バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

ポメラニアンvsオバ様

2008年01月31日 22時01分21秒 | バス運転士

今日は某ショッピングセンターと最寄り駅を結ぶシャトルバスの仕事をやりました。ショッピングセンターの停車場は、建物出入り口のすぐ横にあります。だから、バスの運転席で発車待ちしている間は、多くのお客様の姿が目に入ってきます。若い夫婦、作業服のおじさん、子供を抱いたお母さん… そんな中、ポメラニアンを連れた一人のオバ様がやって来ました。さすがにそのまま店内へ入るわけにはいかないので、持ってきた犬小屋型のカゴ(?)を地面に置いて、中へ入るように誘導していました。しかし、ポメラニアンは後ろ足で踏ん張って、土俵を割りそうな横綱のごとく嫌がっていました。オバ様は何度も挑戦しましたが、とても入りそうにありません。そこでオバ様も考えて、カゴを地面に立てました。そしてポメラニアンを抱き上げて、すっぽりとカゴへ入れてしまいました。「あとはフタを閉めれば解決…」と思って見ていたのですが、オバ様はそうしませんでした。まだポメラニアンが頭を出していたからです。「そんなの強引に閉めてしまえば…」と思っていたのですが、オバ様はポメラニアンが自主的に頭を引っ込めるのを待っているようでした。「それはちょっと…」と思っていたら、案の定、引っ込むどころか暴れはじめ、カゴから出てしまいました。以上、約5分間の戦いはポメラニアンに軍配が上がり、オバ様はショッピングセンターを後にして歩き出しました。尻尾をフリフリご機嫌なポメラニアンと一緒に…


プラス笑顔

2008年01月30日 21時29分45秒 | バス運転士
昨日、某学校まで走った時のこと。最後に降車口へやってきた女学生二人… そのうちの一人が「すいません… このカードでいいですか? お財布を忘れてしまって… このカードしか持ってないんです」と、笑顔のシャワーを私に浴びせながら言った。それは割引率の高い昼間専用カードで、午前10時から午後4時までに“乗車”することが条件となっている(土日祝日は終日オッケー!)。時刻は午前10時01分… 乗車時は間違いなく9時台である。一応、本来の使用方法とは違うことを確認してから、「う~ん… いいですよ」とカードで精算してもらった。やはり【低姿勢+笑顔】には負けてしまいます。もしも、某女優さんみたいに高飛車に出られたら、絶対に認めませんよ! え? もしも男だったらどうしたかって!? それは… 何をおっしゃる! 老若男女不問ですよ、うん。それよりも気持ちが大切、私も人間だから…。

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昨日の話の続き…

2008年01月28日 23時19分29秒 | バス運転士

昨日、「昨日」と書いた話… つまり一昨日の話の続きです。

某地域巡回バスは、某市内の狭い道路をクネクネと走り、約90分のコースを7周する仕事です。1周目を朝8時にスタートし、3周後に昼食タイムがあります。6周目途中から日が暮れ始め、7周目は完全に日没後となり… 事件は起こった。平日とは違って、その時間にしては乗降客も交通量も少なく… 私のバスは定刻通りに走っていた。当然、それよりも早くなってはいけないので、慌てることなくゆっくりと…。そして某所で1台の対向車とすれ違った瞬間… バキッ!!! と音がしたのである。「えっ!?」私は何が起こったのか分からなかった。「対向車とは十分な間隔を取っていたのに…」と思いながら右ミラーを見たけれど、その通り、対向車は知らん顔して走り去っていた…。そして、次に左ミラーを見たけれど… けれど…??? ない! 左ミラーがない!!! 「えっ!?」私はバスを停めた。よく見ると、左ミラーは前扉にへばり付き、あらぬ方向を映し出していた…。「やってしまった…」私はお客様に一言お詫びをしてから… と思ったけれど、もう誰も乗っていなかった。バスを降りて、後方を探索したところ、死角を見るための補助ミラー(サイドアンダーミラー?)が落ちていた…。どうやら道路沿いの木の枝に当たったらしい。それまでに同じ場所を6回も走っていたのに… 否、これまで同じ仕事を何度もやっているので、100回以上も走っていたはずなのに…(この弊社通常路線タイプのバスは、いつもこの仕事で使っているバスに比べて車幅が広い。だから逆に、100回以上も走ってきたことが裏目に出てしまったのかもしれないが…)。日没後、木の枝が暗闇に紛れてしまったことで、その存在をまったく認識できなかった…。だから、本当に何が起こったのか分からなかったのである。そんな自分に対して、とてもショックを受けた…。慌てていたわけでもなく、イライラしていたわけでもなく、穏やかな気分で運転していたのに…。その後、営業所へ電話で謝罪&報告、某所でバス交換、モヤモヤ気分で走行、営業所に帰ってから謝罪&報告書作成…。モヤモヤ走行中、一つのバス停をうっかり通過してしまっていた… その他すべてのバス停では乗客もなく、苦情の電話もなかったようだけれど…。

