅と某学校を結ぶ路線を走っていました。ふと「これが最後の某学校路線かぁ…」と思ったら、恥ずかしながら目がウルウルになってしまいました。発車前の案内で声が… 出な… なんとか搾り出した小声でボソボソと…

約2時間の休憩(ロッカーの後片付け等)を挟んで、午後は9年前の入社からずぅ~っと走ってきたB駅を発着する路線でした。が、夕方の混雑やら、夜の道路工事やら… さらに最後の運行では“背後席”の男性がずっと鼻をズルズルやっていて… とても感傷に浸っている気分ではありませんでした。ハハハ…

今日は、これまでお世話になった営業所へ行きました。感謝の意を込めて“某大手ショッピングセンター”で買った数箱のお菓子をお届けに… 一つの菓子箱を手にした所長から「向こうへ行っても頑張ってやってくれ」と言われたので、私は「この菓子箱の中に辞表が入ってます(笑)」と言い、さらに「自宅の方には爆弾を送っておきましたから… ハハハ…」と、いつもの調子で最後の挨拶を済ませました。その後は休憩室のソファーに座り、入れ代わり立ち代わりやってくる運転士たちと、最後の会話を2時間半ほど楽しむことが出来ました。こんな調子の私に最後の最後までお付き合いいただき、本当に皆さん良い人ばかりで… 感謝の気持ちで一杯です。そして今夜、涙で枕を濡らす私でありました。なんちゃって…


某営業所勤務での最後の話

2009年09月29日 23時55分30秒 | バス運転士

この話は、昨日アップする予定だったのですが… なんせ急なアレでアレしてしまいましたからねぇ…

先日のお昼過ぎ、某大手ショッピングセンター(町外れ編)からの発車時刻が近付いた時、一人のお婆さんが前扉のところへやってきて「すいません、ここの道をずぅ~っと行くと…」と話し始めたので、私は聞き間違えてはいけないと思って「はい、なんですか?」と言いながら、運転席を立った。お婆さんは「ここの道をまぁ~っすぐ行って、右へ曲がるとコンビニがあるでしょう?」と言ったので、私は「えぇ… ○○がありますね」と答えた。すると、お婆さんは「このバスに乗せてもらって、そのあたりで停まってくれんかなぁ~」と言ったので、私は「すいません、駅とここしか停まれないんですよぉ~」と答えた。お婆さんは残念そうに「じゃあ、タクシーを呼ばないかんか…」と言いながら、タクシー乗り場のベンチに腰掛けた…。。。

ん? もしも、その人が若くて綺麗なお嬢さんだったらどうしたかって? う~む、そうだなぁ…(迷うなよ) でも、考えてみれば、今月から一般路線として運行を始めたと同時に、駅へ向かうルートが変更になっていたのである。それなのに、うっかりお嬢さんを乗せて行ったりしたら… 「ちょっと! 道が違うじゃないの! 私を何処へ連れて行くつもりなの?」と騒がれて…“バス運転士が白昼堂々とバスで女性誘拐か!?”なんて… 転勤じゃ済まないよなぁ…


転勤辞令

2009年09月28日 21時28分06秒 | バス運転士

本日の仕事を終えた午後6時半頃… 営業所のトップから呼ばれました。そして、私、松井昌司は10月1日付けをもって転勤であると伝えられました。明日29日は休日出勤で、朝7時から夜11時までビッシリと仕事が入っています。明後日30日は、私の休日ですが… 考えていた予定がすべてパーです。今の営業所の後片付け等をしなくてはいけません。ロッカーの整理やら何やら… そして、翌1日には他の営業所へ出勤しなければいけません。

このような転勤辞令のタイミングは、昔からの“伝統”だそうで、例えば二週間くらい前に転勤辞令を出すと、その後の二週間は仕事に出てこなくなる人が多かったとか… しかしまぁ… 昔はそうだったのかもしれませんが、今時そんな人がいるのだろうか…??? もっとも、私が経験した会社が僅か2社なので、他の会社がどんなものなのか知りませんが…

