バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

勝手にしやがった

2013年06月30日 22時05分15秒 | バス運転士

バスは2~3分遅れで某総合駅に向かっていた。ある交差点で信号待ちをしていたら、左から来た某総合駅行きのバスが左折して、私のバスの前に入った。私は「あぁ、同じ行き先のバスが並んでしまうなぁ… 少しだけでも間を空けて行こうかなぁ…」と思った。

先に行ったバスから一信号(約1分)遅れて、某総合駅まであと2つのバス停に接近中… その手前を歩いている老夫婦を発見した。私は「この老夫婦が乗ってくれれば、間を空けた意味があるというものだ」と思い、バス停で止まって扉を開けた。

すると、期待通りに老夫婦が乗ってきたのだが、手提げ袋に手を入れて「定期(フリーパスのこと)持っとるで… 後で出すで…」と言いながら席に着いた。私は「バスが遅れているし… そうしてもらった方が助かる」と思って、バスを発車させた。

スイスイと2つ進んで終点の某総合駅に到着… お婆さんはフリーパスを提示して降りたのだが、お爺さんは何やらブツブツ言いながら私を無視して降りようとしたので、とりあえず呼び止めてみた。すると、お婆さんに「ババ、ない。ワシのアレがない」と助けを求めたのである。

それに対して、お婆さんは「また今度、見せればいいで!」と言い放ったのであった… そして、お爺さんは黙ってバスを降りて行ってしまった… 私は「ババ、勝手に決めるな! ジジ、200円払え!」と言いたいところだったが…

すぐ後ろには、降車完了した他のバスが待っていたので、いつまでもそこで止まっているわけにもいかず… 「この2人を相手にしていたら、何時間かかるか分からない」と思った私は、仕方なく“信用したことにして”ジジババを黙って見送った… あぁ、後ろにバスが来ていなければ… もう一波乱あったかもしれないのに… ♪あ~ぁ、あ~ぁ、あぁ~あああ~


いつもの週末とは一味違う!?

2013年06月29日 19時21分07秒 | バス運転士

週末の午前中の○○路線… 営業所前ターミナルから○○へ行く時はいいけれど、逆に戻って来る時は満員になるだろうなぁ… おまけに「土日切符ください」の連発もあるから遅れるだろうなぁ… と思っていた。

しかし、○○へ向かっている途中の9時ちょっと前… “片側一車線の道路が交わる小さな交差点”を右折したところで異変に気が付いた。そこから前方300~400m先の交差点まで、ずら~っとマイカーが並んでいたのである。そして私はテレビやポスターなど見た“地元競馬場の開催”を思い出した…

車の列を見た瞬間は「ゲゲッ」と思ったけれど、予想以上に車の流れが良かったし、私は300~400m先の交差点を右折だったので、信号一回分だけの遅れで済んだ。(昔だったら、地元競馬場の開催日に合わせて有給休暇を取ったりしたものだが… 興味が薄れると、こんなものである)

ほぼ予定通りに終点の○○に到着、それから約20分後に「遅れるだろう」と覚悟して臨んだ営業所前ターミナル行き… 出発して2つ目のバス停で早くも「土日切符ください」×7に遭遇… その次のバス停で5~6人を乗せて、さらに次のバス停へ… そこの対向車線は、先程と同じくずら~っとマイカーが並んでいた。

私は「皆さん、今日はガッポリ稼いで… 否、やられちゃうかもね」などと考えながら、さっき右折した交差点にやって来たのだが… 今度は、左折したくても出来なかった。信号は青なのに…

なぜならば、(先程の私のバスのように)交差点の左から来たマイカーが、停止線どころか横断歩道よりも前に頭を出して止まっていたからである。さらに、対向車線にはマイカーが並んでいたので、バスを大きく回すことも出来なかったのだ(いや、大きく回しても曲がれたかどうか…???)。結局、そのまま信号は赤に変わってしまった…

止まっていた車の列が動き出し、左から続々と出てくるマイカー軍団… 私は、それを見ながら「頼むから、適当な位置で止まってくれよぉ~」と祈っていた。すると、今度は停止線こそオーバーしたものの、さっきのマイカーほど突出せずに止まったので、私は「これなら曲がれる!」と思い、(後ろのマイカーのクラクションをBGMに)手を挙げたままジリジリと対向車線に進出… バスを大きく回して左折した。

いつもは時間通りに(時には時間調整停車しながら)行ける路線なのに… その後も乗客は多いし、「土日切符ください」×3に遭遇(売り切れ!)、さらに「土日切符ください」×2に遭遇… それに対して「すいません、売り切れてしまったので、駅で買ってもらえますか?」×2… 遅れ遅れ…

あるバス停で止まって前扉を開けて「お待たせしました~」&「ありがとうございます」と言っていたら、車内から何やら声が… 「お~い、開けてくれ~」と… 見ると“降車ランプ”が点灯していたのである。私は「あ、ごめんなさい」と言いながら中扉を開けた。すると、降りたお爺さんが歩道を歩いて前扉の外を通ったので、もう一度「すいません」と頭を下げたところ… お爺さんは笑っていた。