下方(路面)はライトが照らしてくれるし、常に歩行者や自転車を警戒しているのだが… 上方(特に家の軒先や木の枝など、路上へ突出しているもの)にはライトは当たらないし、警戒心が薄れてしまう…。数年前、入社して間もない頃に初めてバスをぶつけたのは、あるお宅の軒先に付いていた雨どいだった… それも日没後…。普通車では警戒する必要がないものに対して、まったくの無防備というか何と言うか… これは私の大きな欠点である。治せるものならば治したいけれど… 「注意します」としか言いようがない。


誤解されてるかも…

2008年01月27日 20時56分16秒 | バス運転士

弊社の通常の路線バスは、中扉から乗り、前扉から降りる。昨日やった地域巡回バスは、前扉から乗り、中扉から降りる。当然、バスもそれぞれに合った構造になっている。例えば、降車ブザーを押すと停車ランプが点灯するが、降車口の扉を開ければ消えるようになっているように…。しかし、昨日の地域巡回バスでは弊社通常路線タイプを使っていたので、降車口である中扉(乗車口として製造されている扉)を開けても停車ランプは消えなかったのである。つまり… 降車口である中扉を開けると同時に、乗車口である前扉(降車口として製造されている扉)も開けなければならなかったのだ。停車ランプを消すために…。最初のうちは「乗る人がいないのに前扉(乗車口)を開けておくのは、一番前に座っている人に寒風が当たって申し訳ないから…」と思い、前扉の操作レバーだけをすぐに戻して閉めるようにしていた。しかし、何度も何度も2本のレバーを違うタイミングで操作していると、いつか間違えるような気がしてきたのである。そう、まだ降車中の人がいるのに、中扉を閉めてしまうというミス… ケガ人が出てからでは遅いのである。だから、途中からは「寒いだろうなぁ… 申し訳ないなぁ…」と思いながらも、前扉&中扉を同時に開閉し続けたのである。一番前の席に座った人の中には「この運転士は何をやってるんだ? 嫌がらせか???」と思った人がいたかもしれないなぁ…


耳栓野郎にかける言葉はない

2008年01月25日 22時20分44秒 | バス運転士

某学校から某駅まで走った時のこと。終点の駅で30名ほど降りただろうか…。私は「ありがとうございました」と言いながら、運賃箱に表示される金額と一人一人の顔を交互に見ていた。最後の学生らしき男がバスカードを機械に通したところ、残額70円が表示されただけで精算できなかった。こういう場合は、乗車時にカードを通していないことが多い(弊社バスは運賃後払いなので、乗車時と降車時の二度カードを機械に通す必要があるのだ)。私は反射的に「あぁ、カード通してない…」と言いながら、カードで精算できるようにパネルを操作しようとしたのだが…。その男はイヤホンをしたまま、私の方を見ることもなく、黙って財布を取り出して現金で全額(340円)払って行ったのであった。本当はカード70円と現金270円を合わせて払いたかったと思われるのだが…。

その男が耳栓をしていなければ、どうすれば良いか説明したのに…。チラッとでも私の方を見れば、耳栓を外させてから説明したのに…。他の人たちと同じ空間にいるのに、耳栓をしたまま自分の世界に入り浸り、周囲との接触を拒絶し…(場合によっては、周囲に迷惑を掛けていることにも気付かない…)。そんな野郎にかける言葉はないのである。だ・け・ど… それが耳栓“お嬢様”だったら… どうしようかなぁ??? ハハハ…<script type="text/javascript"></script>