1日から行く営業所は、このブログにも時々登場している他社(正確には会社ではないけれど…)の某営業所です。だから、他社の制服を着て、他社のバスに乗って、仕事をすることになります。まずは、数多くの路線を覚え、使用されるカードなどを勉強し… バスに乗るのは何日か後になりそうです。その時には「やっぱり、道を間違えたぁ~!」って書くことになるかもしれませんねぇ… また、乗客からの苦情も、弊社の場合とは質が違うようです。それはそれで… ここに書けるネタが増えるということで、前向きに考えています。期待と不安が半々… テキトーに頑張りますよ。テキトーに…


久々に腹の中が熱くなった日

2009年09月27日 22時46分16秒 | バス運転士

今日は某大手ショッピングセンター“町外れ編”だった。朝9時過ぎの始発は、日曜日でも乗客は少なく10名足らず… 周囲に人影がないことを確認して、時間通りに発車した。すると、ロータリー出口手前の一般車通路から、一人のオバサンが飛び出してきた。私が「このバスに乗りたいんだな」と思ってスピードを落とした時、そのオバンは腕時計を見てから、私に「早発だ!」と言わんばかりに腕時計を指差したのである。ムッとした私は「乗せるのをやめようか!?」と思ったが、私の中で“初犯は許す”という考えが働いてしまい、バスを止めて扉を開けた。そのオバンは「すいません」と言いながら乗ってきたのだが、そのまま運転席の横までやってきて「ずいぶん(発車が)早いじゃないですか!」と言いやがった。私は「そんなことはありません」と答えた。オバンは車内に設置してある電波時計を指差して「その時計が狂ってるんでしょ!」とまで言いやがった。私が「いいえ、今○○分です」と答えると、オバンは黙って席に着いた。

私は朝のバス点検時に、バスの電波時計と自分の腕時計(非電波時計)の時間を見比べている。ある日突然、両方の時計が同じ秒数だけ早くなる(または遅くなる)とは考えにくいので、時計のチェックはこれで良いと思っている。

その後、ショッピングセンターを発車した時、バスの進路を確保する係員が慌てたように腕時計を見たので、私は不安になってしまった。そこで、駅に着いた時に117番で確認したけれど、やはりバスの時計も私の時計も正しかったのである。

そして夜、ショッピングセンター発の最終便… 乗客は女性二人だけだった。が、よく見ると、一人はあのオバンだった(否、よくよく見ると、私より10歳以上も若そうだった…)。私は「駅に着いた時に何か言ってやろうか」と思っていたのだが、ひょっとすると「朝はすいませんでした」なんて言うかもしれないと思ったので、黙っていることにした。しかし… 私の期待は見事に裏切られ、ムスッと黙ったまま降りていってしまった… いつかまた“今朝と同じような状況”に遭遇したならば、私はそのオバンを置き去りにします! そこはバス停ではありませんから…


アンポンタンなのは…

2009年09月26日 20時27分37秒 | バス運転士

昨日の朝、私が某学校で発車待ちをしていた時、バス乗り場には私の10分前に発車する先発バスがいた。そのバスには、まだ僅か数人しか乗っていなかったのに、そのバスに乗らずにバス停の時刻表を確認しているおばさんがいた。黒い帽子を被って、手提げカバンを持って… バス停から離れても、私に顔を見られないように(?)こちらに背を向けて立っていた… どう見ても怪しい… 「このアンポンタン松井に見破られるようでは、おばさんもモニター(隠密で運転士をチェックする人)失格! 相当なアンポンタンだよなぁ~」と思った私は、「もしも乗ってきたら、最後まで(会社が用意した台詞を一言も言わずに)無言で走ろうかな? ハハハ…」などと考えていた(試験を受ける前に解答を見せられたような気分だったので… ヘソが曲がったのである。あ、もともと曲がってるか!?)。その後、先発バスが発車して、私がバス乗り場に着けると、“期待通りに”そのおばさんは乗ってきた。その段階では、他に誰も乗っていなかったのだが… 発車の3分くらい前になって、一人のおじさんが乗ってきて… なんと、そのおばさんと楽しそうに話し始めたのであった。なぁ~んだ、お連れさん待ちだったのかぁ… やっぱりアンポンタンは私だけだった…