そんな感じでドタバタではあったが… この路線は所々に1分ずつ余計に時間が取ってあるので、最終的には5分くらいの遅れで済んだ。が、もしも“あの交差点”で待てども待てども、常にマイカーが大きく突出して止まっていたら… 私のバスはいつまでも動けずに立ち往生… シビレを切らした後続車のドライバーと口論になって※▲◇★◎…!!! “名古屋のバス運転士、今度は…”なぁ~んて、世間を賑わしていたかもね。ハハハ…


ウグイス張りならぬ…

2013年06月28日 23時30分37秒 | バス運転士

朝7時頃に、営業所から某駅まで回送で行って、そこから営業所前ターミナルまで走って… 今度はちゃんと営業所前ターミナルから某駅まで走って… 某駅での降車完了後、扉を閉めた時に「ホ~ホケキョ!」という鳴き声がハッキリと聞こえたのである。

私は「えっ!? こんなところにウグイスが??? いや、そんなバカな… それにしても大きな声がハッキリと聞こえたけど… ひょっとして、今ここで降りた人の携帯の着信音か… う~む…」と一人で考えていた。

その後、あるバス停で降車客扱いをして、中扉を閉めた時に「ケキョケキョケキョ…」と再びウグイスのような鳴き声が聞こえ… しかし! さすがにボケの私でも気が付いた。それが、中扉の開閉時に出ていた音だということに…(気付くのが遅いわぃ!) ウグイス張りの廊下ならぬ、ウグイス引きの扉である。

いや、でも… 偶然とはいえ、あの「ホ~ホケキョ!」はホントに見事だった。昔の漫才ブームの時の… 某漫才師よりも、よっぽどウグイスらしかったから…(そんなこと言うと、師匠に怒られまっせぇ~!) ツクツクボ~シ、ツクツクボ~シ…


04分と05分の間で…

2013年06月27日 18時39分43秒 | バス運転士

某駅ターミナルの1番乗り場から04分発と05分発、すぐ後ろの2番乗り場から05分発があって… 私は1番乗り場の05分発だった。正確には、1番乗り場と2番乗り場はターミナル外(路上)にあり、待機場所があるターミナル内から出るところには、待ち時間の長い信号がある。

1番乗り場の04分発が出て、2番乗り場の05分発が出るまでの1分間に、私が1番乗り場へ着けて乗車扱いをするなんてことは… 03分30秒くらいに、ちょうどターミナルから出る信号が青になっていればいいけれど、そんなに都合よく信号が変わってくれるとは限らない。

だからと言って、早めに路上へ出て2番乗り場のバスの横に止まって、1番乗り場のバスが出るまで後続車を止めてしまうなんてできない。もっと言えば、そこまでやって04分発のバスがキッチリ発車できるとも限らないのだ。例えば、乗客から何か質問されたり、運賃精算に手間取ったり… そうなったら、私のバスが邪魔で2番乗り場のバスまで発車できなくなり… 最悪である。

だから、私としては05分発のバスが出てから、乗り場へ着けるように動くしかないのである。ということで… 案の定、信号のタイミングが悪く、発車時刻を過ぎてから「お待たせしましたぁ~」と言いながら乗り場に着けることになってしまったのだが… 幸い、待っていた人たちからは何も言われなかった。いつも乗られる方々は、その辺りの事情も分かってくれているのかも… ありがたいことです。

それはそうと… もう少し考えて時間設定できないのかなぁ~ 何も知らない、現場を見たこともない人間が時間設定しているとしか思えない。どこかの路線のように“2~3分間隔でバスが出ている!”なんてこともないんだから、できるはず… ♪だぁ~けぇ~どぉ~ あぁ~あ~


完全なる逸脱

2013年06月26日 05時00分29秒 | バス運転士

先日、営業所前ターミナルのバス乗り場で「※※へ行きますか?」「★★行く?」などと立て続けに聞かれ… 私は路線図などを頭の中で広げて、一つ一つ確認しながら「それは○○系統の△△行きのバスが行きます」「それは◇番乗り場から出ています」などと答えていた。

そうこうしているうちに発車時刻になってしまい、少し慌てて扉を閉めて乗り場を離れ、バスターミナルから出ようとした時… 私は「え~っと、このバスは何処へ行くんだったっけ?」と冷や汗をかきながら運行カードを確認した。ふぅ~、危ない危ない。路線逸脱するところだった…

その後、片側二車線(中央分離帯付き!)の道路にあるバス停で止まり… ちょうど後方の信号が赤になったのか、周囲には一台も車がおらず… 私はゆっくりとバスを発車させて、前方の交差点を「青信号で行けそうだ」と思った…

その時! 対向車線を走ってきた原付バイク(二人乗り&ヘルメットなし)が、交差点内で車線変更… 否、こちら側の右車線へ侵入し、そのままブ~ンと逆走して来たのである。これほどの逸脱行為に遭遇したのは久しぶりで…

それを目の当たりにした私は、一瞬「右車線で勝負だ!」という衝動に駆られたが(おいおい!)、すぐに平常心に戻り、真っ直ぐ左車線を走って行った(当たり前だ!)。ふぅ~、危ない危ない。それこそ、人の道から逸脱するところだった…(ある意味、すでに逸脱しているかもしれないがな。ハハハ…)